夏石鈴子著「新解さんの読み方」(文春文庫)より引用

でも、あの時、あの日わたしは、何かをあきらめたように決心した。大人になれば、気の合う人や楽しいこともあるかもしれないと。その気持だけを支えに、学校を止めずに私は大人になった。吉野先生(筆者注:高校の担任の先生)と最近お話ししたら、君はあまり笑わなかったものね、とおっしゃった。自分のことなのに、それは百年以上むかしの出来事のようだ。

「不登校」について、夏石さんが語っていらっしゃるところの抜粋です。

わたしも今の辛い気持ちが百年以上むかしのできごとだ、と思えるようになるように、何かを決心しなければいけない、と思いました。