桜は満開なのに、先週の鹿児島と打って変わって花冷えが続いている東京。

先日、中学から息子のテスト結果などが入った分厚い郵便物が届いた。入学して1年、息子の定期テストの成績は順調に右肩下がりに下降し、順位も後ろから数えた方が早いどころか、マラソンで言えば最後尾集団という位置まで落ちた。まあ、予想はしていたが・・・。

原因を聞けば、やはりひたすら楽しい寮生活で遊びまくっていたとの事。寮では毎晩自習室で義務自習という時間が強制的に設けられてはいるが、トップクラスの生徒は、それ以外にも時間を見つけては自己学習に励んでいる。息子などは、その事をうすうす知りつつも「他人は他人、自分は自分」とばかりにマイブームの卓球や遊びに逃げていたというワケである。

思い起こせば私の中学時代も似たようなモンだった。授業さえ終われば、放課後の部活や友人との帰り道でのおしゃべり、さらには帰宅後のテレビなどに没頭していた。宿題を含め、成績アップの定石であるはずの予習復習など、まさに「絵に描いた餅」以外何物でもなかったのだ。

案の定、宿題も遅々として進まない息子にカミさんは激怒し、今回の帰省中に勉強の習慣を植えつけようと躍起になっているが、その傍らに自分の過去を振り返ると決して強く言えない私がいる。

だが、やはり自分の息子だなと思わせる部分もある。Z会などの外部業者の模擬試験にはめっぽう強く、科目によってはトップクラスの順位を叩き出すのである。出題範囲の決まっている定期試験よりも実力テストの方が性に合っているという点は私も同じだった。定期試験は出題範囲をコツコツ勉強する連中の方が断然強いのである。

コツコツくまなく勉強だなんて、私にはとてもそんな面倒な芸当はできなかった。苦し紛れにせいぜい無謀なヤマを張るのが関の山だった。その息子も試験範囲を定めぬ実力テストが得意となれば、無差別級一本勝負派の私のDNAを継承しているに違いないと妙に納得したのだが・・・。

とは言え、私の頃の時代と今は状況もかなり違う。ましてや望んで行った私立中高、目的は最高学府への進学に他ならない。妙な納得や妥協はほどほどにしないと、なにぶんにも私立であるゆえ、そのうち向こうから「登校に及ばず」などと宣告されかねない。

・・・こちらの中学より幾分長く楽しいはずの春休みも、軌道修正と叱咤激励の日々が続く。