NTTのTVCFで、SMAPが歌っている歌が職場で話題になった。居合わせたのは30前の社員2名と40代の社員1名と私だった。

私「フレッツ光のCMソングって懐かしいよね」

40代男「そうそう。懐かしのアニメ特集みたいだね」

30前男「え? あれSMAPの新曲でしょ?」

私「ばかいえ。あれはエイトマンの歌だぞ」

30前女「エイトマン、私知ってます〜」

30前男「何でお前がエイトマン知ってんだよ。オレは知らないぞ」

30前女「だって昔のアニメ大好きだもん。どっかで聞いた事ありますよ〜」

私「本当はラーラーラ〜という所で、はーしーれーエイトマ〜ン、弾よーりーも速く・・・となるんだよ」

30前女「そうそう! 確かにそうでしたよねぇ〜」

私「主人公エイトマンの本名は東八郎で、おまけに歌の作詞者はあの前田武彦なんだぞ」

30前男女「前田武彦って、誰?」

ま、ちょっとしたジェネレーション・ギャップだな。でも、今度若い連中とのカラオケでやれば絶対ウケると確信した。フフフ

昨日今日と1時間ずつ「ウェブトレーニング」の講師をやった。PCとIP電話を利用し、インカムをつけてしゃべる。お互いの画像は映らないが、こちらはひたすらパワーポイントのスライドに沿って解説をする。時折、受講者に質問やマイクを渡し、双方向のやり取りをする。チャット機能も付いている。

いずれにせよ、こんなラジオ局のDJのような経験は初めてであり、初日の昨日などは途中でバテて来るのが如実にわかった。声のテンションが持続しないのだ。通常の集合型研修であればお互いの顔も見え反応もわかるし、ずっとしゃべり続ける事も少ないのだが、このシステムでは相手の反応もなく、しゃべりの途切れは即ち無(死んだ時間)を意味する。

これに要するエネルギーは半端なものではない。間断なく1時間しゃべるエネルギーは、通常研修の2時間分に相当すると言っても過言ではないだろう。しかも受講者が聞きやすいよう声のトーンを高め、調子を強め、抑揚をつけ、そして絶えず受講者への投げかけの言葉を織り込まなくてはならない。いっそ気象情報のアナウンサーのように淡々としたしゃべりが許される方がナンボか楽な事だろう。でもそれじゃ受講者は皆催眠術にかかって寝てしまう。

幸い私の地声は大きい方で、オブザーバーからは聞きやすいと評価を頂いてはいるが、自分では到底納得できるレベルではないと思っている。しかもしゃべる内容は毎回同じ内容のシナリオだというのに。そういえば「黒門町の師匠」と呼ばれた故・桂文楽は、同じネタを高座に何回掛けても、セリフはおろか終わる時間も10秒と違わなかったという。同じ芸は常に同じである事に徹底的にこだわった人だと聞く。恐るべし。

もとよりそんな大名人と比べるべくもないが、自分自身にかろうじて及第点を与えるためには、最低でも10回はこなさなくてはならないだろう。

どんな事柄もやってみて初めてわかる事は多い。ふだん何気なく聞いているラジオ番組のパーソナリティーに、今私は最大の敬意を表したい。

内閣府経済社会総研によると、フリーターの増加などで若年代の所得格差が拡大しているという。20−24歳代では22.1%の格差で、所得400万円に対し88万円の格差になるという。

経済が右肩上がりの時代は、正社員になろうがバイト(私はフリーターという呼び方を好まない)であろうが所得にさほど差は無かったかもしれない。組織に縛られたくない、本当にやりたい事を見つけるためと、就職しない若者もそれなりに生活が展望できただろう。

でも経済に陰りが見えた時、正社員の昇給などが停滞した代わりに派遣社員やバイトなどのアウトソーシングが増加した。企業側はそれにより正社員数を削減し、コストダウンを図った。一見バイトなどのニーズが高まったかのように映るが、当然それなりの理由がある。

正社員は額面の給料のほかに社会保険料、厚生年金料などの半額を企業が負担している。かつ各種手当てや福利厚生費も会社負担部分が大きい。さらにボーナス支給など、一人の正社員を雇用し続けるためには見た目以上の大きなコストが企業側にはかかっているのである。

問題はここである。今回の調査では課税対象となる所得、すなわち手取り所得に極めて近い部分の格差を指している。仮に同じ所得だとしても、正社員には前述のコスト部分が別立てであるが、派遣社員やバイトはそれを含まない。それに、賃金(時給や日給)そのものが正社員より多少高くても、必要な時に雇用でき、期限がくれば解雇できる便利さがある。トータルで企業側はコストダウンになるのである。

その所得で80万円超の格差が生じているのである。派遣社員やバイトは原則自分で税金、保険料を納めなくてはならない。本当の手取り額はさらにダウンするが、今回の調査はそこは除外している。

現在の税収減の問題はおろか、将来の保険や年金も破綻が予想されている。きちんと払っている側が損をするのは到底納得いかない事だが、払ってこなかった者の未来はもっと暗いだろう。

バイト、ニート諸君。「とりあえず今さえ良ければいい」の快楽的あるいは逃避的キリギリス思考は、そのうち必ず本人に跳ね返って来ますよ。どうかそれを早く想像できる大人になりなさいな。もがくなら今ですぞ。

会社で毎日エレベーターを使っている。

途中の階で扉が開くと、乗って来るヤツがドンと立っていて、降りる人がいるのにすかさず乗り込んで来ようとする。

降りる人が先だろうが! 

逆に、扉が開いても譲り合ってなかなか降りようとしない連中。

前のヤツからさっさと降りろよ! 

たった1−2フロアなのに、わざわざエレベーターで降りるヤツ。

そのくらい階段を使え! 

高層階まで行き来している私は、その都度イライラする。

エレベーターに限った事ではない。

朝の電車でもそうだ。駅に着きドアが開く。降りるべき人が大勢いるのになんとかドア付近に踏みとどまろうとするヤツ。

いったん降りたらどうなんだ! 

さらに人が乗り込んでくる段になって、おもむろに座席を立って降りようとするヤツ。

前もってドア付近に移動してろよ! 

反対側のドア付近にいてそれを見ている私は、その都度イライラする。

TVタックルという番組で、たけしがうまい事を言ってた。マナーとは「作法」である。それは古くから人の中で文化として定着してきたもので、作法が人の立ち居振る舞いを美しくさせ、他人にもそう感じさせるのだと。

自分の利しか考えない作法は、作法にあらず。したがって美しくもないし、他人にただ不快感を与えるのみである。