み〜

Home Alone

Home Alone 私にとっては、クリスマスが近付くと見たくなる映画なのだが、夏休み真っ最中だからか、 日本テレビ系金曜ロードショー(8/20)で放映する予定らしいので一足お先にレビュー公開。

なぜ、クリスマスかというと、ドタバタコメディでありながら、ハートフルなファミリー映画で暖かみを感じさせるところが、クリスマスのシーズンにぴったりだ。 映画のストーリーとしてもクリスマス休暇中の話なので当然とも言える。

1990年公開当時は、全米、全世界で「スター・ウォーズ」シリーズ、「E.T.」に次ぐ興行成績をあげた。 人気の映画スターが出ているわけではないし、「スター・ウォーズ」や「E.T.」のようにSFXを駆使しているわけでもなく、むしろ低予算の肩の凝らないコメディ。 だからこそ、この大ヒットは予想できないものであり、それ故評判をよんだ。 (ちなみに日本での公開は翌年6月。…夏に映画館に観に行ったのか…) 音楽担当は、ジョン・ウィリアムズ。 この作品に目をつけて音楽を引き受けたジョン・ウィリアムズ…目のつけどころが良い。 もちろん、ジョン・ウィリアムズの音楽がこの映画に彩りを与え、引き立てていることも見逃せない事実だ。 監督はクリス・コロンバス。 そう、この監督と音楽の組合せは映画「ハリー・ポッターと賢者の石」「ハリー・ポッターと秘密の部屋」と同じだ。

この映画で大スターになったもののあっという間に人生の浮き沈みを経験したのは、主演のカルキン坊やことケビン役のマコーレー・カルキン。 「カルキン坊やみたいになっちゃだめよ」がまるで合言葉のようになっているのは気の毒な限りだが、地道に活動を再開して頑張っているので、活躍を期待したい。 なんていうことはともかく、この映画の中では、とにかくこのカルキン坊やがかわいくて、面白い。 もちろん、子供らしいわざとらしい部分を残す演技ではあるが、やはり素の魅力もあると思う。 カルキン坊やの叫ぶ「あーーーーー!」なくしては、この映画は始まらない。 (カルキン坊やの弟の方が、演技力に関しては上などと言われてはいるようだが…) そして脇を固める大人の役者たちがまた良い味を出している。 しっかりした演技と、しっかりした脚本。 公開当時はカルキン坊やが何かと騒がれたが、やはり、この映画の面白さは話の筋の面白さ。

9歳の坊やが泥棒たちをやっつけるという筋は、出来すぎている感があるが、それでもやはりその面白さは絶品。 泥棒撃退も含め複数のエピソードがこの1本の映画に盛り込まれているすが、それが見事にからみあい、大団円につながっていくのストーリーが素晴らしい。 ただ面白いだけでなく、親子の心の交流をしっかりと描いているところがミソ。 そんな心暖まる物語だからこそ、クリスマスが近付くと毎年見たくなる。

Home Alone 2 〜Lost in New York〜

Home Alone 2 大ヒット作には続編が作られるのはよくあることが、Home Alone も2年後(1992年)続編が製作された。 個人的印象の結論から言うと、この続編はちょっと…。 興行的にも前作の半分強くらいで、失敗したとは言わないが、すべて前作のおかげ。

またまた家に一人ぼっち(home alone)では前作と同じになってしまうので、そこは裏をかき、2作目では家族揃って飛行機に乗ることができる…。 が、行った先のニューヨークでカルキン坊やことケビンが迷ってしまうという筋書き。 その辺は良いとして、悪戯度もここぞとばかりパワーアップ。 前作のヒットを受けて制作予算もついたのだろうが、この悪戯のパワーアップはやりすぎ。 ほほえましいを完全に通り越して残酷、泥棒が気の毒のレベルだ。 映画なので多少オーバーな表現は許されるが、子供の悪戯のレベルを越えすぎては…ねぇ…

Home Alone 3

Home Alone 3 なぜか、Home Alone 2 から5年もたって(1997年)作られた作品。 続編ではなく、一種のパクリ作品。 主演もカルキン坊やではない(5年もたてばもう坊やではないのだから当たり前)。 興行成績的には Home Alone 2 の6分の1程度。 実を言うと、…映画があったこと自体知ったのはわりと最近(苦笑)。

Home Alone の DVD に収録されていた予告編を見る限り、積極的に観ようという気にはなれないのが正直な感想。 時代背景的に、ハイテクを取り入れたようだが、これがなんともアンバランス。 そして何より、主演の子役の「あーーーーー!」が、ピンとこない…。

テレビで放映されるのを知ったので、積極的ではないながらも初めて視聴。 兄弟たくさんの大家族というのは時代に合わないのか、 主人公の男の子の家族は兄、姉の3人兄弟に両親は共働き。 ごちゃごちゃとうるさい親戚一家もやってこない。 あの人数が多くてドタバタしているゴチャゴチャ感が面白さの一つでもあったので、それがいっさいないのは少々サビシイというか物足りない。 そして主人公の男の子が Home Alone になってしまう状況は、水疱瘡。 母親は職場から呼び出されてやむなく出勤してしまい子供が一人ぼっちという、身につまされる人もいるのではないかと思われるごく普通(?)の状況。 一方、泥棒は4人組へとパワーアップ。 ハイテク機器の駆使に関しては、時代背景的にどうってことないかな、という感じ。

さて、お決まりの泥棒とのおっかけっこだが、ラジコンカーにビデオをくくりつけての辺りはまぁなかなか楽しめる。 どう考えてもビデオをくくりつけたアンバランスなラジコンカーが途中でこけてひっくりかえらないわけはないのだが、そこはフィクションと割り切って楽しむのが正解。 そして、家への侵入を阻止する作戦はやはり笑うに笑えない残酷さを感じてしまうので素直に楽しみにくいのは、Home Alone 2路線。

なんと言っても一番白けたのが、隣の気難しいおばあさんとの心の交流だろうか。 いかにもとってつけたみたい。 そこそこ面白いのですが、脇役としての家族(両親、兄姉)が光ってないのは、残念。 3作あっても、私が、2度、3度とくり返して見たくなるのは最初の作品だけだ。

お願いだから、DVDをショップの陳列棚に並べるのに、Home Alone、Home Alone2 と 並べないで欲しい…かも。

ちなみに、「あーーーーー!」は、映画「ハリー・ポッター」シリーズに引き継がれてた。 「〜賢者の石」では主役の3人が怪物犬のフラッフィーに遭遇した時、 「〜秘密の部屋」では、ハリーとロンが空飛ぶ車に乗ってホグワーツ特急に追いかけられるシーンがそれ。
originally written: 11-Oct-2003

Home Alone 4

Home Alone 4 4まで作られているとは驚き、といってもこれは、TVムービーのようです。 というわけで、劇場公開もなかったようですし、DVDなりビデオなりでないと観られないようですね。 なので観てません。悪しからず。

アポロ13 公開当時、私は映画とはトンと無縁な生活を送っていたので、映画の存在すら気付いていなかった。 ひょんなことからこの映画のことを知り興味を持った。 タイミング良くテレビ放映されたものの、録画したっきりで観る機会がないまま時は流れ、 再びテレビ放映に巡り会ってしまった!(笑) 今日も放映されたが、2度目の視聴になる。

1995年というとトム・ハンクスがノリにのっている時期だろうか。 船長にしてはちょっと若いかな(まだ細い!)という気がしなくもない。 それはこの映画にとって本質的ではないのでおいておこう。 1回目、2回目の視聴とも民放地上波の放映でおそらくカットされていると思われるので、それで評価してしまうのはもしかしたらフェアではないかもしれない。 宇宙空間でのパニックぶりが演出としていま一つの印象だった。 人間ドラマの部分もやや中途半端。 宇宙空間でのパニックのみにフォーカスしてもいいくらいだが、アポロ13のアクシデント以外のドラマチックな出来事も全て史実だ。 ただのパニック映画にはしたくなかったのだろう。 「アポロ13」以前にもパニック映画はあったが、出来の良いものは決して多くはなかったと思う。 この映画の翌年以降、世紀末ということもあったのかパニック映画がヒットを飛ばすようになる。 「インデペンデンス・デイ(1996)」「アルマゲドン(1998)」 「ディープインパクト(1998)」…。

「アポロ」という題材は少々古くさかったのかもしれない。 が、当時は物凄いブームだったのだ。 「アポロ」というチョコのお菓子は最近復刻したが、もともとは当時、新発売されたものだ。 「月旅行ゲーム」なんていう、ようはスゴロクなのだが、そんなボードゲームもあった。 とにかく、「アポロ」というのは当時を知るものにとってはワクワクさせられる題材である。 「アポロ13」に関しては、宇宙船側からの話(ジム・ラベル著作の映画の原作)と、管制側からの話(「アポロ13号 奇跡の生還」)と両方が本になっているのでなかなか面白い。 映画では描いていない細かい部分の話もあり、映画以上に壮絶だった様子がよくわかる。

ところが「アポロ」以降、月に行っていないので、アポロが月に行ったのは嘘だ、など諸説が一方で出てきている。 話半分で読み物として読むには面白いかもしれないが…。

しばらく日記をさぼってしまいました…。

ピンク・パンサー フィルム・コレクション 先日、ピンク・パンサー フィルム・コレクションのDVD-BOXが発売になった。 LD時代は、巡り合わせが悪かったのか、ピンク・パンサー(クルーゾー警部)シリーズのうち、「ピンクの豹」と「暗闇でドッキリ」しか入手できなかった。 最近ではテレビでもあまり放映されず、残念に思っていたところ、去年だったかNHK-BSで一挙に放映された。 そして、今度はDVDリリースである。 しかし、このBOX、なぜか「ピンク・パンサー2」だけノケモノだ。 勘違いしたのだろうか。 「暗闇でドッキリ」はピーター・セラーズ扮するクルーゾー警部の映画第2段ではあるのだが、ピンク・パンサーは出てこないので、「ピンク・パンサー」シリーズの第2段ではないのだ。 余談になるが、ピーター・セラーズではないクルーゾー警部の映画もあって、ややこしい。

DVDを買って、すぐに見る時間がないと、とりあえず特典映像だけを先に観てしまう。 このBOXには特典ディスクがついているのでまずそれをセット。 DVDの特典映像っていうのがどれだけの長さかわからなくて、うっかり見始めたら長くてはまってしまうことがある。 これも、別ディスクになっているだけあってなかなかのヴォリュームだ。

「ピンクの豹」にセラーズが起用されたのは、元々クルーゾー警部に決まっていたピーター・ユスチノフがドタキャンしたからだとか、王女の役にはオードリー・ヘップバーンを考えていたとか、今まで知らなかった興味深い話があった。 また、セラーズはラジオで長く活躍してきたので、声色や声の演技は申し分なくアドリブも多かったが、コミカルな動きは監督のブレイク・エドワーズが全部考え出したものらしい。 それでも、本来主役だったデビッド・ニーヴンを食ってしまい、クルーゾー警部を活躍させるために脚本が変更されたというのだからたいしたものだ。 「ピンクの豹」と「暗闇でドッキリ」の後、「ピンク・パンサー2」の映画が作られるまで随分間があるのだが、セラーズが乗り気ではなくて、結局稼ぐ必要が出てきて、それで「ピンク・パンサー」シリーズの製作が再開されたらしい。 …ということは、セラーズがハリウッドでもっと認められていたら、シリーズは製作されなかったのだろうか。 そんなことを考えるとちょっと複雑な思い。

そんな裏話は知っていても知らなくても、映画の本編は面白い。 ドタバタのコメディでシリーズの2以降はオバカ映画とも言えるのだが、特典映像にあった言葉を借りれば「どことなく品の良さが残っている」のが良い。 そしてやはり、オシャレなヘンリー・マンシーニの音楽抜きには語れないだろう。 映画を観たことがなくても、どこかしらで音楽は聴いていると思う。

数年前にNHKで放映されたものが、LaLaTVで再放映になった。 TVシリーズの「大草原の小さな家」が後半原作と大きくかけはなれてしまっているのに対し、これは、そのかけはなれてしまった後半を、原作や史実にほぼ忠実にドラマ 化している。 NHKの粋な計らいで、父さん役と母さん役の吹き替えはTVシリーズと同じ、柴田侊彦さんと日色ともゑさんを起用している。 …とはいえ、やはりTVシリーズのイメージとはかなり違う。 特に、母さんが、さらに西部に行きたいと語る父さんに反抗する場面はかなり違和感を感じた。 それ以外にも、ローラ役の女優さんが茶色の髪というより金髪に近いのも馴染めない。 原作でも、ローラはいつもメアリーの金髪にあこがれていて、そのことが繰り返し出てくる。

本4冊分の内容を2時間枠のTVムービーにしているので、かなりの部分がはしょられている。 文字アレルギーでなければ、ぜひ原作(翻訳でOK)で読んでおきたい。 「この楽しき日々」は、大草原シリーズの物語というよりは、ティーンエイジャーとしてのローラの微妙な心の動きが描かれているのが印象的だ。

本は、現在は、谷口由美子さんの訳のものが書店に並んでいる。 私は、少々違和感を感じつつも鈴木哲子さんの訳ちょっと古い)で慣れ親しんだので、こちらの方が愛着を感じる。 TVからローラの世界に入った人で、これから本を読もうという人には、おそらく、谷口由美子さんの訳のもの方が馴染めると思う。