おしまい。すれ違いつつも最後はくっついておしまいっていう。
  2巻で宗が登場してからなんだか普通の少女漫画っぽくなってしまった感があったし、 最後の方もなんかいまいちわからんかったなあ。いや、面白かったんだけどね。 でも正直なところ、失速してしまったような印象を受けた。 失速する前のテンションが異常に高かったから墜落しないで済んだけど、って感じかなあ。 あと、こういうところは突っ込むべきじゃないかもしれないけど、 バイクでこける場面は全然転けてるように見えなかった。

  ネガティブな感想しか書いてないけど、でも面白いですよこの漫画。読むべき。
  とはいえこの巻は★★★☆☆くらい。ふたつにしようかと思ったんだけど、本編のあとの宗と宗に思いを寄せる女の子の話が面白かったので。 これに登場する蘭とかが面白すぎ。なんつーか、こういう細かいところがこの人の面白さの本質なんじゃないかなーとか思うのね。 いや、話の本筋もいいけどさ。でも漫画ってそれだけじゃないしな。

  そうえいば平凡ポンチもいい加減1巻分くらいたまってると思うのだが、単行本なかなか出ないな。 最近1、2巻同時発売ってのが流行りで、IKKIだとフリージアもそんなだったのでそれ系か。 だとしても3月4月くらいには出てもいいよなあ。
  どうでもいいがこの人の自画像はイカス。

(発行日:2004/01/13)

  相変わらずじんわり熱いという感じで。
  やあ、連載追ってると展開が静かでわかりにくいんだけど、 こうやってまとめて読むとあらためてこの人漫画書くのうまいなあ、とか思うですよ。 この作品の本筋というか、終着点がどこにあるのかはまだ見えないんだけど、 矢畑と門前、それぞれの性格がうまく使われてるというか、 いわゆる「キャラが立ってる」とか「キャラが動き出す」とかそんな雰囲気じゃないかなあ、とか思うのね。 4番のカオルのエピソードにしろ、須藤のエピソードにしろ、タグローのエピソードにしろ、 要所要所での矢畑の行動ってのがキーになってるし。連載当初はどうなのかなーとか思ってたんだけど、 こうやってまとめて読んでみると、作者も楽しんで書けてるんじゃないかなという気もしてくるな。

  なんとなく地味な印象は拭えないけど、この先楽しみな漫画だ。
  ということで★★★★☆。

  読み出すと最初から読みたくなる漫画ってのがあるんだけど、これもそうだな。 ついつい1巻から読み返しちゃったよ。それでふと気づいたんだけど、門前ってサウスポーなのね。 ペンを持つ手がいつも左手だし、電話の受話器は右手で持ってるし。 まあどうでもいいか。
  3巻は2月末発売予定。

(発行日:2003/11/01)

 惰性で買ってるなーとか言っちゃまずいかな。でも最近ほんとに読める漫画が減ったなー。

 阿部秀司「エリートヤンキー三郎」
 すみません。この漫画、もうどんなネタでも大笑いできる気がしないです。でもまだ続きそうな雰囲気だなー。完全に終わりドキを逃した漫画って気がする。このまま空気漫画になるんだろうか。

  楠みちはる「TOKYOブローカー」
 そうですか、湾岸もいい加減飽きましたか(笑)。ていうか、この漫画って、以前この人のアシスタント(奥さんだっけか??)が書いてなかったっけ?あれはまた違う話?まあいずれにせよかなりどうでもいい。

 馬場康誌「空手小公子小日向海流」
 面白いんだけどさあ。武藤って、どうしても「一歩」の鷹村にかぶっちゃうんだよなあ。こういうのやられるとさあ、どうしてもあっちがオリジナルに思えちゃうんだよね。まさか知らないとかってわけもなかろうし。

 福本伸行「賭博破戒録カイジ」
 いよいよ来週でおしまいらしい。「破戒録」が。ってことは、またタイトル変えてやるんかな。でも破戒録はだらだら続いちゃってた印象あるからなぁ。続けてもあまりいいものにならなさそうな気が。わからんけどさ。

 と、文句ばかり言ってる割には毎回ちゃんと買ってるよな。でも半分も読まずに捨てちゃうことも多くなってきた。潮時なのかなあ。なんかこう、いい新人とか出てくればねえ。でもこの雑誌はそういうの難しいよな。「はるか17」あたり、この雑誌でやった方がよかったんじゃないかなあ。だめ?

 この単行本、島本和彦の通算100巻目の単行本だそうです。ほー。

 今回は。
 正直いまいちだった。いや、いまいちっつーか、かなりつまらなかった。てのはまあ、これまでと比べて、なんだけどさ。特に炎尾燃が仮面デスクに惚れちゃう回。前後編になってるんだけど、もっと密度高くして1回にまとめちゃった方がよかったんじゃないかなーとか思ったよ。後編の最後なんか、盛り上がりもなくしぼんじゃったような印象だったよ。なんつーか、やはりこういうのが向いてない人だよなあ、とか改めて思った。
 そのほかの2話も、なんていうか説教臭い感じがしちゃったなあ。説教ってのとは違うかもシレンけど、なんていうか、押し売りっぽいというか。

 この巻に限っては★☆☆☆☆。

 時間収録予定の富士鷹が登場する回は雑誌掲載時に読んだのだが、これはさすがに面白かったなあ。でもここ数巻、すげえ面白いと感じたのはいずれも富士鷹登場の回でね。なんとなく、あの迫力に甘えちゃってるような雰囲気を感じるのね。
 楽屋ネタにしては10巻、月刊連載なのでかれこれ4年以上も続けてるわけで。ぼちぼち一区切りつけてもいい頃合いなんじゃないかなーとか思える。あとがき漫画でもそんなニュアンスあったけど、そろそろちゃんとしたヒーロー物書きたいんじゃないの?とかね。
 でもまあ、この漫画の面白いときのテンションは捨てがたいよなあ。うむう。

 ま、読者なんて、勝手なもんさね。

(発行日:2004/02/20)

  米軍が開発した遠隔操作ロボットがISSの危機を救うガーディアン編の後半と、 ロストマンが救出したアラブの少年アリが仲間とアマチュアロケット打ち上げに賭けるモデル・ロケット・ボーイズ編。 吾郎とロストマンだけでなく、周りの人間の人生が宇宙開発に絡んできている様子が描かれていてじっくり読ませる。 モデル・ロケット・ボーイズなんかは吾郎もロストマンも登場しないけど、人種の問題とかも絡ませてなかなかいい話に仕上げている。
  なんていうか、宇宙もののわりに派手さはないのだが、ハズレがない作品だよなあ。

  そんなわけで★★★☆☆。

  とはいえこの手のショートエピソードをつないでいく形式の漫画ってのも、長いこと読んでいると飽きが来るのも事実。 この漫画ではそれなりに時間も流れていくし、それぞれのエピソードがまったくの独立ではなく、ちゃんと繋がってはいるんだけど、 なんとなく大人な感じが強すぎるというか。もうちょっと派手さがほしいかなあ、という気もしなくはない。 今本誌掲載中のテロ編も悪くはないんだけど、なんかもうひと味足りない気がしちゃうんだよなあ。
  ってのは読者のワガママなのかしらね。

(発行日:2004/01/01)

  黄金期のヤンサンで短期集中連載されていた奇作がついに単行本化。 こんなコアな作品を発掘して単行本化するとは、太田出版ってのはほんとに侮りがたい。

  200X年、日光。本条猛巳はガールフレンドのミキとツーリングに来ていた。 体調を崩しミキは救急車で運ばれるが、ヒト語を話すサルの群れが現れ救急車の行く手を阻み、 ミキは命を落としてしまう。猛巳はサルに復讐を誓うが・・・という話。
  ミキはちょっと救急車が渋滞したくらいで死ぬほどのとんでもない病気だったのか、とかツッコミどころもあるのだが、 そんなコトがどうでもよくなるくらい物凄い漫画だ。
  サルがヒト語を話すだけでなく、道具を使い、女を犯し、ヒトを襲う。 その状況も物凄いのだが、それに対峙する人間の描写がまたうまい。 や、多分この手の話は映画なんかではやり尽くされているテーマではあるのだが、 読者を圧倒するパワーがある。独特の絵柄もそうなのだが、セリフのセンスもまたいい。 なんとも言葉で言い表しにくいのだが、読んだ者にしかわからない迫力を持った作家だ。 是非一度読んでみてもらいたい。
  そんなわけで★★★★☆。

  この人、知る限りではほかに単行本を出していないはずだ。 最近だと新僧、漫戦とスピリッツの増刊でやっていた「スッパニタータ」なんかを書いていたが、 これ以外に商業誌で連載を持ったのも見かけたことがない。 まあ、非常に脂っこくてクセのある漫画を描く人なのだが、応援したくなる雰囲気あるんだよな。 濃いめの月刊誌あたりで書いてくれないだろうか。IKKIとかアフタとか。ビームなんかあいそうだよな。どうだろうか。

(発行日:2004/02/15)

  待望の第4巻。表紙は藤田+恵比寿でエンボス加工の柄はボール。どちらも意外だった。

  心の過去の話や、恵比寿の魔法の正体がわかったり、カイマンの中の人かもしれない栗鼠が記憶を取り戻しかけたりとか、カイマンがニカイドウと別れて魔法使いの世界に行ったりとか。 どんどん話が核心に迫っていき、終わりも近づいている雰囲気もある。のだが、それでもマターリしている。それがドロヘドロ!

  中でも恵比寿の言動はイカスよなあ。煙に呼ばれて「ナンノヨウダ!」とか、「フタヲテンセンマデアケル。オミズヲテンセンマデイレル。」とか。もうたまらんね。
  そんなわけで恵比寿に免じて(?)★★★★☆。読まないヤツは人生の6%くらい損してる(微妙な)。

  今回も魔のおまけが充実してたなあ。この漫画、カイマンが主人公だと思うのだが、煙ファミリーに対する作者の愛が感じられるよな。 読んでて楽しい理由は、こういう作者の愛が感じられるからじゃないかな、とか思ったよ。
  あと、カラーページがちゃんとカラーで入ってるのがうれしい。

(発行日:2004/03/01)

  昨年の11月号からはじまった連載。ひぐちアサっつーと、「家族のそれから」「ヤサシイワタシ」か。どっちも立ち読みでちょろっと読んだくらいだったのだが、 立ち読みでちょろっとだっただけっつーことは、そのときは何も来るモノがなかったってことなんだろうが、この連載は来た。

  中学時代にヒイキで野球部のエースをやっていた三橋が、チームメイトから逃げるようにして越境入学した高校でエースにさせられる、って言う感じで始まる。 謎の多い女監督百枝や、キャッチャーの阿部にマウンドにあげられ、チームの4番候補の花井といきなり勝負させられるが、花井を見事に打ち取ることで、 三橋は阿部のリードがあれば自分が本当にエースになれるかもしれない、と感じ始める。

  なんというか、その辺の心の動きみたいなのが実に良い感じ。ただ感動させるとか、ただ興奮させるとかではない、なんとも形容しがたい感じで入ってくるのだ。 そうか、この人のマンガはこういう漫画だったのだな。
  個人的な趣味として、野球マンガというだけでやや敬遠気味になる。実はこの漫画も、最初2〜3話は読んでいなかった。 が、あるときヒマに任せて手持ちの雑誌を手当たり次第に読んでいたらやられたって感じ。 いやあ、連載開始からのアフタを全部取っておいてよかった。

  待ち遠しい単行本、発売が3月23日に決まった模様。 しかし講談社のコミック発売予定表では巻数が入っていないんだよな。 てことはまさか1巻完結?んなバカな。 いや、でも普通に野球マンガ書くと、甲子園にいくとこまで書いちゃったりするじゃない? そうなるとえらく長くなるしなあ。あっさり終わるのもこの作者の手法なのかも。 普通の野球マンガになるなら、アフタのカラーじゃない気もするしな。
  とりあえずは来月号が楽しみにしておくか。

【このトピックへのコメント】
  • ぴくしひぐちアサ、好きなので期待。心のひだに入り込んでくるというかんじ。(2004-02-02 16:35:28)
  • くろひょう実はこれ書いた翌日に「ヤサシイワタシ」通し読みしたのですが、ちょっとダメでした。ていうかわからんかった。(2004-02-03 23:29:49)