海月玲二

モロッコ北部の交通の要所ということになるのかな。タンジェからシャウエンに行くときも経由したりする。

ここも旧市街は世界遺産なのであるが、観光客はあんまり多くない。
でもそういう町のほうが散歩の対象としては楽だね。ここの旧市街は、屋根つきエリアが多くて見てておもしろいと思う。あと、なんか商店が多い気がした。タンジェの旧市街と比べても、商店街エリアがやたらに広いと思う。あちこちでいろいろ売り買いしていておもしろい。

ところで、今回たまたま滞在中にわりとめんどうなトラブルが発生した。夕方に一回部屋に戻ってみたら妙に暗く、なんでも突然停電になったなどと言う。旧市街にあるような建物は、アラブ式というか日差しや暑さを避けるようにできているので、部屋に窓がなくて、電気がないとマジで真っ暗なのだ。
しかも、外に出てみると通りが真っ暗である。なんでも、旧市街の一部の地区がまるまる停電したらしい。それは確かにどうしようもない。
とりあえず飯を食べて戻ってきてもまだ回復してない。しょうがないのでこんどは旧市街を出て、喫茶店でしばらく過ごしたりした。
22時も近づいてどうにも眠くなり、あきらめて暗闇で歯磨きだけして寝るつもりで帰ったら、途中で急に通りが明るくなった。
皆様お疲れさまでした。携帯電話のライト機能がこんなに役立ったのは初めてだ。

このとき時間つぶしにちょっといいレストランに行ったら、肉のタジン煮込みがすげえうまくてびっくりした。なんかこの地方の特製スパイスで料理してるらしいが、よくわからない。なんならそのレストランにもう一度行けるかもあんまり自信ない。


2026-03-02(月)

セウタ

セウタはスペイン領だが、アフリカ大陸である。いわゆる飛び地だ。
アレだ航行上の要地を占拠しておきたいやつだと思う。ジブラルタルのちょうど反対側だ。

なんでここに来るかというと、つまり海峡を渡る船に乗るためである。タンジェからも乗れるが、なんかあっちは港の位置が不便なんだ。

問題は、ここに来る方法を調べてもいまいち情報が少ないということである。アラビア語で調べないとダメだろうか?
というわけで、2026年2月末での情報を書いておく。めずらしく情報のあるエントリだ。

俺はテトゥアンからグランタクシー(いわゆる乗合タクシー)で行くことにした。
テトゥアン旧市街の南西にあるグランタクシー乗り場(ここ)が、セウタ国境行きだ。ひとり20ディルハム。これは案内板にも書いてあるし、係員のじいさん(身分証みたいのを下げてる人がいると思う)に聞いてもそう言ってた。
もちろん乗合なので、乗客が集まるまでは出発しない。今回はわりとすぐ揃ったけど、急いでいる場合は普通にタクシーを頼むほうが安全かもしれない。
そもそもセウタ国境までは30km程度なので、タクシーでもそんな無茶な値段にはならないかも。

あと、モロッコでは「セウタ」を "Ceuta" ではなく "Sebta" と綴るようなので注意。モロッコ人に聞くときもbの音で発音したほうが通じやすいようだった。

グランタクシーは4〜50分ぐらい北上して、国境すぐ手前で降ろしてくれる。なお、降りたところに両替所や商店は見当らなかった。余ったディルハムは出発前にどうにかするか、近くを歩いて店とかを探すかする必要がある。
ところで、ユーロ→ディルハムの両替はともかく、逆にディルハムをユーロにしようとするとけっこう「ユーロ持ってないので無理」とか言われるのが地味に困る。両替屋を何軒か回れば、たまにやってくれることがあるようだ。

税関検査とかパスポート検査とかを抜けるとセウタに入れる。よほど変なものを持ってなければ、日本のパスポートなら楽勝だと思う。ただ、係員が少ないので、多少時間がかかるかも。今回は、テトゥアンを出てからセウタに入るまで2時間ぐらいかかったかな?
セウタに入ったところにはバス停があって、待ってる人もいたので、たぶんバスで中心部まで行けるはず。
ただ、俺は歩いたのでよくわからない。セウタは小さい町なので、しょせん3〜4km程度である。

それと、セウタ港にはなんか二つ建物があって、正面にあるハデな看板がついてる方が旧館、左のそっけない建物が新館らしい。
基本的に旧館はほぼ使ってないようで、切符売場も出発案内や搭乗口も新館にある。旧館でも多少店や旅行代理店が残っているのでまぎらわしかった。

今回、飛行機を取ったときは全然気付いてなかったのだが、モロッコ滞在期間がまさに2026年のラマダンに完全にカブっていた。イスラム教のいわゆる断食期間である。

ただまあ、別に観光できないというものでもない。要するに、「日が出てるうちは飲食禁止」というだけて、別に普通の商売は普通に営業してるし、交通機関が止まるようなこともない。昼に飲食店がほぼ開いていないだけである。
つまり日が沈んだあとは開ける店も多いし、普通に食事もできる。さらに言えば、食材を販売すること自体は特に禁止ではないので、昼間でもスーパーや雑貨店で何か買ってきてホテルの部屋で食べたりすることは全然問題ない。
というか宗教上の話なので、別に昼間に道端でパンとか食べてても逮捕されたりはしない。しょせんガイジンだから表面的にはイヤな顔をされたりもしないが、まあさすがに観光客的にも気を使うほうがいいかな。

ただ、むしろ昼にレストランが開いてないことより、喫茶店が開いてないのが不便だと思う。昼食を抜いて活動するのはそんなに大変でもないが、あちこちうろうろしてるときに、ときどき喫茶店で休憩できないのはけっこう大変だった。
あと、だいたい食事が遅くなるので、寝るのも遅くならざるを得ない。夜型でない人間としてはちょっとつらい。

日が沈んだ後、もう一度町がにぎやかになるのはちょっとおもしろかった。飲食店以外でも、夕方早めに閉めて、20時ぐらいからまた開けたりするところがけっこうあった。
明らかにみんなわざわざ町に出てきてるし、子供も普通に遅くまで出歩いている。日本で言うと祭のある夜と似た雰囲気だ。


セウタの反対側、スペインのはじっこにあるイギリスの飛び地だ。

ぜんぜん知らなかったけど、これもしかして陸地と言うより単なるでかい岩だな。"The rock" とか言われるだけある。よくこんなところに無理矢理住むものだ。日本国民に言われたくはないかもしれないが。

観光的には、
・空港の滑走路を歩いて渡れる珍しい場所なのでそれを楽しむ
・スペイン領の中で突然「イギリス」が出てくるのを楽しむ
・岩の上の方まで登って楽しむ
あたりであろうか。せっかく来たので、1日でできるだけ楽しもうと行ったり来たりしていたら、歩いた距離が20km近くなってしまってさすがにしんどかった。特に、この岩はかなり切り立っているので、上に登ろうと思うと結構急坂が多くなるしな。

いわゆるスカイウォークというのか、床をガラスで作った通路みたいのも上の方にあったが、結構曇っていて言うほど怖くなかった。それよりも途中にあった吊り橋の方がやばい。ちょっとでも風があったら渡らなかったと思う。

あとせっかくなのでパブ的なものに入ってみて、フィッシュ&チップスとビールなど頼んでみたりした。そもそも俺はイギリスに行ったことがないので、ちゃんと味が伝えられてるのかどうか知らないが、少なくともここで食べたのはおいしかった。問題は、円安の昨今、GBポンドがやばいということだけだ。マジでやばくて半泣きである。

もちろんホテルの値段とかもやばい。ただ、これは国境を越えたスペイン側に泊まれば、安いところもあるのでたいして問題ない。安いところはもちろん古くてポンコツだが、まあサービスでカバーだ。
ちょっと寒い日だったので毛布でも借りれないか聞いてみたら、フロントにいたじいさんが小さい電気ヒーターを出してきてくれた。まことにありがたい。


毎回恒例、そんなにメジャーな観光地じゃないところに泊まってみるの巻。
アンテケラというのはアンダルシア4大都市の中間にある町だ。それなりに歴史があって観光名所もなくはないので、「メジャーじゃない」はいいすぎかもしらん。

今回ここにしてみたのは、場所的に行きやすかったのと、なんかここで作っているパンが有名という話を聞いたからである。
実際買ってみると、なんか薄くてあんまりフカフカしてない、中東とかにありそうなパンだった。これにいろいろ挟んで食べるものらしい。
じっさい適当な店に入ると、いろいろ挟んだやつがメニューに並んでいる。
なんというか土台として完成度を高めてあるパンなので、それだけもそもそ食べるようなタイプではなさそう。いや別に食べてもいいけど。

さて次の町に移動しようと思って鉄道駅に行き、切符を買ったら電車まで1時間ぐらいあった。ヒマなのでgoogleマップで周囲に何かないか見てみたら、ちょっと歩いたところにベーカリーがあるなどと表示される。なるほどそれなら後日朝食とかに食べる用のパンでも買ってこようと、行ってみることにした。

さてそれらしき地点に来ると、なんか倉庫のような建物しかない。よくわからずうろうろしていたら、隣の園芸店のお姉さんが見かねて声をかけてくれた。「そこはあの門の向こうで、門に書いてある番号に電話すると開けてくれるよ」などど言う。
たしかによく見るとそう書いてあるが、そんなこと言われても通話可能なsimなぞ持ってない。…なんと電話も代わりにかけてくれた。

入ってみると、倉庫みたいな建物のすみっこのドアが開いて兄ちゃんが出てきた。中はすごく狭いスペースで、何かメニューを示すので勘で返答したところ、パンが一杯入った箱を持ってきたのでびっくりした。
どうもここはパン屋というよりパン工場で、まとめ買いとかのために小売もやってるよ、というところだったらしい。確かにパン工場だってベーカリーだ。
小さいパックでも売ってくれたのでなんとかことなきを得た。なんか迷惑をかけてしまったな。


アンダルシア四大都市のひとつであるが、コルドバの町はわりと地味である。主な観光名所はほぼ大メスキータだけなのでは。

あと俺のように「うろうろ散歩する」というのが旅行の目的の場合、雨の日はどうするか問題がついてまわる。今回コルドバではまあまあ天気が悪くて寒かったのだ。
いやアンダルシア的には晴れて暑い日のほうが散歩に向いてないのか?

まあともかく、雨の日は店か博物館に行ったりする。店と言っても俺はたいしたものを買わないので、つまりスーパーか飲食店だ。
ここでは泊まったところがいわゆるアパートメント型の部屋で、完全なキッチンがついていたので、スーパーであれこれ買って生活ごっこが捗った。
ということで、飲食店については、喫茶店で休憩するか、夜に一杯飲むかどっちかだった。ちゃんとした外食はほぼしていない。総合的には、わりとコストをかけずに、イベリコ豚のハムとかワインとかを楽しんだわけで、まあ悪くなかった気もする。
あ、さすがに大メスキータは観光したし、雨が止んでるときはちゃんと無意味にあちこち歩いた。洗濯するだけなのにちょっとした散歩になったりしたし。中心部に全然コインランドリーがないんだよなあ。けっこう探したんだけど。

ところで、いわゆる「せんべろセット」というのがあるよね。俺はマジでワインやビール一杯とつまみひとつで十分なのだが、ユーロ圏だとそれでもぎりぎり千円を越えてしまうことが多かった。円安国民はつらい。
というか千円分の注文で十分酔えるぐらい弱ければ、事実上なんでもせんべろセットになるのではなかろうか。酒に強い人って損だな。


マドリッドはこわい所だという漠然としたイメージがあったので、今まであんまり滞在してなかったのだが、今回たまたま旅程のつごうで1日滞在してみたところ、別にほかの大都市とそんなに違わないような気がする。そもそもなんでそんなイメージを持っていたんだっけか?
まあ首都なので物価的にはこわい所である。やむなくドミトリーにした。まあ1泊ぐらいならね。たまたま下の段の人が一晩帰ってこなくてラッキーだった。

食事も、やはりバーとかでなんとかしたほうがいいかんじ。
マドリッドの郊外には似たような高層ビルの住宅が並んでいるのだが、だいたい一階は何か店舗にする傾向があり、バーやカフェ(大きな違いはない)もけっこうな割合で入っている。つまり、スペイン人にとっては、バーとかでぐだぐだするというのは重要欠かせぬ行動なのだろう。
ともかく、べつに観光客でも入れるのであちこちにあって便利である。
というかね、日本人観光客的には、スペインではもう生ハムとチーズだけ食ってればいいんじゃないかな。朝か晩に部屋でオレンジとかトマトとかサラダとか食べてビタミンを補完するのだ。パックサラダはスーパーで売ってるぞ。