2008年アカデミー賞8部門受賞の超話題作。
うーん、確かにいい映画だと思うよ。でも賞レース独走レベルではないなぁ…。
まず子役の演技がしょっぱめ。仕方ないんだけど、少なくとも1/3程度の時間メインで出る役者がこれはきつい。また子供時代の展開がタルいしなー。
クイズと、それに解答できた理由を交互にやる構成も単調で飽きが来る。テンポも悪くしてるように思う。
更に、何故ジャマールがミリオネアを全問正解できたのかに説得力がない。たまたま見覚えのあることばっかり出題された超ラッキーボーイです、って話だよねぇ。
むしろ才覚で未来を切り開いているのはサラームで、彼の心情に寄り添った方が物語が輝いてくる。ここ一番では弟のために手を汚す覚悟があって、過ちを悔い命を賭けて償う。サラーム主役のインド・ノワールの方が良かったんじゃないですかね!
まぁ、音楽は良かったと思いますヨ。最後きっちりダンスを入れてきてるしな!
KILL BILLのユマ・サーマン主演。この人の顔見るとルーシー・リューとの対決シーン思い出して笑っちゃうんですけど…。
でも凄くちゃんと演技してた!当たり前か。
「あなたの映画IQが試される」とかいう宣伝文句だったみたいだけど、別にそんなことはなかったぜ。ていうか映画IQってなんだ?
サスペンス映画かと思いきやそうでもなくて、過去改変SFというわけでもなく、その実態は女子高生の青春ムービー。
SLUT(性的に活動的な、日本で言うところの「ビッチ」。字幕では「アバズレ」)なダイアナと、その親友で敬虔なクリスチャンかつ優等生のモーリーンの日常がメインな感じ。
ダイアナが産婦人科にかかるシーンもあり、JUNOを彷彿とさせる。
監督自身、色んな解釈があってしかるべきという立場を取っており、終盤の展開に唯一の正解は一応ないようだ。
でもそういうメタメッセージに触れないと、正直放置プレイ気味であまりよいオチとは言えないように思う。
俺の受け取り方は「自分を赦せるのは自分だけである」というものであった。
ダイアナは娘をエマと名づけミッションスクールに入れて育てるが、それでも彼女の罪の意識は消えない。(本人が懺悔にいってる様子はないが)
まぁ要するにダイアナは「神による赦し」を得られなかったわけだ。
そんな未来を見たが故に、現実のダイアナはモーリーンをかばう道を選ぶ。
己を赦すことができる選択をすることこそ、人が救済される唯一の方法なのだ。ってね。
これだけ語りたくなるということが示すように、良作でした。
実際、自分の魂に恥ずかしくない生き方をする、というのは大変大事だと思います。
そんな大げさな話じゃなくてね、ポイ捨てしないとか、ゴミを分別するとか、嘘をつかないとか。
そんな積み重ねで人生は出来てると思うのです。
超有名SFの新作映画。
カーク船長とMr.スポックの出会いを描く…と思いきや、のっけから正史のパラレルワールドとして話が展開していく。どうやら新たなシリーズとして独自の歴史をつづっていくことになるようだ。
30年以上の歴史がある同シリーズだが、上記のような事情もあり元シリーズのことを知らなくても楽しめるつくりになっている。俺も実はカークとスポックの名前くらいしか知らなかったんだけど、充分面白かった。
正直これは想定外の佳作だったわー。超正統派のスペオペに仕上がっている。最近なかなか見ないくらい「燃える」展開の連発。熱いぜヤングカーク。
科学考証はかなりいい加減というか、気にするだけムダな感じ。ブラックホールや特異点をなんだと思ってるんだ!
あとカーク船長が喧嘩弱すぎて笑った。いつもボコボコじゃねーか。