ヒビキ

ネタバレ有ります。ご注意下さい。

前作4から4年ぶりのナンバリング(その間新世界樹が2作出たけど)。
相変わらずシビアめなゲームバランスは相変わらずで、骨太なダンジョンPRGという点では非常に安定したつくりになっている。
ただ、これが5作目(トータルで7作目)ということを考えると、色々と首をかしげる部分があるように思う。

まず三竜の不在。世界樹と言えば表ボスを倒して、三竜を倒して、最後に裏ボスを倒す、というのがお約束だったけど、今作は三竜ポジションに別のボスが割り当てられることになった。新世界樹2のように遺跡ボスと三竜が別々になっているという訳ではなく、完全に置き換え。近作の「三竜倒したらレベルキャップ解放」はこの置き換えられたボスの役割となっている。
何故三竜を無くしたのか分からない。マンネリからの脱却なのかな、とも思うけど、やっぱりユーザーが期待するお約束は守ってこそのナンバリングだと思うんだよな。これが減点ポイント。

次に追加クラスがない。1のブシドーとカスメ、2のペット、3のショーグンとアンドロ、4のミスティック、モノノフ、インペリアルと、ナンバリング作品はいままで必ず追加クラスがあった。それを選ぶかどうかはともかく、これもシリーズのお約束だと思っていたのだけど…今作はナシ。二つ名がある意味追加クラスと言えなくもないけど…。

その二つ名も正直微妙。片方選ぶともう片方が選べなくなる、というのは、やりたいことは分かるけど、そもそもスキルポイント制のゲームなんだからシステムで縛らずにユーザーの好きなように振らせるのが正しいのでは?と思う。さも凄いシステムであるかのように二つ名が宣伝されているのも何となくもにょる。

あと食事。新世界樹シリーズにおける探索準備システムがとても良く出来てると思ったので、これがナンバリングにも移植か…と思ったら全く違う方向性だった。単にHP/TP回復アイテムであるだけで、食材は売れないので余ったら捨てるしかない。料理する火もダンジョンにしかなく、食材が溢れそうになったらいちいち火のある階層に移動しないといけない。どうしてこうなった。せめて街で料理を仕込んでいくくらいのことは出来ても良かったのでは。

ストーリーもうっすい。別に深いストーリーを期待してる訳じゃないけど、何かパッとしない。実は新宿だった1、頂上には超文明があった2などと比べ、どうもいま二つくらいだ。

と、ここで欠点ばかりあげつらったけど、やはり世界樹は面白いのです。引っかかる部分はあれど、裏ボスを倒すまで夢中でプレイした。

あ、あと裏ボスな。お前の執拗なフェンサーイジメは許さない。
パリングによる物理回避とエレメントデコイによる属性回避、更に後半はパーツの行動パターンランダム化によってチェイスを完封する点と、チェインオール使うとフリーズする可能性があるというバグで迂闊にチェインオールを使わせない点。後者は裏ボスの性能ではないけど、結果的にフェンサー封じの要員になっていると思う。

もともと世界樹の裏ボス対峙はクラスを選ぶところがあるけども、にしてもコレは…。
あとFM音源の提供開始が遅すぎるんじゃ!