海月玲二
2024-07-27(土)

無題

さいきんPCを新調した。
俺は大昔から「デスクトップ環境をインストールせず、dwmとかを入れて手動でstartxする」みたいな使いかたをしていたけど、今回はじめてdebianにふつうにgnomeを入れてみた。さすがに大昔とは違い、gnomeもそれなりに使えるようになっていて感心した。まあ、画面も昔よりはだいぶ広くなったしなあ。

それはいいんだが、ついでにX11じゃなくてwaylandにしてみたところ、どうもたまに落ちるようで困っている。今のところ、xwaylandで動くAndroid Studioが一番怪しい。こいつを使ってないときは問題が起きないようなのだ。しかもAndroid Studioだけ落ちるならまあ許せるのだが、なんとシステムごと全部まとめて落ち、電源が切れてしまう。どういうことなのだ。

あと、なぜかibus-SKKの動作が以前と違ってるのも変である。これは別にwayland関係ないと思うので、gnomeかdbusとかの問題なんだろうか。具体的には「設定が保存されない」と「暗黙の確定がときどき失敗する」である。前者はまだしも後者は非常に使いにくい。
しょうがないので公式のリポジトリを見てみると、去年の秋にちゃんと「特定条件で暗黙の確定したときのテキストが消えることへのworkaround」という更新が入っていたので、ソースを修正してdebianパッケージを作りなおすことで事なきを得た。
ついでに設定値のデフォルトを希望の値に変えておけば、設定が保存されない問題も自動的に解決してよい感じである。

なんかqwertyキーボードとかcyrillicキーボードとかでも候補表示を入れてみた。なお、単に頻度順に並べた単語一覧から出してくるだけであり、前後の単語とかは全く見ていない。そのへんは日本語の場合と一緒である。なお、qwertyの候補は英単語だし、cyrillicの候補はロシア語の単語だ。本当は設定できるようにしたほうがいいとは思っている。
あと漢字変換用の辞書と違って、テキストファイルを読んでそのままリストとしてメモリに置いてるだけというふざけた実装だ。思ったよりぜんぜん問題ないのでびっくりした。

あといろいろバグとか直したりもしている。今回修正した点はほとんどtamoさんという方が教えてくれたものである。ここに感謝いたします。

とりあえず、

  • Android 13以降で候補表示が出なくなる問題
  • ときどきバックボタンを2回押さないといけない問題

が両方ともいちおう解決してるはず。たぶん。

というか、もともとAndroidのInputMethodServiceはちゃんと説明がないところが多くてわけがわからないのだが、中でも候補表示の挙動はさっぱり意味がわからない。同じことをしてても環境によって表示されたりされなかったりする。いっそのことPopupWindowでも使って(フリックガイドみたいに)自前で表示してやろうかとも思ったが、カーソルの位置が取得できないから、てきとうにやると入力中の場所にかぶっちゃうしなあ。

というわけで候補表示についてはあんまり真面目に直す気が起きない。実は俺の環境だと、「ハードウェーキーボードを使っているときは設定のいかんにかかわらず候補表示が出ない」という問題があるんだが、これもどういう条件で起きるのかわからないので放置されている。

あと、ついでにqwertyキーボードとかキリル文字キーボードで、shiftキーは1回使うごとにオフになるようにした。すぐ直せるのにずっと忘れていたのは、そもそも俺はqwertyキーボードでshiftキーを使わないからである。上フリックのほうが楽だ。

すいません、Android13以降を使ってる人はAndroid 3.6.1にアップデートしないほうがよいと思われます。候補表示が出なくなるはずです。

これはもともと3.5で修正した問題だったのですが、そのときに「ときどきバックボタンを2回押さなきゃいけなくなる」という副作用が発生していました。
去年の経緯をすっかり忘れていて、バックボタン2回問題を解決するため、3.5での修正を元に戻してしまっていました。

いずれ、Android13以降でも候補表示が出るようにしつつ、バックボタン2回問題も改善するように修正する予定です。

なお、Android12以下の端末であれば、3.6.1でも問題は起きないと思います。

なんか「ときどきバックボタンが効かなくて2回押すはめになる」というやつを直した。と思う。
あと、変換エントリに [ ] が入ってるやつが個人辞書に学習されちゃうと落ちる、というバグにも気付いたので直した。というか発生条件がレアすぎるだろとか思っていたら、3000強はあるっぽいな。俺はめったに専門用語や固有名詞を変換しないから今まで気付かなかったんだろうか。
まあ、そもそも同じ記号を別の意味に使うのはやめてほしかった。

それだけだったら別にすぐ直ったんだけど、それからKeyboardViewに無駄が多い気がしてきたので、あれこれいじってたら時間がたってしまった。バックボタンの件を指摘してもらってから半年近くたってるので、さすがにバグ修正はさっさと公開したほうがよかった気がする。
なんかKeyboardViewは元のやつをjavaからkotlinに変換しただけなので、kotlin的には無駄な書きかたのところがあったのだ。あと、俺が使わない機能を消したりとかもしている。文字のドロップシャドウとか、キーを押したとき複数の候補を出すとか。
どういう主旨か知らないが、キーのpressed状態を管理する処理を「ポップアップを出したり消したりする関数」の中に入れてあるのはわかりにくくない?

ユーザーから見える違いとしては、qwertyキーボードとか押したときにポップアップが表示されるようになったとか、押したときいちおう色が変わるようになったとか程度である。わりとどうでもいい。

マレーシア名物にホワイトコーヒーというものがある。去年おみやげに買ってみたところ、我が家でわりと人気である。ただ一つ問題があって、東南アジアで売っているインスタントコーヒーは普通3in1、すなわち砂糖が元から入っているスタイルなのだ。こっちなら日本amazonでも手に入らないことはないのだが、我々が好きな2in1(砂糖が入っていないやつ)はかなりレアである。
今回はマレーシアには行かないが、シンガポールで18時間ほど乗り換え待ちがある。この間に大規模スーパーに出かけて、無事2in1のホワイトコーヒーを入手することに成功した。やったぜ。
あとマレーシアでよく売ってるLOT100とかいうグミキャンディも日本で入手しにくい(というか無茶苦茶高い)ので、これも買いこんできた。レジでマンゴーグミを3つぐらい並べて会計を待っていたら、ひとつ前にいたじいさんが「何それそんなマンゴーばっか買うの?」みたいなことを(たぶん)言ってきておもしろかった。そうだよ買うんだよ。

しょうもないお菓子ばっかり買っていたら、荷物は重くなるし金はかかるし大変だ。ふだんこんなにおみやげを買うことはないのだが。

あと、シンガポールの空港というのは今回初めて使ったのだが、わりと評判がいいらしいね。確かに使いやすくて感心した。
ここが使いやすいのは、

・でかいけど単純な構造
・イミグレーションや荷物検査での行列が少ない

あたりがポイントではないかと思う。
まず、到着・乗り換え時と出発時に通るエリアが分かれていない(全利用客が同じエリアを通る)ので、似たような店をいくつも作る手間も少なくなるし、動線が複雑になることも少ない。あと行きと帰りで同じところを通るので覚えやすい。
それから、なんと荷物検査が制限エリアの入口とかではなく、各搭乗口の前にある。これは他で見たことがなくてびっくりした。全員が必ず通る荷物検査場というものが存在しないので、列が長くなりにくいし、これまた動線を単純にすることにも役立つ。普通は、特に乗り換え客の動線が複雑になるのだ。

イミグレーションはかなり機械化されていて、多くの国籍の乗客が自動ゲートを使える。そしてここが重要な点だが、自動ゲートを20個置いたら、基本的にずっと20個動いているのだ。人間と違って食事に行ったり用事でいなくなったりすることがない。イミグレーションのカウンターがひとつしか開いてなくて長蛇の列になってる、というのはいろんなところで見る光景である。

まあ、しかしこういう構造にできるのは、基本的に国際線しか存在しない(全フライトでやるべきことが同じ)という事情も大きいのかな。


「かつて首都だったけど今では政治的にも経済的にもそれほどではなくなっていて、でも芸術文化方面ではまだ勢力を保っており、わりとデカい顔をしている町」ということを、日本では「京都みたいなところ」の一言で表せる。
ジョグジャカルタは京都みたいなところである。

ここは伝統工芸を元にした着倒れの町だし、大学が多い学生の町でもある。さらに、おみやげとして有名なお菓子まであり、各ブランドが競って店を並べ、有名店には観光客を満載した大型バスがどんどん来たりする。
このお菓子(Bakpiaという)、原型のサクサク型に対して最近開発されたしっとり型があり、観光客にも人気らしい。でも俺は試してみたところ古いタイプのほうが好きだった。新しいほうは、なんか萩の月みたいであんまり独特さを感じないんだよなあ。

この町には平日も滞在していたので、有名大学を見物に行ってみたりした。なかなかでかくて活気がある。学生食堂は、余所者が入っても大丈夫なタイプなのでありがたい。ありがたくあたりを眺めながらのんびりした。
あと、研究室周辺の、あの研究紹介パネルとかシンポジウムの案内とか貼ってあるあたりの雰囲気って世界共通だよね。

えーと京都の話ではなくてジョグジャカルタの話だ(俺は別にオリジナル八ツ橋は好きではない)。ジョグジャカルタでひとつ感心したのは、歩道がそこそこ使いものになる、という事実である。まあ先進国みたいに完璧な状態で維持されてるわけではないが、それでも、だいたいの道は歩いて移動するのに大きな問題はなかった。
いやつまりアレだ、問題だったのはバンドンだよ。でかい町なのにアレはねえと思う。担当者はもう少しがんばってくれ。