というわけで,シムケントの町中には観光客などほとんどいない.ツーリストインフォメーションにさえ誰もいなくてびっくりした.いや,客がいないだけじゃなく担当者さえいなかったのだ.しかも,二回のぞいてみて二回とも誰もいなかった.バスの情報とか聞こうと思ったのに.まあ確かにここに座っててもほとんど仕事ないだろうけどさあ.
でも,この町は雰囲気がおだやかで,比較的住みやすそうだ.いくつか現代的なショッピングモールなどあって,わりと地元の人達が集まっていてにぎやかだった.中心街のちょっとしたカフェだとかもそれなりにあり,のんびり過ごすにはいいと思う.
カザフスタン滞在最後の晩はちょっとオサレに食事しようと,大きなモールのレストランに入ってみた.しかしここでビールおつまみセットを頼んでみたところ,どうにも塩辛いやつばかりで大変だった.なんか見た目はそれっぽいんだけどなあ.まあ本来はビールを何杯も注文するという前提なのかもしれないが,国境を越える直前ってどのくらいお金使うか悩むよね.カード払いにするには中途半端に現金が残ってたし.
その後,ネットでも見ようとWiFi接続を求めて適当に喫茶店に入り,何の気なしにアイスを頼んだら,なんかむにょーんと伸びるやつで思ったよりうまかった.こっちは得した気分.どうも喫茶店というかトルコ料理店だったようだ.飲み物は緑茶ではなくて,あのいわゆるトルコ式チャイを頼むべきだったか.
ところで町並みマニア的には,ロシア勢力が来る前の古い町並みがちょっとだけ残ってるエリアをチェックするとよいと思う.この地域の他の町の旧市街と同様,土壁の小さい家が細くて曲がった通りに並んでいて,散歩すると雰囲気が違ってなかなかよい.具体的に言うと独立記念公園の北西あたりである.