相変わらずテンション高し.っつーか,このマンガってテンション下がらないよな.上がりっぱなし.はっきし言って読んでて疲れるのだ.いや,面白いんだけどね.

 で,舞台はいよいよローザンヌへ.ワーニャの指導の元,どんどんダンサーとしての純度を高める昴.再び昴を遅う悲劇.そしてその悲劇が昴をさらに強くする・・・・って感じだろうか.まあ展開としてはかなりベタベタな具合ではあるのだが,そこは曽田氏独特のテンションの高さもあり,なおかつスピード感もありでヨシ.っていうか,このマンガ,スピード速すぎ.主人公の昴は生き急いでいるように見えてしまう.それがちょっとなあ.
 あと,多香子はいいとして,真奈が最終予選まで残るっての,ちょっと不思議.ただでさえ昴の方が上を行っているはずで,それよりもさらに昴はうまく(?)なっているハズ.なのに,同じくらいのレベルの舞台に立ててるってのは,なんか変な感じ.いや,ワーニャの「お前はこのコンクールを“制圧”に来たのだ」ってモノローグもあるから,本来の力を出せば他の出場者なんて寄せ付けないのだが,予選の段階ではその本来の力を出し切っていないってことでもあるんだろうかね.あ,真奈も言ってるよな.「あんなコ、あんたの足元にもおよばないわよ。」「あんた全然、本気出してないじゃない!」そゆことか.
 ってな点も含めて,大吾あたりと比べて難しいマンガだよな.★★★☆☆

 プロ試験編終盤戦.
 今さら結果を書いてもどうってことないだろうから書いてしまうと,ヒカル,和谷,越智の三人が合格.10巻のアレで伊角さんはプレーオフ待ちだったのだが,残念ながら・・・という具合.考えてみると伊角さんはこの巻,誰とも会話をしていない.ん,そりゃあできないだろうけどさ.しかも第95〜96局の伊角さん・・・くくうっ,泣けるぜ.っていうか,やっぱ伊角さんだ(←おい).
 それにしてもずっと気になっていたのだが,合格の可能性がゼロになった人ってのは,最後まで試験に参加するものなのだろうか?や,院生はともかく,外来の受験生,とくにトシをとってる人なんて,合格の目がなくなったのならもう試験を受ける意味がないんじゃないのか?それなのに,例えば第93局の121ページ一番上のコマ,ヒカルの後ろにいるのは間違いなく外来の椿だ.彼は21戦目くらいで完全に合格の可能性がなくなって,んでもってヒカルをバイクに乗せる,なんてな描写があったし,それになにより対局するメリットって・・・まあ強い相手と打てるというのはメリットのひとつかもシレンが,それにしてもなあ.普通そゆもんなのかね.
 まあとにもかくにも次巻からはプロ編か.っていうか,本誌連載の方は今現在大変なことになってるみたいだな.なんだか生き急いでいる気がしなくもないが,なにはともあれ今後にますます期待,と.

 ところで今回の表紙は間違いなく越智たんだろうと踏んでいたのだが,なぜかヒカルと佐為.まあ越智たんはかろうじて背表紙だったのだが,それって考えてみたら10巻の伊角たんよりも扱い低くねえか?まあ,どうでもいんだけどさ.

 北崎恋愛漫画その1.
 高校生のちょっとオトナな恋愛関係を描いた作品・・・とか言えばいいのだろうか.いや,これ,正直なところ当時はくろひょうもまだガキだったせいかそれなりに読めたのだが,今読むといまいちなんだよな.まあたしかにそれなりに甘酸っぱい気持ちになったりはするのだが,ありがちっちゃあありがちだし,それになんつっても登場人物のどれにもイマイチ感情移入できない.同じ北崎恋愛漫画「ふ・た・り」と同時に全巻揃えたのだが,まだ「ふ・た・り」の方がベタベタな分むしろ読みやすいかなって感じか.
 でもまあ,当時のサンデーによくこんな漫画を載せられたよなーって気もするな.今なら全然おっけーだろうが,この漫画の立場としては「うる星やつら」「タッチ」のあとを継ぐって面もあっただろうに.まあこの辺があって「なぎさMe公認」があって,ほんでもって「サラダデイズ」に繋がってるんだろうな・・・てそれじゃダメサンデーの代名詞かよっ!(←おい).いや,くろひょうは好きなんですよ,この人の漫画.ほんとに.ただやっぱねえー.とりあえず今買って読むほどじゃないかなって感じです.

 ごめんなさい評価はナシで.

 んで北崎恋愛漫画その2.時期的にこっちの方があとになるのかな?絵もこっちの方が若干うまくなってるような気がするし.

 ま,それはさておき.心臓の悪いヒロインとまっすぐな男の子がかけおちして・・・ってな話.まるで70年代の大栄テレビのドラマのようにベタベタなのだが,でもまあ,わりと読めるかな.「たとえばこんな〜」と比べてどっちがいいか?って聞かれたら迷わずこっちだろうな.最後の方なんか思いっきり泣いちゃうし.
 ただなー.それだけ引っ張っておいて,そんなラストはねえだろ!って気がしちゃったな.まあ詳しくは書かないけどさ.最後のページではちょっと萎えたな.

 とか言いつつもやっぱたまに読むと甘酸っぱい気持ちになれるよな.いいですよ.ま,買って読むほどじゃ(以下略).
 これも評価はナシってことでひとつ.

 「お天気お姉さん」あたりが代表作だろうか,安達哲氏のデビュー作.
 ん,本格的なデビュー作かどうかはちとアヤシイが,週刊少年マガジンではじめて連載した作品.たかだか3ヶ月ほどで終わってしまった作品なのだが,なにやら評価の高い作品.まあ評価の高さってのは恐らくはその後の安達氏の活躍に結びつけるところも大きいのだろうが,しかしまあ,連載当時から印象深かったことは間違いない.なんせ初出が88年(実はもうちょっと古いと思っていたのだが・・・)なのだが,印象の強さからはそれほど古くさい感じがしないという,実に妙な作品なのだ.安達氏はこの後すぐに同誌で「キラキラ!」を連載(こっちは2年くらい続いただろうか)して一気にメジャーになるわけで,なんとなくこの2作品がセットの印象がある.っていうか,ときどき混同しますな.
 しかし今読んでみるとこの「ホワイトアルバム」,それほど大きな山があるわけでもなく,はっきりいってあまり面白いマンガではない.が,こゆのが名作なのかもシレンなーとか.まあ早い話がよーわかりません.あまり他人には勧めませんし,好きな人は読んでるだろうし.あえて揃えたいってひとは買って読んでください(←なげやりだな).立ち読みとか漫喫で読むようなマンガではありませんな.
 てことで★★☆☆☆