海月玲二

3.0以降のdarktableでは,つまるところフィルミックRGBをまず理解するのがいいんじゃないだろうか.まず設定でベースカーブとシャープネスの自動適用をはずしておいて,現像するときはフィルミックRGBとローカルコントラストを使うだけでもけっこう見れる感じになる.あと色がなんか変だったらホワイトバランスを直して,レンズプロファイルのある機種ならレンズ補正をして,暗いときはノイズ低減(プロファイル)を使えばひとまずヨシである.それ以外のモジュールについては,まずフィルミックRGBの挙動をよく理解してからでもいいと思う.

フィルミックRGBは,要するに,「カメラのセンサーと,画面や紙のダイナミックレンジはだいぶ違うので,どう押しこめるかを決める」という機能を持つ.一般的には極端に明るい/暗い部分を圧縮して(細かい差を無視して),ふつうの明るさの部分がちゃんと見わけられるようにするわけだが,写真によっては暗いところがもっとはっきり見えてほしいとかいろいろあるので,そのへんの具合を調整するのだ.あるいは,たまたまダイナミックレンジがせまい場面を撮影した場合は,逆に画面や紙のダイナミックレンジまで広げる加減を調整するのに使える.

ベースカーブも似たような機能を持つので,フィルミックRGBを使う場合はベースカーブを切るのが基本である.というかフィルミックRGBのほうがはるかにマシなので,別にベースカーブ使わなくていいと思う.

なんかS字カーブみたいのが表示されてて,これがまあトーンカーブみたいなノリでどのへんが圧縮されるか示しているのだが,「このカーブは表示されているだけで,操作するものではない」という点も慣れないうちは注意が必要である.

まあ俺がどうこう言うよりYouTubeでAurélien PIERRE氏の解説動画とか見たほうがいいか.

darktableのフィルミックRGBの使い方がなんとなくわかってきた.

「シーン」タブにある設定は,元々のダイナミックレンジを設定する.つまり,「RAW画像に10.2%輝度で写ってる部分が本来は中間グレイで,80%以上になってるところは本来白であるとして扱う」とかそういうことを設定する.

「ルック」タブが,元々のダイナミックレンジを画像として出力する際に,どうやって画像のダイナミックレンジ(普通は元より狭い)に対応させるか決める.「ラティチュード」で「明るさの変化をそのまま再現する範囲」(圧縮しない範囲)を決め,「コントラスト」でラティチュード範囲のコントラストを決めるのだ.普通,ラティチュードをできるだけ広くとったほうが,主な被写体の詳細がちゃんと見えるようになるはず.でも,そのとき上のグラフにのはしっこにオレンジ色の部分が出てきたら,白飛びや黒つぶれが起きてるという意味なので,起きない範囲で調整する.

「ディスプレイ」タブは,よくわかんなかったら触んないほうがいいと思う.

とりあえず,フィルミックRGBのマニュアルの現状のもの(githubから)を日本語化してみた.xmlそのままなので読みづらいけど,読めないこともないと思う.

あとよくわかんないのは,これのデフォルト設定値だな.どういう意味の設定なんだろう.