プロ野球新規参入仙台決戦は、ライブドアが落選し楽天が承認された。その理由は「経営体力が優った」であった。すでに経営体力に問題がある既存球団のオーナー達が最終承認したというのが笑わせる。そんなオーナーの会社よりは、お前達が落としたライブドアの方がまだ経営体力があるだろうに。

承認された楽天もかなりの歳出がこれから見込まれる。施設の改築、人件費など様々あるが、数年は覚悟せねばならない赤字を背負う事にもなる。楽天の本業は、金融業と電子媒体を使った商品流通業である。ついこの前、同じ流通業のダイエーが経営に白旗を揚げたばかりである。いろいろな意味で体力勝負はこれからが本番である。

この問題が持ち上がった当初、合併ありきで進んでいた近鉄球団を買収すると名乗りを上げたライブドア。問題が大きくなり、選手会ストが起こり、12球団維持が妥結された。その時後出しジャンケンで来たのが楽天。一連の流れを見る時、ライブドア潰しのフィクサーの存在はもう明らかだろう。ライブドア以外の会社が名乗りさえ上げれば、ライブドアの落選理由を見つけて落とし、そこを承認する事は決まっていたのだと思う。これが1リーグ制なきあとの日本の財界経済界を牛耳る「大人達」の意思だったのだ。結果、ライブドアは日本中にその知名度を上げたという果実を手に舞台から去って行った。

先般、私は新チーム名を決めるライブドアのアンケートに応募した。応募名は「みちのくフロンティアーズ」。「フロンティアーズ」の名は最終候補に残り、決選投票の時にも一票を投じたが、残念ながら「フェニックス」に決定してしまった。今となってはどうでもいい話ではあるが。

日本時間の今夜、アメリカでは次期指導者を選ぶための最もシビアな大統領選挙が行われる。さまざまな思いで投じられる一票は、誰のもとへより多く集まるのだろうか。

民主党ケリーの事実上の敗北宣言により、共和党ブッシュの大統領再選が決まった。勝敗の行方が最後のアイオワ州まで読めなかったほどの激戦ではあった。しかし米国内であれほど賛否両論を巻き起こしたイラク戦争が争点のひとつだったのだが、投票率こそ近年になく60%以上と高率だったものの、結果としてムーアの映画も及ばず山は動かなかった。

ニュースなどによれば、米国民の候補者支持の理由は必ずしも候補者の政党、政策や指導力とは限らなかったという。例えば、日曜礼拝を欠かさない敬虔なクリスチャンという事も大きな支持理由となるし、カトリックの戒律ともいうべき中絶反対といった事も決め手になったという。ここにキリスト教という一神教が強固に根付いているアメリカ文化を感じるし、他方でさまざまな人種で構成されている多民族国家ゆえの難しさを感じた。

この結果が日本にもたらす影響は、簡単に言えば今までの規定路線から大きくズレる事は少ないという。経済は同盟国間の自由貿易による共存・活性化だし、対イラクは強硬路線、対北朝鮮は六カ国協議重視という事になる。だが、過去最大の財政赤字、イラク戦争への国際的批判、EU諸国との軋轢などを考えると、過激なシナリオ変更も有り得るだろう。そうなると日本は近い将来「対米関係の苦しい選択」の場面がまたもや訪れる事になる。

日本ほど国家と国民のアイデンティティが一致していない国も珍しい。単一民族なのに、共通の宗教を持たないせいなのかどうかはわからないが、あまりに思想的自由度が大きすぎる。もっと言えば、多くの人は国の過去にも将来にも責任を持った見方・考え方をしていない。特に反政府側の政治家や思想家は、頭に「国や政府は間違っている」とさえ付けておけば、その意見は聞こえがいいし、国は決して反撃しては来ない。つまりは安全な所に身を置きつつ自分の主義主張を無責任に声高に言っているに過ぎないのである。

一般人に至っては、さらに個人が第一であり重要なのであって、平和な毎日が続いている事に疑問を抱く事も放棄し、今の自分さえ良けりゃ国や政治などどうでもいいのである。この国の国民は、いったいどんな事態が目前に迫ったら行動するのだろうか。

「愛国心」が死語化する日も近いのでは? 

いや、もうとっくにそうなっているのかもしれない。

リフレッシュ休暇中最後の平日という事で、千葉県は犬吠埼へひとりドライブに行った。太平洋に突き出たこの岬には、意外なことに温泉が出る。地下1000m以上を掘削して得られたNa・Ca塩化物泉だそうで、飲むと海の味がするという。海を見ながらの露天風呂でもの思いにふける。これこそ私にお似合いとばかりに、さっそく日帰り入浴ドライブと決め込んだ。

まずは銚子漁港にある魚屋の集合体「ウオッセ21」へ。何かウマそうな物があったら晩飯のおかずにでもと思って回ったが、ほとんどが東京の魚屋とあまり変わらない品物と値段! なんじゃこりゃ。せめてTVで紹介された「海鮮丼」だけでもと思い直し、入口近くの店に入った。20種類以上の魚介類(大振りのゆで車エビを筆頭にトロ、赤身、イカ、ブリ、ヒラメ、タコ、イクラ、煮アナゴ、コハダ、アジ、イワシ、干しエビ、シラスなどなど)が盛り込まれ、ツミレ汁付で¥1600はお値打ちか。

腹が膨れたところで、いよいよ露天風呂。ところが何を間違えたのか、目的のホテルとは違うホテル(名前が似ている!)に行ってしまった。灯台の下のホテルなのだが、そこにも露天風呂はあり、日帰り入浴も可だったのでまるで気がつかなかった。後から考えてみれば、ここもネット検索したホテルのひとつで、それが頭にあったため余計に混同したらしい。はたしてネットで見た本命の露天風呂とは違って竹製の外塀があるため、湯船に浸かると海が見えない。絶対見てやろうと塀越しに覗けば、隣は有料駐車場の管理人ボックス。中にはOYAJI待機中! その向こうに海がいた。あれれ。

それでも内風呂はプールのようなしつらえで泳げるし、なんと言っても私一人しかいないのが格段に気持ちいい。そりゃ平日の昼下がりに風呂に入るヤツは普通いないわな。いつもはカラスの行水のくせに、のんびり1時間近く泳いだり露天風呂に出たり入ったりで過ごした。心なしかお肌もツヤツヤになったような。泊まらない温泉宿なんてカラオケのない宴会以上につまらんと思っていたが、なんのなんの結構いいもんだ。

温泉に浸かったら、次はお決まりの浜辺だ。岬からちょっとはずれた所に海水浴場のような砂浜があったので、車を止め海に向かって歩いた。夏場は海水浴客で賑わっただろうが、今は誰もいない海。タバコに火をつけ寄せては帰す波をじっと眺めていた。

シブい! おお、こりゃ演歌の世界そのものだわ。もしや物陰からそっとこの姿を見て、うっかり惚れてしまった女が居やしないかとあたりを見回したが、どこにも誰もいなかった。

そんなこんなで、小学生の時の遠足以来の犬吠埼めぐりは終わった。全行程300km弱、6時間ちょっとの日常からの脱出は楽しかった。今度は本命の露天風呂にリベンジに来よう。

明日から休暇明けの仕事開始である。さっそく静岡に朝から出張し、営業職への研修を行う。思えばこの研修業務は、2001年に名古屋に異動した時から2年間携わった。研修だけでなく、彼らや得意先からの質疑応答や研究会・説明会のサポートもやった。これでも結構頼りにされていた、と思っている。

東京へ戻り、2年半ほど研修を統括する部署を経由して再びこの業務に戻ったのだが、組織が大きくなったため、今や北は青森から南は三重が我々の組織の担当地域である。その中で、名古屋の時と同じ担当地域だった静岡の研修からまた始まるというのも何かの偶然だろうか。

それでもまた現場の連中と研修を通して触れ合えるというのは、とてもワクワクする感じがある。懐かしいメンバー達の成長した姿を見られるだろうし、それ以後に入社したフレッシュマン達の顔も楽しみである。なにより現場の空気を肌で感じられる事が嬉しい。そして静岡ならではの、あの飛び切りウマい回転寿司を食べて帰ってくるつもりである。

本日はウチの課の留守番係である。他のメンバーは研修で各地へ散っている。という事は、社内外の問合せ電話、問合せメールの対応すべてをこなさなくてはならないのだ。覚悟の出社だった。

9時過ぎから電話ジャンジャン、メールばんばん、しかも殆どが至急の問合せばかり! あっという間に「しばしも休まず」村の鍛冶屋状態となった。それでも何とか一段落できたのは、午後5時近くになっての事。昼メシの時以来、トイレはおろかタバコ一本も吸えやしなかった。こんな事なら研修で飛び回っている方がナンボか楽な事か。

ああ、こうしている間にも電話がメールがぁぁぁ!