う〜ん、眠い。いい歳こいて朝までカラオケなんてやってんじゃねえ!

どうしても金曜日までに片付けなくてはならない仕事があったのだが、意外にも余裕を持って夕刻に完了したので、人間DOC明けも手伝い、この日で閉店するという駅前の自称「地中海料理居酒屋」へ最後の飲み会に行った。

この店「沙蘭亭」が今のスタイルで開店した時からウチの部署の連中の溜り場的存在になった。19時までは生ビールや焼酎に料理一品が付いて¥600の「おつかれセット」があり、とりあえず一杯という時に手頃である。ちなみに本当に時間が無い時、この「おつかれセット」のみで撤収する事を「30分一本勝負」という。

だが、その料理がいつも物議を醸す。おいしいどころか、イカ刺やマグロのカルパッチョ等によせばいいのに粉チーズやバルザミコ、果ては不気味なコチュジャンソースをかけて出してくる。ただのワサビ醤油の方がよっぽどマシなのに、なぜか余計な事ばかりするので、我々にケチをつけられ続ける。メニューの変化も乏しいので、数回通えばあらかたわかってしまう。

半面、不思議に品揃えのいい日本酒や焼酎は、ほとんどプレミアがつかない良心価格で、特に十四代「本丸」(¥750)や黒龍「しずく」(¥1500)、麦焼酎「中々」の四合ボトル(¥2600)は人気の的だった。そうそう、黒糖焼酎の名品「まんこい」も一升瓶(¥6000)で置いてあったっけ。私は「根知男山」「九平次」「吉田蔵」「松の司」「南」なども好きだったな。

そんな店の本当のウリは、何と言っても店長のキャラクターだった。我々とほとんど同年代のおしゃべり好きな彼は、良かれ悪しかれ常連客が来店するモチベーションになっていた。それを知ってか知らずか改築を決めたオーナー社長は、客がこの店の常連となる一番の理由がこれだと分かってたのか。風のウワサによると、1Fのパチンコ屋が不入りなので、この店も直営をやめて安定した収入のために韓国料理屋への賃貸にしてしまうらしい。それがオーナーの経営判断ならもうどうにもならない。

それにしても、まだ見ぬテナントさんとやら、周りに焼肉屋もあるというのに、ここで韓国料理をやって客が来ると思うか? テナントが繁盛しなけりゃオーナーの安定収入も無いだろうに。店長をエサにしてわがままを言いながら、リーズナブルに楽しめる店だからこそ人が集まったのだ。出張の帰りにわざわざ寄ってくる名だたる企業の常連も多かった。今後はみんなどこの店に行くのだろうか。

そんな思いでおつかれセットから始まり、在庫一掃セールの500円均一の日本酒を飲みつつ最後の閉店時間まで粘り、二次会のカラオケボックスで朝まで替え歌合戦と相成ったのである。都内や松戸から営業の連中も来たので、彼らの支店長コキ下ろしも飛び出し、終始大盛り上がりだった。

だからといって朝5時はなかろう! ああ、また眠くなってきた・・・。