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俺の旅行では毎度、大学に入れそうなところがあったら入ってみる感じである。今回は香港大学を見に行ってみた。建物的には「ちょっとかっこつけたスタイルの本館と、それ以外はコンクリートのビル」という基本的なスタイルだ。ただ、やはりこの地形のおかげで、普通に作っても立体感のあるちょっとおもしろい構造のキャンパスになっている。建築コストは高そうだなあ。
最近、いくつかの大学で「今日はどの教室で何の授業をやってるか表示するモニタ」というのを見かけたけど、ここでは各教室の入口の小さいモニタにその日の授業予定が表示されるようになっていた。あれはいいと思う。たいしてコストもかからないし、日本の大学でも導入してはどうだろうか。作れはしても責任を持ってメンテナンスを続ける余裕がないので無理かな。
あと、香港大学では授業時間がいろいろなようで、1コマ1時間のものから2時間、3時間のものまであるようだった。とくに実習でもなさそうなのに3時間はなかなかキツそうだ。学生はちゃんと耐えられるのだろうか。まあ、普通に遅刻してきて教室の後ろから入ってる奴もそれなりに見たけども。
ところで香港島に来るのは今回がほとんど初めてだ。とりあえず、坂が多いな。九龍半島と違って山と海の距離が近いので、町になっているエリアでもすでに勾配がきつい。神戸より上、長崎レベルだと思う。香港大学〜西営盤から上環あたりまでは普通に人が生活している下町のようだけど、住んでると足が丈夫になりそうだ。ちょっと移動するだけでもアップダウンがたくさんあって大変。
あと夕方にビクトリアピークにもいちおう行ってみた。ここだけはたぶん20年前ぐらいに来たことがあるはずなんだがさっぱり覚えてない。景色を眺めたあとは徒歩で降りてみたところ、これまた相当な急坂で、降りるだけでも大変だった。徒歩で登ってくる人を思ったよりたくさん見かけたけど、なかなかつらそうである。
思い返してみると今回観光したのは中環より西のエリアが多い感じだけど、宿泊したのは銅鑼湾である。香港島の宿泊施設は普通のホテルがほとんどで、安いドミトリーの類は銅鑼湾に少しあるだけなんだよな。予算を限定すると、滞在場所の選択肢はあまりないのだった。
行き来するとき、中環はまだしも金鐘のあたりを俺のような者が通ると場違い感甚しい。湾仔まで来るとなんかほっとする。
以前香港に来たときは、おおむねネイザンロード周辺しか見て回らなかった気がするので、今回はそれ以外のところも歩きまわってみた。
まず獅子山から半島市街を眺めてみようかと思い、朝から登りに行った。同じ道を往復するのもつまんねえかなと思って、ちょっと西側のBeacon Hillとかいうあたりから登ってみたら、道を間違えたらしく無駄に苦労した。あと最後の獅子頭までのアプローチ部分の勾配が急にきつくなってて大変だった。
さて上から市街を眺めてみると、なんか妙に建物の背が低いエリアがあったので気になって見にいってみたら、えらい高級住宅街だった。なるほど香港では建物が低いほうが値段が高いわけか。そりゃそうだな。
あと九龍城エリアにも行ってみた。なんか最近は新しい飲食店が進出してて良いみたいな話を見たが、別にそんなでもなくない? 要するにタイ料理屋がけっこう増えてきたという話? タイ料理をわざわざここで食べるのもなんなので、結局、普通の食堂みたいなところに入ってニラ餃子を食べたりした。
九龍塞城の跡地に作られた公園では、中央の古い建物は昔のものそのままらしい。もう何も残ってないのかと思っていたのでちょっと意外だった。まあ、あとで近くのショッピングモールでやっていた Twilight of the warriors という映画の関連展示を見たんだけど、こっちのほうが九龍塞城の往時の姿をイメージできる感じではある。内部の様子なんかを実物大模型で展示してあって、わりとよくできていておもしろかった。
香港の町は、以前と変わらず活発で、それなりに人の生活も続いているようである。やっぱり観光客が数日見たぐらいでは何が変わったのかわからないね。

一般的なウォーキングに対して、なんか荷物を背負ったまんま歩くのをラッキングとか呼ぶそうですね。それなりに負荷がかかるのでけっこういいとか。
つまり、今回結果的にそうなったという話だ。最近ギリシア国境付近とかマレーシア国境付近とかでもそうなってて、どうもわりとなんとかなるようなので、可能なときには旅程に積極的に入れてみようかなあと思った。
深圳から戻ってきて、後半の宿泊先は香港島(銅鑼湾)なのであるが、せっかく来たので新界の町も少しぐらい散歩してみたかったのだ。そこで、とりあえず香港中心部まで一気に戻らずに大埔で一旦降りて、特に何をするでもなく散歩してみた。ついでに、大埔から沙田までは海沿いのサイクリングコースとして整備されてる道を歩いてみることにした。まだ次の宿泊先についていないので、この間はずっと荷物を持ったままだったわけである。
ただこのついでがけっこう大変で、すでにしばらく散歩した後さらに10kmというのは多少無理があったようだ。日が暮れてきてしまったので普通に挫折して、中間点の駅から電車に乗ったのだった。まあ景色はそれなりに楽しんだけども。
実は最初に大埔の町についたときにgoogleマップでてきとうに検索すると「ロッカー」と称するものがいくつかひっかかったので、なるほど町を散歩する間はそこに預けておいてもいいかな、と思っていた。でも実際にはあちこち見てもそれらしきものが見当たらなくて、どうやらこれは通販受けとり用のロッカーではないかという結論に達するまでにけっこう疲れてしまった。あらためて調べてみると、そもそも最近の香港では全体的に荷物預かりサービス自体がほとんどないという話である。最初にこっちの情報を見ておけばよかった。
でもこのサイクリングコースと称する道はそこそこ整備されてて歩きやすかった。じっさい自転車でなくて歩いてたりランニングしたりの人もそれなりにいたのだ。
あと大埔の町はごく一般的な香港の住宅街だ。市場の二階で食事をしたりして住民ごっこが捗る。

香港の隣の町である。何か用事があるわけではなくて、来れるから来てみたというかんじ。
とりあえず、中国の短期滞在で日本国籍の人に対するビザ免除が復活したというのはマジで、ごく簡単に入出国できた。まあ行き来してる人の大半は香港人か在住者だったようである。外国人レーンにいたのは数人だけだった。
どうでもいいが、指紋採取機の案内音声の言語が自動で変わるので、日本人がいると丸わかりだ。
香港と明らかに違う点は、
・なんかそこら中にスローガンの類が貼ってある
・やたらに警官が多い
とかである。いちおうフォローしておくと、警官は別に高圧的とかではなくて、一見したところ真面目で親切である。
あと物価はかなり安い。そりゃ香港人が買い物に来るね。特に外食が安いと感じるので、要するに人件費が安いのだろう。
せっかく深圳に来たので、電気街に行ってみた。キーボードの部品でも安く売ってないかと思ったけど、残念ながら見つからず。
というか、ドローン・カメラ・PCパーツあたりが多くて、そんなに変わったものが売ってるわけでもないようだった。まあ、2020年以降通販に移行した業者は、わざわざもう一度実店舗に戻すかというと確かに微妙なところだ。
製品でなくて電子部品や基板で賑わっているエリアもあったけど、ホビー的電子工作はそれほど対象ではないような雰囲気だった。
ところで深圳の滞在記とか調べるとキャッシュレス決済が極まった未来都市みたいな話がよく出てくるので、アリペイとか使えないと何もできなかったりするのではないか、とちょっと心配していた。でも、どこでも現金を普通に受けとってくれて、お釣りもくれたので一安心。
まあ確かに、住民はほとんどスマートフォンで決済していたようだった。
ちょっと香港まで来てみた。
というわけで、これは香港でも悪名高い雑居ビルだ。まあ最近はだいぶ治安改善が進んだそうで、凶悪犯罪は減ったらしい。
というか、香港で安く個室に泊まろうとすると、ここにあるゲストハウスぐらいしか選択肢がないのだ。ほかは旺角のあたりにも多少あるかな、ぐらいだ。
どのゲストハウスもbooking.comで評価を見るとだいたい底辺で、よく見ると人によってかなりばらつきがある。
これは「当たり外れが激しい」ということなのか、それとも「ふつうのホテルを期待して来たやつがある程度いた」ということなのだろうか。
とりあえず俺が今日泊まったところは、(安い船室みたいな狭さだけど)ちゃんとバスルームつき個室だったし、虫が出るようなこともなかったし、シャワーの湯も短時間だがちゃんと出た。チェックイン・アウトの処理も特に問題はなかった。
ちょっと疑っているのは、「単一の経営者が複数の名義で複数のゲストハウスを経営していることが多く、予約したのと違う名前のゲストハウスに入れられて、騙されたと感じた」とか「デポジット制度を知らず、よくわからないまま100HKD取られたと感じた」というケースである。まあ確かに前者の件はどこかに明記したほうがいいと思う。
あと重慶大厦名物のなかなか乗れないエレベーターだが、ちゃんと交通整理の人がいて、数分待ってれば特に問題なく上階に行けた。昔はもっと無秩序だったんだろうか。
なさけない話だが、今回は帰国直前にイスタンブルで詐欺にひっかかってしまった。イスタンブル市内交通は主にICOCAやSUICAのようなICカードを使って乗るのだが、これにチャージするための機械でやられた。具体的には、
- チャージしようとしていてモタモタしていると、手伝ってやるよ!とか言って知らん奴が現れる
- 100リラぐらいチャージするような操作をして、これでクレジットカードでタッチ決済すればチャージされるよ!などと言う
- タッチ決済すると、実際には俺のカードにチャージされるのではなく、どこか別のアカウントにもっと高い金額が流れる
という手順である。つまり、メールとかで「ここをクリックすると手続きできるよ」みたいにリンクを貼る系の詐欺の物理版みたいな感じだ。後から考えれば、知らん奴が機械を勝手に操作してる時点でおかしいし、妙にせかすような物言いなのも明らかに怪しい。しょせん交通系カードのチャージ機なので被害額は数千円なのだが、ひさしぶりにやらかしてしまったので非常に悔しい。
トルコで話しかけてくる奴の大半は、単に親切な奴か単にヒマで話しかけてみただけの奴なので、完全に油断してたところ、最後にひっかかってしまった。よく考えたら、イスタンブルの空港に向かう途中などは、詐欺師の狩場としてはこの国でトップレベルだろう。帰りの飛行機に乗らなきゃいけないから焦ってるしな。だいたい、地下鉄で空港まで行けるようにしたんだったら、空港線についての案内は詳しく書いておいてほしい。値段をはっきり書かないのは、どんどん値上げできるようにするためか?
というか、そもそもイスタンブルの地下鉄とかバスとかは、どうもクレジットカードのタッチ決済でそのまま乗車できるような感じだったので、短期滞在でわざわざICカードを使わなければよかったかもしれない。じっさいアンカラやブルサの市内交通では全部クレジットカードで直接乗ってたんだよな。
イスタンブルには15年ちかく前にも一度来ている。
しかしここまでうじゃうじゃ猫がいただろうか? 前回もけっこう猫の多い町だなとは思った気がするけど、今回はとにかくやたらにあちこちで猫をみかけた。イスタンブルでは町をあげて犬猫の保護には力を入れているそうだが、普通に数が増えてるんだろうか。
それはまあ犬猫と暮らすのはいいものではあるが、あいつらは結局人間ではないので、散らかしたり汚したり人間にとってよけいなこともけっこうやってくれる。そういうのは全部受けいれて町を運営する、というつもりなんだろうか。日本では確実に無理だと思う。細かいことが気になる人の比率が高すぎる。
というかアンカラやブルサと比較しても明らかに猫が多い気がしたんだよね。
あと今回は、無計画に散歩していたら途中で気力体力が尽きそうになって大変だった。そういえばイスタンブルの町は急坂が多くて大変なんだった。喫茶店でお茶を飲んだりして休憩すべきだったか。
途中で観光名所に入ったりせず、延々歩いてたのもよくなかったかもしれない。なんか最近はイスタンブルの観光名所の入場料(外人料金)が無茶苦茶に上げられたようなので、そういうの入る気にもならなかった。ガラタ塔とか再建なのに30ユーロとか無茶すぎない? そういうのはペトラ遺跡とかボロブドゥール遺跡とかそのクラスだけに許される値段だと思う。
そういえば、今年は凶作だかなんだかでオリーブオイルが高騰しているけど、産地ではどうなのかなと思って、スーパーに行ったときオリーブオイルコーナーをのぞいてみた。そしたら普通に1Lで1500円相当とかの値段がついてて、生産国でこういう値段なら日本で少々高くなっても全然おかしくないかんじ。
でもよく考えたら以前どんな値段だったのかわからないな。

前回ブルサからイスタンブールに移動したときは、途中ヤロワなる町から船に乗ったような覚えがある。しかしちょっと調べてみたところ、そもそもマルマラ海のイスタンブール周辺にはけっこういろいろと船の定期航路があるようだ。そこで、今回は別ルートの船にしてみた。
ブルサは別に海沿いの町ではないが、「ブルサのフェリーターミナル」と呼ばれている港が存在する。ブルサの中心部から北に25kmほど行ったところに小さな町があって、そこからイスタンブール中心部への船が出ているのだ。ヤロワはもっと倍以上遠くて、普通にバスターミナルから長距離バスに乗る必要があるのだが、この町は近いので、途中までは地下鉄で、そこからは市バスで行く。まあ、ブルサの港と言えないこともない。関空を大阪の空港と称するよりはいくぶんマシだ。
注意すべきは、その北の港は面倒なことに2つ存在するという事実だ。ムダンヤと呼ばれる地区と、ギュゼルヤルと呼ばれる地区に1つずつ港があるのだ。しかも両方から、別の会社がそれぞれイスタンブールまでの船を出しているようである。
そして地下鉄の終点駅から乗るバスももちろん2種類ある。地下鉄駅から来る場合、ギュゼルヤルのほうが手前にあるので、ムダンヤまで行きたいのに間違ったバスに乗ってしまった場合はご愁傷さまである。4kmほど歩くことになる。
俺らはというと、ギュゼルヤルまで行くつもりでムダンヤに行くバスに乗ってしまったので、幹線道路の途中で降りて、残りを歩いた。この場合、歩く距離は1kmもないので大きな問題はない。海に向かった下り坂なので、けっこう眺めもよかったりした。
だいたいこの手のマルマラ海を移動する客船は「フェリー」とか呼ばれているけど、今回乗ったやつはどっちかというと日本語では「高速船」と呼ぶんじゃないかと思う。車は乗れないやつだった。

ブルサの町といえばイスケンデル・ケバブが名物ということになっている。これは前に来たときの日記に書いたやつで、薄パンの上に肉をのせてトマト系ソースをかけ、ヨーグルトを添え、最後に溶かしたバターをかけた料理だ。このときの肉は「ケバブ」というぐらいなのでいわゆるドネルケバブ的な奴なのだが、ケバブではなくトルコ的肉団子を使うバージョンも存在し、ピデリ・キョフテと呼ぶ。
というわけで、今回はピデリ・キョフテのほうを食べてみた。今回全然まじめに下調べしてこなかったので、てきとうにgoogleマップで調べた店に入っただけである。でも味は悪くなかったし、なんかすごい狭くて雰囲気のある店舗だったし、お値段もリーズナブルだったしでけっこうよかった。あとイスケンデルケバブにはつきものらしい、シラとかいうブドウの飲み物もちゃんと置いてた。
前回と変わったところその2は、バスターミナルまでトラムが開通してたことである。トラムや地下鉄は単純なので、どこへ行くのか悩むことがなくて楽だ。このトラムはごく最近できたらしく、前回は影も形もなかった。なんか普通に市バスに乗ったような記憶がある。
前回来たときにはあまり観光らしい観光もしていないので、今回はちょっとだけ散歩したりもしてみた。市場を見物したり、丘に登って町を見わたしてみたりとかその程度だけど。
途中、なんかY氏が女子中高生にやたら話しかけられていた。話しかけられていたといってもたいしたことではなくて、あいさつして、日本から来たとかちょっとしたことを話したぐらいでおしまいである。いったい何がしたかったのかよくわからない。学校で「外国人観光客に話しかけてみよう」的な課題でもあったのだろうか? 日本人だと答えたらきゃーきゃー言ってたのは、最近すっかり日本人が珍しくなったからかもしれない。

テッサロニキから東に向かい、イスタンブール空港でY氏と合流したあと、なんとなくさらに東へ向かってアンカラを訪れてみた。
いやけっこう遠かった。なんとなくで行く距離ではないな。
ここには古くから集落があるとは言え、トルコ共和国で突如首都になってから急激に成長してるし、大規模な都市計画で整備されてるし、ほとんどの地区で建物が整然と並んでいて計画都市系の風情がある。
でもいちおう、中心部に旧市街らしき見た目のエリアがあることはある。これは近年大規模に修復しているようなので、元の旧市街の形を保っているかどうかは定かではない。丘の上にあるアンカラ城まで登ってみると、周辺の家屋が明らかに修復中だったり、修復前のものと後のものが並んでいたりするのでよくわかる。
俺たちはアンカラ城〜旧市街エリアに正門ではなく裏の公園のほうから入ったので、アンカラ城のイマイチ整備されてない部分に入ってしまい「?? これのどこを見物するのか?」と悩んだりした。中心部の整備されてるほうの部分はちゃんと周囲が見渡せるようにできてて、いかにもな観光名所である。帰るころになって初めて、正門のあたりはちゃんとおみやげ屋や観光客向け飲食店が並んでいることに気付いた。
裏のほう(Ulus駅あたり)からアプローチすると、途中に庶民的な商店街もあってわりとおもしろいので、実際けっこうおすすめ。坂がきついけど。
見渡せるといえば、町の中心からちょっと南に行ったところにあるAtakuleなるショッピングモールが、展望塔がついてておもしろかった。高台にあるので、塔に登ってみるととても景色が良い。ただし、入場料は展望デッキに入るだけでも2000円近くした(さらに展望レストランに入るのは別料金らしい)。
ここは坂の下に向けて開いた妙な形をしていて、この開いた方向に向けて設置されている店はすべて飲食店だ。つまり、塔の展望レストラン以外も、(すこし低いけど)すべて展望レストランになっているようだ。いわゆる「レストランフロア」ではなく「レストラン方角」になっている珍しいつくりである。
南側の地区には大使館がけっこうあったりして、高級住宅街らしい。だからオサレなお店や凝ったお店が多いし、酒も飲めたりするのだった。googleマップの評判だけ見てなんとなく入った朝食レストランがすごくうまかったのでびっくりした。

テッサロニキはギリシャ領マケドニアの中心都市だ。
ここは海と山に挟まれた地形になっている。神戸とか阪神間地域みたいなかんじだ。メインストリートが山や海と平行に走っているところも共通だな。
というわけで、とりあえず山側の見晴らしがいいところまで行ってみて眺めを楽しもうと思ったわけだが、ちょっと楽をするために登るときに市バスを使うことにした。
市バスというとだいたい「どの路線でどこに行けるのか外部の人にはわからない」問題を解決する必要があるわけだが、最近、googleマップでバス停をタップして表示される情報が、ある程度使いものになる場合があることに気付いた。確かに実情と違ってる場合もあるが、大都市なら合ってるほうが多いようだ。それに、乗ったあともマップを確認していれば、間違いにも気付きやすい。今回も、まあおおむねうまくいった。
いちいち町の交通局ごとに専用アプリをメンテする方式もけっこう見るけど、労力の無駄のような気もするよね。
しかしまあここらへんは北マケドニアに比べて暑いことである。海のせいか湿気もわりとある。
少なくとも、夏の昼間はあんまりうろうろするのはやめたほうがよさそうだ。この町は猫がいっぱいいるけど、猫に会うにも朝とか夕方のほうがいいな。
いつも出勤中「なんだってわざわざ夏に京都観光に来るんだ」と思っていたが、自分もまったく同レベルであることが判明した。
というかアレかね? 夏のこの地域はむしろビーチリゾートの類で、そもそも俺のようないつも一人でいる奴が来るところではない?

さて、賢明なる読者諸氏はお気付きかもしれないが、今回の旅程前半は「マケドニア編」であって「北マケドニア編」ではない。つまり、ギリシャ領マケドニア地方にも行くのだ。
ということはビトラから南の国境を越える必要がある。でもこの二国は多少いざこざがあるせいか、ここを越える公共交通が全く存在しない。
またそういうやつかよとお思いかもしれないが、またそういうやつだ。
基本的にはビトラからギリシャのフロリナという町に移動することになる。フロリナはそこそこでかい最初の町で、ここからならバスとかで別の地方に移動可能だ。
この間は30キロかそこらしか離れてないのに、タクシーを使うと50ユーロぐらいかかるらしい(以前は25ユーロぐらいだったらしいが、今回宿泊先の人に聞いたらそう言われた)。
また、50ユーロがたいしたことないと思う人でも、北マケドニア側からだと「国境を越える許可を持っているタクシードライバーを探すのがけっこう大変」という問題もある。
いずれにせよ困ったことである。
今回は、とりあえず国境までタクシーに乗り、歩いて国境を越えた。そこまでは別に問題ない。
問題があったのはその後で、ギリシャ側には特にタクシーもバスも何もないということだ。
国境からフロリナまではまだ20キロぐらいあり、すごくがんばれば不可能ではないという程度の距離である。朝に出発したので日がくれるまではかなり時間があるし。
最悪休み休み歩くつもりではいたが、でもまあさすがにもうちょっとなんとかならんかと、手近な集落まで行って様子を見ることにした。
一番近いNikiという集落は、ほとんと誰もいない感じで、何もしようがなかった。
次にあったPoliplatanoという集落はもう少し人がいたが、それでも交通手段を探すのは難しそうだった。木陰で休んでいたら、近くにいたばあさんが何か言っていて、よくわからないが「そこにバスは来ないよ」みたいなことを言っていたのではなかろうか。「かつてはバス停として使われていたであろう場所」はいくつかあったんだよね。
さらに進んでKato Kleinesという集落につくと、ここはさらに大きく、なんと喫茶店やそのまわりに集まってる人達が存在した。ここでついにタクシーを呼んでもらうことができて、なんとかフロリナまで行けたのだった。
結局、荷物を持ったまま歩いたのは8キロちょっとぐらいか。
集落の間はマジで何もないので、次の集落の教会とかが見えてくるとすこしほっとした。

国内第二の都市というのは、それはそれで興味深いものだ。どうしても第一の都市を意識せざるを得ないので、どのへんに特徴があるのか妙にアピールしてたりする。いや大阪について何か意見があるわけではないが。
ビトラは北マケドニア第二の都市で、ここは「この国で最もヨーロッパ的な町」なんだそうな。つまりこれは、綺麗な建物が並んだ目抜き通りがあって、オープンカフェで皆が駄弁ってるということを指すのだろうか。
確かにこういうちゃんとした繁華街をこの国で見たのは初めてだ。
こういう通りは他のヨーロッパの国に行けばいくらでもあるので、外国人観光客的にはまあアレかもしれない。そこそこ観光客は来てるようだが、国内からかな。
まあせっかくだから俺も、コーヒーを飲んだりバーでワインとか飲んだりして格好つけた顔でもすべきなのかもしれない。なんか自己啓発業界では、自分のcomfort zoneから出ると良いとかいう話らしいし。
で、やってみたところ、ワインバーでてきとうに頼んだ料理がどう見ても焼き鳥だったのでびっくりした。いやワインはおいしかったけども。small chicken steakってこういうのか?
ところで、ここの旧市街というか市場周辺の商店街は、それなりに古いバルカン式商業地区の構造を残しているんだそうだ。こっちはちゃんとガイジンにも興味深い。
というか、この町は「ヨーロッパ的」とか言うわりにはいわゆるショッピングモールが存在しないのだが、それはこの種の古い商店街がまだそこそこ機能している、ということもあるのかもしれない(原因と結果が逆か?)。

旅程前半マケドニア編であるが、首都スコピエと最大の観光地オフリドは以前に行ったことがあるので、今回は別の町に行くことにした。
最初に行ってみたのはクルシェヴォという国土のまんなかへんの町である。なんか山奥の小さな町なのだが、建物とか町並みとかがかっこいいと聞いて。
……確かにわりとかっこよくてよかった。回りが高くなった地形に町を作って、建物が段々に並ぶ系だ。ヴェリコ・タルノヴォとかベラトとかああいうやつ。散歩するとアップダウンがあってちょっと疲れるのも同じだ。
ここは別にすごく古くからある町だというわけではないのに、それなりに統一感があるのは、わざわざそうしてるんだろうか。実際今でも新しく建物を作ってるところとかわりと見た。
この町がしいて観光客に知られてるとしたら、写真の変なモニュメントだろう。こういう無茶なモニュメントといえば社会主義か宗教と相場が決まっているが、これはユーゴスラビア時代のものである。
いやなんというかその、どうしても四次元怪獣ブルトンを連想するけども。
ところでこの町はアクセスがめちゃ不便である。結局、現在のところ、山のふもとにあるプリレプの町と往復するバスが一日数回存在するだけのようだ。もちろん乗り継ぎは便利ではない。
ネットで調べるとスコピエから直通のバスがあるとか、近くの大都市ビトラからのバス便が表示されたりとかするのだが、現地で聞くと実際にはそんなものはないらしい。よくわからん。
あとクルシェヴォの「バスターミナル」と称するものは旅行会社かなにかの小さい建物にすぎず、しかも閉まっている。ほんとに来るのかかなり不安にさせられるし、そもそもいつ来るか地元の人に聞かないとよくわからないありさまだ。
いやまあ、結局いなかだと自家用車がほとんどになっちゃって、公共交通がへぼくなるのはしょうがないけどねえ。

今回使ったAJetというのはトルコ航空傘下のLCCだ。機体にAJetと書いてないが、最近名前が変わったからのようである。
座席が狭いとかモニタがないとか、食事が全部有料とかはLCC的には普通だ。というか特筆すべき点がなくて書くことない。
さらに今回は遅れもなく予定通りに飛んだ。これはたまたまかもしれん。噂では定時性はLCCとしてもかなり悪いらしい。多少の遅れはともかく、次の日になるとかだと面倒だっただろうな。
航空券を買うwebサイトやチェックインの機械まで普通だった。じつはトルコにはもうひとつPegasus AirというLCCもあって、そっちも検討していたのだが、なぜかPegasusのサイトはうちのPCからだとまともに表示されなくて、検索しようがなかったのだ。
普通っていいねえ。

ここから2024年夏旅行。
今回はとりあえずエティハドのイスタンブール往復が多少安かったので買ってみた。
でも、せっかくなのでもうちょっと探したところ、イスタンブール→スコピエという便がセールしていたので、これも買ってみた。
つまり、行きはイスタンブールで乗りかえることになるのだが、スコピエ行きはLCCである。そしてイスタンブールのLCC拠点はサビハ・ギョクチェンとかいう別の空港なのだ。今回はこっちをはじめて使ってみることになった。
ここはイスタンブールの本空港と、海をはさんで全く反対側にある。まあシャトルバスがあるので移動は特に問題ない(1時間ぐらい)。カードで払えるので、トルコリラの現金を用意する必要もない。もちろん空港のお店やレストランの類も基本的にカード可だ。
ここは小さめの空港なので、迷うこともない。でもレストランとかお店とかもそれなりにはあるし、なんなら仮眠やシャワーのサービスとかもある。使ってる人がいるか知らないけど。
ちょっとした注意点としては、出国してすぐのレストラン・お店エリアにはほとんどベンチがないことである。お金をかけずに休みたければ、ゲート側まで進む必要がある。
イスタンブールからちょうどいいLCC便があれば、ここを使うのも選択肢になりうると思った。乗り換えのためだけにちょびっと入国するのも、たいていのケースでは特に何も問題ないしな。

マレーシア名物にホワイトコーヒーというものがある。去年おみやげに買ってみたところ、我が家でわりと人気である。ただ一つ問題があって、東南アジアで売っているインスタントコーヒーは普通3in1、すなわち砂糖が元から入っているスタイルなのだ。こっちなら日本amazonでも手に入らないことはないのだが、我々が好きな2in1(砂糖が入っていないやつ)はかなりレアである。
今回はマレーシアには行かないが、シンガポールで18時間ほど乗り換え待ちがある。この間に大規模スーパーに出かけて、無事2in1のホワイトコーヒーを入手することに成功した。やったぜ。
あとマレーシアでよく売ってるLOT100とかいうグミキャンディも日本で入手しにくい(というか無茶苦茶高い)ので、これも買いこんできた。レジでマンゴーグミを3つぐらい並べて会計を待っていたら、ひとつ前にいたじいさんが「何それそんなマンゴーばっか買うの?」みたいなことを(たぶん)言ってきておもしろかった。そうだよ買うんだよ。
しょうもないお菓子ばっかり買っていたら、荷物は重くなるし金はかかるし大変だ。ふだんこんなにおみやげを買うことはないのだが。
あと、シンガポールの空港というのは今回初めて使ったのだが、わりと評判がいいらしいね。確かに使いやすくて感心した。
ここが使いやすいのは、
・でかいけど単純な構造
・イミグレーションや荷物検査での行列が少ない
あたりがポイントではないかと思う。
まず、到着・乗り換え時と出発時に通るエリアが分かれていない(全利用客が同じエリアを通る)ので、似たような店をいくつも作る手間も少なくなるし、動線が複雑になることも少ない。あと行きと帰りで同じところを通るので覚えやすい。
それから、なんと荷物検査が制限エリアの入口とかではなく、各搭乗口の前にある。これは他で見たことがなくてびっくりした。全員が必ず通る荷物検査場というものが存在しないので、列が長くなりにくいし、これまた動線を単純にすることにも役立つ。普通は、特に乗り換え客の動線が複雑になるのだ。
イミグレーションはかなり機械化されていて、多くの国籍の乗客が自動ゲートを使える。そしてここが重要な点だが、自動ゲートを20個置いたら、基本的にずっと20個動いているのだ。人間と違って食事に行ったり用事でいなくなったりすることがない。イミグレーションのカウンターがひとつしか開いてなくて長蛇の列になってる、というのはいろんなところで見る光景である。
まあ、しかしこういう構造にできるのは、基本的に国際線しか存在しない(全フライトでやるべきことが同じ)という事情も大きいのかな。

「かつて首都だったけど今では政治的にも経済的にもそれほどではなくなっていて、でも芸術文化方面ではまだ勢力を保っており、わりとデカい顔をしている町」ということを、日本では「京都みたいなところ」の一言で表せる。
ジョグジャカルタは京都みたいなところである。
ここは伝統工芸を元にした着倒れの町だし、大学が多い学生の町でもある。さらに、おみやげとして有名なお菓子まであり、各ブランドが競って店を並べ、有名店には観光客を満載した大型バスがどんどん来たりする。
このお菓子(Bakpiaという)、原型のサクサク型に対して最近開発されたしっとり型があり、観光客にも人気らしい。でも俺は試してみたところ古いタイプのほうが好きだった。新しいほうは、なんか萩の月みたいであんまり独特さを感じないんだよなあ。
この町には平日も滞在していたので、有名大学を見物に行ってみたりした。なかなかでかくて活気がある。学生食堂は、余所者が入っても大丈夫なタイプなのでありがたい。ありがたくあたりを眺めながらのんびりした。
あと、研究室周辺の、あの研究紹介パネルとかシンポジウムの案内とか貼ってあるあたりの雰囲気って世界共通だよね。
えーと京都の話ではなくてジョグジャカルタの話だ(俺は別にオリジナル八ツ橋は好きではない)。ジョグジャカルタでひとつ感心したのは、歩道がそこそこ使いものになる、という事実である。まあ先進国みたいに完璧な状態で維持されてるわけではないが、それでも、だいたいの道は歩いて移動するのに大きな問題はなかった。
いやつまりアレだ、問題だったのはバンドンだよ。でかい町なのにアレはねえと思う。担当者はもう少しがんばってくれ。

ジョグジャカルタの東にある遺跡で、観光ガイドの類ではボロブドゥールとセットで紹介されたりするやつだ。まあ、超でかい宗教施設の遺跡ということで同じようなポジションではある。こっちはヒンドゥ教であるので、なんかとげとげした上方に伸びるかんじの形状をしている。でもアレだな、外側の飾りがメインで内部は重要じゃないところは共通してる(むしろボロブドゥールが仏教建築としては例外なのか?)。
観光客的には、ボロブドゥールと違って来るのも簡単だし、2024年3月現在ややこしい制限もほぼ無い。強いていえば、お堂に入るときに人が集中しすぎないように係の人が調整するぐらいかな。
アクセスは市バスでも近郊電車でも超簡単なのでありがたいねえ。しかも二種類あるから、どっちかがばくはつしたりしてもなんとかなる。まあ、この遺跡の名前は "Prambanan" なのに、鉄道駅の名前が "Brambanan" になってるのはまぎらわしいな、とは思う。
そしてプランバナン遺跡も事前にネットで入場券を買うことはできるけど、買わずに行ってその場で現金を出しても特に問題はなかった。
というか、ボロブドゥールと比べてそもそも外国人が少なすぎるので、管理するほどのこともないのかもしれない。来てる客で多いのはだいたいインドネシアの学校の修学旅行とか遠足とかそういう感じで、外国人と気付かれると一緒にセルフィーを撮ってくれとか言われる始末だ。国外ではあんまり知られてないのか?
遠足の子供たちは写真を撮ったりお喋りしたりするのに忙しく、そもそもたいして見てはいない。まあそれはそうだ。俺だって子供のころ修学旅行でそんなに真面目に見学した覚えはない。でも、ボロブドゥールのところでも言ったけど、それでも別にいいんだ。ちなみに、写真はほとんどの人にスルーされてたドゥルガー像だ。
ところで、みんなお堂の入口だとか横だとかで記念写真を撮ってたけど、そういうことをするなら、遺跡公園の奥のほうにある別の遺跡でやるといいと思った。なにしろこっちまで来る人はほとんどいないので、邪魔が入らないぞ。まあメインの遺跡のほうがでかいけど、そんなことたいして重要じゃないと思う。それに奥のやつのほうが、お堂や瓦礫が大量にあって見ためもにぎやかだ。
ところで、ボロブドゥールに行ってくるのにはわりと苦労した。
ネットで調べた情報によると、基本的には、ジョクジャカルタの北にあるバスターミナルまで行き、そこからバスに乗る、というだけのはずだ。バスターミナルまでは市バスで行けばよくて、市バスは定額制なので外人でも普通に使える。ここは問題ない。
さて俺は水曜日の午後にバスターミナルについてみて、しばらくようすを見てみたが、ボロブドゥール行きのバスというのがちっとも見あたらない。というかそもそもここはなんだかバスターミナルのくせにバスが少なくて活気がない。
もしかしたら午後にはもうバスはないんじゃないかと不安になり、関係なさそうなバスの呼び込みをしているおやじに聞いてみたところ、このバスに乗って乗りかえろなどと言われ、そのまま乗りこんでしまった。
乗ったバスはスマランという町に行くらしい。
地図を見ながら考えたところ、つまりジョグジャカルタとスマランを結ぶルートが幹線でバスも多い。そしてボロブドゥールへはこの道の途中で分岐して10キロ行ったところにあるので、その分岐点で降りろということらしい。
そんな何もなさそうな交差点で乗り換えたりできるのかと思ったら、ちゃんとバイクタクシーのおやじが待ちかまえていたのだった。やれやれ。
帰りは帰りで、ボロブドゥールのバス乗り場でジョグジャカルタ行きに乗りたいと行ったら、今はバスのトラブルでやってないなどと言われる。してみると、昨日いくら待っても直通のバスが来なかったのもこのせいだったんだろうか。
結局、来たときと逆に、交差点までバイクタクシーで戻り、スマランからジョグジャカルタに行くバスが通るまでじっと待ったのだった。
だいたい俺はタクシーが嫌いなのだが、あのバイクタクシーというやつは特に苦手だ。よくあんな不安なものを日常的に使っていると思う。 今回は事故など起きなくてよかった。運転手も比較的穏当だったし。帰りはバスが来るまで一緒に待っててくれた(関係ないバスに乗ったりしないか心配してくれたのか?)。
でも後から考えると、問題だったのは要するに「ジョグジャカルタ←→ボロブドゥールのローカルバス」というのが今は動いていないらしい、という一点だったんだな。
インドネシアでは必見とかいう観光名所である。せっかくなので見にきてみた。
ネット等に情報があるとおり、今は
- 事前にネットでチケットを買う
- 時間指定制
- 人数制限あり
- 必ずガイド付き
という条件で、上まで登れる。ローシーズンの平日だったのでチケットは前日でも普通に買えた(当日入口に着いてから携帯で買ってる人もいた)けど、ハイシーズンは売りきれたりするらしい。
まあとりあえずアレだ、ガイド必須というのはちょっとね。イスラム教徒で仏教の説明に興味がないインドネシア人には不評だそうだが、俺にも不評だ。
というか、観光で何かを見るというのは、それをネタにして何か勝手に考えたり想像したりするということであって、説明的な知識が欲しいわけじゃないんだよ。そういうことは別にちゃんと調べればいいんだ。芸術作品を見るときと同じだな。
ボロブドゥールを見た感想が「でかーい」とかでも別にいいんだ。
ただまあ、ガイド強制というのは、制限時間を守らせたり遺跡の損傷を防いだりという面があると思うので、ここではある程度やむなしというのもわかる。なにか想像するネタになるポイントを指摘してくれるといいんだけど。
あと、時間制限というか同時入場者数を制限するのは、けっこうよかった。混雑しなくなるわけだし。タイミングによっては、ほとんど他人のいない光景も見れたほど。
でも、人が多い時期はすぐ売り切れてたいへんだろうなあ。あと時間指定なので、たまたま雨だったらがっかりだな。今日は晴れてよかった。

パガンダランというのはジャワ島南側のビーチリゾートである。
であるが、かなりマイナーだ。基本的に国内の客がほとんどのような雰囲気だった。シーズンオフの平日だからというのもあるが、そもそも観光客が少ない。リゾートというより漁村に近いのでは。じっさい東側では漁師の人達が活発に船を出していた。
人が少ないので、海も砂浜もけっこうきれいだと思う。波が高いのであんまり泳げなそうだけど、まあ俺はどのみち泳いだりしないので問題はなかった。
不思議なのは、観光客も少ないのに、物売りとかが全然いなくはないことである。町の中に多少ある飲食店なんかもそうだが、見ていてもほとんど客が来ている様子はない。あれで生活が成り立つんだろうか?
前から思っているが、携帯電話の普及に伴い、全人類が「何もせずに長時間待つ」ということを全然苦に思わなくなっているようだ。
あんまり人のいないレストランとかに思いきって入ってみて、てきとうに魚のスープとか頼んでみたら、思ったよりうまくて驚く。
あとこの町の名前は日本人には発音が難しいと思う。Pangandaranというつづりで、最初のnganが厄介だ。ngとnを続けて発音する必要がある。
まあ、周りに似た名前の町はないので、ngがちゃんとできなくても意図は通じるけど。

世界史ではおなじみ、いわゆるバンドン会議のバンドンである。
どうもアレだ、旅行の最初に滞在する町というのは、まだその国の様子がよくわかっていないので、ぴんとこない感じになりがちだ。
今回はとくに食事するところで悩んだ。
べつにレストランがあまりないというわけではなく、むしろいっぱいある。俺はおいしいお店に対する嗅覚がイマイチなので、いっぱいあってもどこに入ればいいのか見当がつかないのだ。こういうときはYが同行してると心強いのだが。
結局、激辛料理の店に入ってしまい往生したり、同じ夜市で二度食事をしたりした。まあおいしくないことはなかったので、それでいいのかもしれない。
それとバンドンは高原にあるので涼しいとかいうのはマジなのでびっくりした。ジャカルタでは、曇りでも少し歩くだけで汗がふきででくるのだが、このへんは晴れてなければ一日歩いててもたいしたことはない。無意味に坂を登ったり降りたりしなければね。
あとドコモショップ的なところでsimカードを買ったのに、どうやっても動かなかったのは無念である。いいかげん5年もののsense3はアレなのか、それともインドネシアの携帯電話登録制度がアレなのか。
いずれにしろバンドンとは直接関係ないけど。SMSは届くようなんだけどなあ。

今回の旅行ではインドネシアに来たので、高速鉄道とやらに乗ってみた。日本人的には、途中まで話を進めてたのに中国に負けたことでおなじみのアレである。
とりあえず、完成分は普通にちゃんと運用されてるようだ。けっこう混んでたし。ジャカルタからバンドンに行けるだけにしては人が多いので、単なる娯楽として乗ってる人もいるんじゃなかろうか。バンドンまで3時間だったのが、バンドン中央駅までの連絡列車を入れても1時間なので、便利になってはいるけど。
まあ結局、話は計画部分全体が出来てからなのかね。ビジネスクラス以上ではお茶やおやつが出るとかいう話も聞いたけど、30分で何か出されてもしょうがない。
ところで、ジャカルタの空港から高速鉄道の駅まではけっこう離れている。でも、試してみたら公共交通機関を使ってもちゃんと移動できた。まず空港から空港鉄道でBNI cityなる駅まで行き、そこでLRT(モノレールみたいなやつ)に乗りかえてHalim駅で降りればよい。小一時間はかかるけど、わりに安くあがる。
Halim駅での乗りかえはかんたん(専用通路がある)だけど、BNI cityでの乗りかえは若干めんどうなので注意。駅の名前も違うし。
