出雲眞知子
ちょっと前になるが、家族で『パッチギ』を観た。
時代背景とかテーマとか、そういうこともさることながら、つくりがいい映画だと思った。
まず、登場人物ひとりひとりに、存在感があること。1度観ただけで、主役クラス以外にもいっぱい、あいつがよかったよな、と思える人物が片手に余るくらい出てくる映画はちょっとめずらしい。
いろいろなエピソードが、終盤見事に重なり束ねられていく展開のうまさ。人の死と誕生と、そこにいろいろな思いが重なっていくシナリオの手法が見事だと思った。

帰ってきてから、もう何年前に録画したか忘れてしまったビデオテープを引っ張り出してきて見た。フォークルについての特集で、パッチギの原作者の松山猛さんも出ていた。映画の背景がよくわかった。
なんでだったか記憶にないが、この番組を録画しておこうと言い出した夫に感謝。ちなみにうちの夫は、ずっと昔学生から、坂崎さんに似ている、と言われたことがあるそうだ。