モーニング不定期連載中の、こういうの青春群像とか言えばいいのかなあ。 ラブはあるのですが、必ずしもそれが中心ではないというか。 また、主人公も毎回違うって感じのアレです。
  実はこの作品、6年くらい前にやはり不定期連載していた「水と銀」のつづき。 1、2巻同時発売なのだが、1巻は「水と銀」1巻とおなじ内容。 今回連載分は2巻からなのだ。なんかこういうのなー。やめてほしいようなそうでもないような。 ちなみに「水と銀」のレビューは こちら 。(1)ってなってるけど、これで続刊がないことは決定か。

  1巻の内容は「水と銀」でレビュー済みなので2巻の内容。 大学6年生の亜藤森とその9歳年下の彼女・桐生星と、その周辺のひとたちの青春模様を描いているわけだが、 「水の色 銀の月」では、森のバンドメンバーで高校3年の月海(つきみ)視点が中心となる。 物語の中心となる森と星の関係を月海の視点で描いたり、月海自身の恋を描いたり、 やはり森のバンドメンバーの哲生と月海の姉である華海(はなみ)の恋を描いたり、、、という感じ。
  この人のタッチなので、どうしようもなく面白いってマンガではないのだが、 なんというか暖かい感じがして読んでいて気持ちがよいですよ。 2巻1話目の月海の言葉を借りれば「そこに違う空気が生まれる」という感じかしら。

  そんなわけでなんとなく★★★☆☆。
  やあ、「恋風」は最後の方は正直ダメだったのだが、こっちはいいなあ。 このひと、やっぱこういう感じの方が合ってると思うよ。うむ。 それにしても1巻と2巻とで絵のタッチ随分違うよなあ。6年は長いね。

(発行日:2006/07/21)

  雨の中、制御不能なマシンを無理矢理コントロールして怒濤の追い上げを見せるカペタ。 ついに1位2位を捉え、ウェットには絶大な自信を持つ志波との一騎打ちとなるが、あと一歩及ばず。 最後のチャンスで勝つことのできなかったカペタをなんとかしてやろうと、 ノブはフォーミュラステラのスカラシップオーディションに参加させてもらうよう事務局に直談判に出向く。

  いやあ、これ書くためにまた読み返してたんだけど、また涙目っすよ。 ノブは熱いなあ。 でもまあ、今回は源のセリフ「 レースは……ちゅうかレースに限らず人生全部や。もう終いや思た奴から本当に終わって行くんやで!! 」 これがナニゲに熱いよな。
  ペースが遅いのは相変わらずだけど★★★★★。

  曽田正人の描くマンガの主人公はいつも天才だ。 カペタも例外ではないのだが、ただその天才っぷりが大吾や昴とはちょっと違う。 昴あたりはほかを寄せ付けないすごさが常にあるのだが、カペタはいちいちつまずく。 いや、つまずく、というか環境的な要因によって全力を出し切れないことが多いのか。 ただそれが読んでいてフラストレーションになるようなものではないのな。 かえってそれが熱さになってる、って感じ。 この辺がこれまでの曽田マンガとは違うところかなあ、という気がする。

  10巻11巻ではFSRSオーディオションの話。 こちらはまた別の機会に。

(第9巻発行日:2005/10/17)