HbA1cの値が、先日の人間DOCで6.0を越えた。言うまでもなくこれは糖尿病の指標となる検査値で、正常値は5.8未満である。おまけに空腹時血糖値は130で、これも正常域の110未満を越えていた。

従来から肝機能値は高い値を叩き出していて、「大人の数値」などと半ばうそぶいてはいたものの、HbA1cの値にはショックを受けた。もっとも、これは至極当然の結果なのだが・・・。フォアグラ(脂肪肝)であるため摂食によるブドウ糖の利用が低下する。余ったブドウ糖は血液を糖化する。その割合が6%を越えたという事だ。りっぱな糖尿病入門者の誕生である。

解決法は至ってシンプルだ。フォアグラの改善=ダイエットである。そこで浮かんだのが、1年足らずで別人のようにダイエットに成功した元同僚の存在であった。さっそく彼の元を訪れ秘密会議を持ち、その食生活についてインタビューした。

彼は40歳だが、私と違って酒は飲まない。だが甘いものが大好物で、菓子やらジュースやらを欠かさなかったと言う。結果、体重は90kgを超え、HbA1cはなんと12を叩き出した。血糖値も300だったそうだ。恐ろしいのは、その直前に食生活を変えていないにも関わらず、体重が7〜8kg減ってきたのだそうである。典型的な糖尿病の症状なのだが、その頃の彼はそれを知らずに喜んだのもつかの間、その後の人間DOCで示された数値は上記の通りであったという訳である。彼に言わせれば、私の数値など「まだまだ子供」だそうだ。

彼の取り組みは、一日3食の摂取カロリーの均一化と総摂取カロリーのコントロールであった。当然といえばそれまでだが、サラダやコンニャク類を先に食べる事で、後で食べる食物の油分や炭水化物の吸収を低下させる工夫や飲み物をお茶やブラックコーヒーにするだけでも結構ウエイトダウンできる事などの体験談が得られた。最初はつらい思いもしたが、検査値がそれを乗り越えさせたとも。

現在彼は68kgでウエストは71cm。痩せていた10年前のスーツすら余裕で着られるそうである。最近はサイズの小さい服を買わなければならない嬉しい悲鳴の毎日だそうである。そしてその食生活が普通になるとリバウンドの危険はないと言う。

思わず彼の前で「オレも続くぞ!」と宣言し、大いなるモチベーションを持ってチャレンジする事を誓ったのであった。

16日のDiaryでHbA1cについて書いたら、ひょんなヤツから電話があった。彼は大学の同級生で同じクラブ出身、現在は地元の愛知県で調剤薬局に勤めている。10年以上ぶりの電話は、まさに「Long time no see!」そのものであった。

年賀状に書いたここのURLでこのサイトを見ていたそうで、やけに弾んだ声で独立しようと思っていると言う。聞けば、血糖値やHbA1cの低下に効果があるというインド産の健康食品の販売代理店(個人)の組織を作る仕事をするらしい。すでにアメリカでは医薬品として販売されているとも言う。

ここで何かイヤな感じがした。昨今幾度となく問題視されているマルチ商法が脳裏によぎった。彼にいくつか質問してみたところ、彼の回答からやはり構造的にはマルチ商法である可能性が出てきた。

マルチ商法(マルチレベルマーケティング)は、物品を短期に効率よく流通させるシステムとしては利点があるが、そこに「多額の収入が得られるビジネス」という面が強調されると一変してくる。そうなると自分自身が販売をするよりも販売する人間を集めた方が効率がいいので、友人知人などに声をかけ人集めに走る。時にそれは多くの友人知人を失うほどエスカレートする。

たとえ組織化に成功しても、その組織はごく少数のリッチとそこに収入をもたらす大多数のプアの集団が形成されるのである。プアはリッチと関わり合ううちに頑張れば自分もそうなれるという一種の洗脳状態に陥り、妙に感情がハイになり、本来必要ないはずの在庫の買い込みや借金も厭わなくなり、いずれは破綻の道をたどる。一見ノーリスクに思えるマルチ商法とはそんな危険性を含むシステムなのである。

今のところ扱い商品はこれだけらしいのでそこまで心配する必要はないと思うが、逆に単品では到底リッチにはなれないだろう。それでも将来的に大勢のプアを作り出し、自分だけがリッチになる事を夢見ているのなら、友人として断固反論せねばなるまい。

収入システム以外の件について、このDiaryを見ている彼に訊きたい。

①通常の栄養補給食品よりも対象者は限定されるが、それはどうやって見つけ、コンタクトをとるのか?
 
②ネット検索したらすでにHP等を立ち上げて宣伝活動をしている人が数十人いるようだが、待っているだけでそんなに注文が来るのか?

③そのHPには「血糖・HbA1c低下」や「糖尿病に効果あり」という記載があるが、これは明らかに薬事法違反だが?

④この分野の専門家とは言えない医師に使用経験を発表させたりする事は健康食品業界ではよくあるが、不十分な試験デザインでの結果はエビデンス(証拠、根拠)とは言えないのでは?

⑤そもそもそんなに効果があるのなら、せめて「医薬品」の承認を取るべきだし、画期的な糖尿病治療薬として製薬企業が本気で開発してしかるべきだと思うが?

ヒマな時でいいから回答くださいませ。期待はしませんが。

全国研修ツアーも昨日の東京会場にて千秋楽。もう片方のグループメンバーと一緒に打ち上げをした。泉岳寺駅近くの居酒屋だったのだが、そこに名古屋時代やサポートセンター時代に懇意にしていた営業の連中がやってきて合流する事になった。

仕事やらプライベートやらの話で盛り上がるうちに、六本木の元ブルーコメッツの店に行こうという事になった。店のマスターがメンバーだったというが見覚えのある顔ではなかった。もっとも覚えているのは2人位だったが。

途中から生バンドの演奏があり、それをバックに歌う事もできるので、早速カラオケの方でリクエストしていたプレスリー「Can't Help Falling in Love」を生バンドにチェンジした。

でも、いざ歌う番になってからの記憶がどうもはっきりしない。歌いなれた歌なので、たぶんうまくいったと思うのだが、終わりの方の場面が浮かんでこないのだ。いよいよマダラボケの始まりか?

店の最後のステージ、マスターによるお約束の「ブルー・シャトー」は最高に盛り上がり、居合わせた客の大合唱となった。久しぶりの六本木。こういう機会でもないとそうそう行けない自分の環境にちょっとタメ息…。

・・・たぶん帰りは電車で帰ったと思うが、これまた覚えていない。やっぱりマダラボケの始まりか?