ドウを使って池で魚を獲ってみた。(ドウ:魚が入ったら出れない構造になったビン状の罠)
大量のヤマトヌマエビと、謎のメダカのようなカダヤシのようなものがたくさん取れた。
以前同じ個所でメダカだ!と思ったら全部カダヤシで、都会の環境悪化を感じたものですが、そのときカダヤシの見分け方を調べて習得したのですが
どうもそれとも違う。なにこれ?
メダカでもカダヤシでもないとすると、なんらかの魚の稚魚ではないかと思うのです。
持ち帰り、熱帯魚水槽に放つ。そこそこ見栄えする魚です。
側面に黒いラインがあるのが特徴で、その特徴を元に図鑑などで調べた結果、これはモツゴの稚魚であることがわかった。関東ではクチボソというそうだ。
稚魚だと確かにメダカ?と一瞬思ってしまう魚です。
しかしこの汚い池にモツゴなんていたのか。
かつてこの池はタナゴやなんやがたくさん獲れた池で、幼少の頃よく獲ったものですが、今やブラックバスにブルーギルにカダヤシという、外来魚被害を地で行く展開をしている池ですので、まさか国産魚がこんなたくさん繁殖しているとは思いませんでした。
調べてみると、モツゴはフナなどと並び、汚水を得意とする魚で、環境変化にも強いようです。
飼ってみると、なかなか愛嬌あっていい魚です。
熱帯魚といってもメインはメダカブリーダーなのですが、変わりメダカの世界も熱いけど、モツゴってのもみんなやってない文化でおもしろいかもしれない。
メダカはやっぱ弱いです。水質変化にも敏感。今流行りのミニ水槽で飼育してますが、時折大量絶滅になることがあって悲しいのですが、その点モツゴはどうも丈夫でいいです。
なのでこのまま変わりメダカならぬ変わりモツゴを目指し熱帯魚水槽で育てようと思いましたが、繁殖にあたってそもそもどう産卵するのかわからない。
調べた結果、絶滅危惧種の近縁種、シナイモツゴの繁殖記がこちらに。
http://www.town.kashimadai.miyagi.jp/kouminkan/Photo%20shinai%20motsugo.htm
壁面に産み付けていますな。
メダカが減った原因に、メダカが水草にしか卵を産み付けないというのがあります。水草減少で減ったわけです。
一方のカダヤシは見かけこそメダカですが、むしろ分類上はグッピーに近く卵胎生の魚です。小魚を生みますので、コンクリートに覆われた水草一本無い排水溝でも繁殖したりします。
モツゴのこの産卵法なら確かにメダカが撤退するような水草枯れ果てた環境でもいけます。
こちらにはさらに繁殖について詳しい記述が。
http://www.pref.gunma.jp/e/04/suisi/sui4217.htm
岩などの壁面に植え付けるそうです。
余談ですが、あと近縁種には愛知県周辺に生息するウシモツゴというのも居て、こちらも減ってるそうです。
http://www1.eco.pref.mie.jp/shizen1/shiteishu/pages/toba.htm
で、繁殖で気になったのが、縄張りがあること。
産卵期に、雄が産卵場所を確保して、雌に産卵させます。そして雄はそのあとも離れず孵化まで卵を守るというのです。
これは小さい水槽でどうなるのか…頭の痛い問題かもしれない。産卵後すぐ岩をどけたらしまいなのかもしれないが、比較的大きな場所を要求するのかもしれない。
いまのところ仲良く混泳していますが、繁殖期は5〜8月とのこと。
今文章書いてますが、捕獲したのって5月くらいの話なので、思いっきり繁殖期でしたが何もありませんでした。おそらく稚魚だからでしょう。
今後どの程度縄張り行動があるのかは注目しておかなくてはいけません。
あと上記サイトで「かき揚げや佃煮として味が良く」と載っていることに驚きました。
けどあんな汚い池で捕獲したのはとてもじゃないが食えません。
このHP面白いです。いろいろあって。読んでて思わず吹き出しました!!
(2009-09-22 12:54:03)