実に2年3ヶ月ぶりの5枚目のフルアルバム。
なんだけど、結構新しい曲を発表してくれていたので、そんなに期間が開いているなんて実感がなかった。
手にして、その重みをヒシヒシと感じる事となりました。
聞き込む前の感想を少々。
この12曲を聞いて思った事は・・・
今年の3枚のシングルは、このアルバムのために必要だったのだという事。
言えば、すべて「BEAUTIFUL」のためだったという事。
そうして、とても私的であると思う。
ある意味、今まで一番のリアルタイムシンガーソングライターだと思った。
私小説を読むような流れるような12曲。
何度も何度も反芻して、噛み砕いて、ワタクシ自身の一部にいつかなれば良いと思った。
心の扉をソッと開けて、語りかけてくるような楽曲の数々。
「Mr.Complex Man」
アルバムの1曲目という位置にあるだけでも、ライブへの期待感が高まる1曲。
英語的な発音で、歌詞が聞き取とらせないもの新鮮な感じ。
そうして、笑顔の下にある違う自分の存在を確認しながら生きてていいさって、
改めて感じさせて貰った。
「たがが一度きりの人生」って、優くん分かりすぎてますよ。生き急いでない??
「君の背景」
優くんには恋愛の歌をもっと書いて欲しいって、何度となくここでも書いたの
だけど、こういう可愛い恋愛の曲はウエルカムだなぁ~
でもね、この彼女って、彼氏がちゃんと世の中に出ている人で、重たい物を
持たせちゃあいけない、手や腕を大切にしなくちゃあいけない人って理解してる。
とても、出来た女性。
普通はね、重たい物は持って貰いたいし、さりげなく車道側から内側を歩かせて
貰いたいものなのに・・・
大切に出来たのだろうか・・とおばちゃん目線では、とても心配になった。
けれど、2人で抱き合ったら360度の世界って、新鮮な発想だなぁ~
「さくらのうた」
「君の背景」の次に聞くと、今まで聞いてきた「さくらのうた」が違う風景に聞こえる。
どうしてだろうねぇ。
楽曲の持つチカラが、相互作用をしている。素晴らしき化学反応!!
「明日はきっと良い日になる」
何度も聞いてきているのにね。どの場所にいても、光を感じるのよね。
「拒む君の手を握る」
あぁ、「スペアキー」を越えそうな楽曲が!!!
今まで女々しい恋愛ソングでは、一番の地位を占めてきた「スペアキー」なの
ですが、この彼氏もだいぶ好きな感じであります。
しかも、静かな曲調なのに、段々と追い詰められていく心情が静かに迫ってくる。
曲調もとても好きです。
「象」
もしかすると、ライブで一番楽しみにしている楽曲かもしれない。
関ジャニさんでは、2~3回しか聞いてないのよね。
メリハリになるよね。テンポが少し早くなっているのも良い感じです。
「悲しみのない場所」
「泣く子がいねが」が動の秋田の歌なら、この曲は優しい秋田の曲だと思う。
本当に大切な曲にこの先なると思った。
亡きおばあちゃんの事を歌った歌。
インタビューでもおばあちゃんの事を話してましたね。
朝日の中で、初めて聞いて、今日は良い日にしなくちゃあと強く思ったの。
そういう、心の支えになる様な、ずっと大切に閉まっておきたい様な。
アコーディオンの響きがとても懐かしくて心地が良い。
「産まれた理由」
アルバムのここの場所で聞くと、なんだか心に沁みるのよ。
不思議とシングルなのに、同じ視点で書かれているのでスッと溶け込んでいる。
溶け合っている。
「アイアンハート」
イントロの湿ったギターがなんか80年代の楽曲を彷彿とさせる。
強い心を持ち続けられるなら、それで良いのかって事じゃあなくて、ポジティブ
ソングなだけじゃあない。
前に進む曲なんだけど、大きく前に飛び出すんじゃなくて、明日出来る事から
まずはやってみようって感じがする。
ある意味、普通の生活を積み重ねていけるのが、本当の強さなのかもしれないと
思う。
そういう意味でのアイアンハート。
「Cockroach」
昆虫シリーズ。一番嫌われる存在をあえて比喩の対象にしている。
でも、そのままじゃあ終わらない。終わらせないって強い意志がみえる。
生きて行く事は、楽な事ばかりじゃあない。
生まれた時からの境遇を嘆くだけではなくて、そこから立ち上がる事、
這い上がる事、きっと出来ると強く強く歌っている。
「光の破片」
キラキラと楽曲が輝いてる。アルバムの中の1曲として成り立っている。
「BEAUTIFUL」
何度となく涙腺が緩んでしまいながら、12曲目にこの曲を聞いた時に涙が
止まらなくなった。
普段使いの言葉たちなのに、なんと美しく響くのだろう。
そうして、心の隙間がその言葉で満たされていくのを感じる。
『君は美しい』って、容姿ではなく君の心が美しいって言ってくれている。
そうして、弾き語りで聞きたいと思っていたら、こんなに早く叶えてくれた
大倉くんにも感謝。
優くんも大切な人を思い書いた曲って言ってましたね。
もし、ライブでストリングスを壮大な効かせた演出になったとしても、
今夜の弾き語りでなんの不満も持たないと思ったよ(笑)
この12曲は、社会の何処かへ向けて歌うって曲はなくて、優くんの内なる声
が言葉となっている。
こういうアルバムは、初めてだったので、受け取る側も時間を掛けてじっくりと
聞く必要があると思う。
けれど、最初のこの印象や感動を書きとめておきたい。
そうしてね、このアルバムの視点から外れた楽曲は、シングルとして納められているのよねぇ。
今年、1年掛けてこの大きな流れが出来た様に思った。
そう思うと、活動全体が何かとても腑に落ちてしまった。
アルバム制作に時間を要した5枚目。
今の優くんの視線がよく分かって、高橋優ってアーティストがどうやって生きて
きたのか、この先どうやっていくのかを感じる。
過酷な環境下で、優くん本当に頑張った!!!!
アルバム出来て良かった、聞けて良かった。
この先も高橋優を聞いて生きていきたい。
・まだ、十分に聞き込んでいないので、今後感情は変わるかもしれない。
その時はまた書いていきます。