くりす
2002-01-16(Wed)

『インストール』

綿矢りさ『インストール』。画期的なネットネタ小説としていろいろな雑誌で絶賛されてるので立ち読みで通して読んでしまったのですが(ほんとは触りだけとりあえず読んでみるつもりが行間が空いていてあっという間に終わってしまった)、自分にはあまりぴんときませんでした。

あちこちで紹介されているストーリーそのままのことしか書いていないという感じで、何がそんなに衝撃だったのかが正直よくわからなかったのです。

ネットをあまり使っていない人には、あの中で書かれている内容(風俗チャットに出入りする「ちょっと変わった」言動の客たち)自体が衝撃だったのかもしれませんが、その部分については私は「うん、こういう人、よくいるよね」という感想を抱いただけで、特に感慨はありませんでした。

確かに読みやすい文章だったとは思いますが、逆に読み易過ぎて字が左から右へと流れていってしまい、読後に何も残らないのです。まだ幾多のweb日記の方が引っかかりがあるぐらいです。

そういえば「ハル」を観たときも同じようなことを考えたのでした。ネットの世界を一部切りとって紹介するだけで話が終わっていて、「で、それで?」という部分がない。

ネットをモチーフにしつつ、「その先」が描かれた小説は、まだ先にならないと出てこないのでしょうか。
久し振りに「アスキーネットJ」を購入しました。

これってリニューアルしてたんですね。以前見かけたときは週アスをもっと乱暴に作った感じで、週アスあるならこれいらねーじゃんと思って定期購読はしないことにしたのですが、リニューアルしてかなり様相が変わっていました。

今度は「ネット情報の比率が高いダカーポ」という感じ。サイズもそうだし中の記事のレイアウトだとか記事のタイトルのつけ方もかなり似てます。ダカーポも結構ネットで拾ってきたような記事がありますけれど、これはそれをもっと強化したという感じですね。

でもだからといってネット関連の記事ばかりではないところがいい意味でも悪い意味でも怪しいのでした。なんせ表紙で色付デカ文字になってる特集記事のうち2つがネットとは無関係の記事(栄養サプリメントと血液型性格判断)だったりしますし。これはこれでネット色を薄くして一般読者を広く獲得しようという作戦なのでしょうか。

記事の密度は以前に比べて結構高くなっています。それでもダカーポと比べてしまうとまだちょっと読み終わるまでの時間が短過ぎるかなという感じですが、定期購読してもいいかなと思うような雑誌でした。駅売りしてないのが残念です。

ところで「サイゾー」も購入したのですが、こちらもリニューアルで目印の「ジャージ姿の美少女の表紙」がなくなってしまったのが残念でした。あれって結構本屋でのいい目印になってたんですけどねえ。

昔はサイゾーはかなり偏った雑誌だと思ってたのですが、最近結構まともに思えてきたのは自分が偏ってきたのか雑誌の方向性が変わってきたのかちょっと悩んでいます。昔に比べて広告が増えてきたような気がするので、メジャーになっておとなしくなってきたということなのかしら。

むかしの怪しさも好きなのですが、これはこれでそれなりにマジメに読めていいかなという感じです。
なんか最近雑誌読み日記になってきてるかも……

今週号のSPA!。今までやったことのないような行為をお願いされるとき、どういう頼み方だったらOKだけどどういうのだったらNGか。

SPA!での結論は、とにかく低姿勢に、土下座とかも有効、ということでしたが、私だったら逆に土下座なんてされると萎えます。いくら口で「相手がお前だからしてみたい」と言われたところで土下座までされた時点でほんとは相手なんて誰でもよくてとにかくそれができればいいんでしょーが、というのが透けて見える感じで。

かといって無理強いは問題外だし、当然のように扱われるのもイヤな感じです。こういうことって双方の意志の擦りあわせは重要だと思うので。

じゃあどういうのだとOKかというと、やっぱすこし控え目に照れながら「こういいうことしてみたいんだけど……どうかな?」と、イヤな場合は断りやすい雰囲気を醸し出しながら(←これ重要)たずねてくるのが一番好感度が高いです。

で、しかも断られたり躊躇されたりしたらそれ以上ぐずぐず言わずにすぐに退く。そしたら一度は断ってもいつか気が大きくなってるときに自分から言い出すという可能性はあります。基本的に相手を喜ばせてあげたいなあってのはありますし。

普段はプライドの高い人がこういう時だけ土下座をしてくるのは可愛いと思ってつい許しちゃうという意見も出てましたが、私の場合、プライドの高い相手の低姿勢なお願いに限って、聞き入れたらろくなことにならなかったという経験がありますし、むしろそんなにギャップがある人はそれだけでちょっとイヤです。

男性も女性も相手の気を引くには意外性がポイント、というのはよく言いますけど、普段誰にでも優しい人が家に帰ったら暴君だったとか、逆に家では愛情溢れる態度を取っていても外では威張り散らしてるとか、ろくでもないと思いますけどねえ。

普段はしっかりしてる人が自分の前ではドジで、というのは相手に惹かれる黄金パターンらしいですが、それって自分の前ではしっかりするのをサボってるのかドジは演出かという感じがしてあまり好きになれないです。

人間裏表がないのが一番!と思うのですが、そんなことはないのかなあ。
2002-01-22(Tue)

悲惨な1がいる日記

悲惨な1がいる日記。(元スレ

タイトル付け、うまいなあ。ネタ、というか本人も楽しみながらスレ立ててるな、て感じでマターリ進行なスレッドだったので、いつも読んでるあたりの心すさむスレッドとは違って安心して読めましたわ。(←なんで心がすさむスレッドを読んでるかというと、仕事のためというのが泣ける)

しかしこういうのって普通はアンテナに補足されてる日記間で活発な議論が行われるのでどんどんリンク辿ってくことになるんだけど、それが逆にスレッドという形でまとまって見られるのが非常に不思議な感じでした。(いや、もちろんアンテナ補足日記間でもいろいろ議論が行われてたんだけど)

しかし正体発覚からの広がりぶりはあっという間でしたねえ。アンテナ系って、流行りものの伝播とかほんと早いけど、今回もフットワークの軽さを感じた一件でした。
ヤフーオークション顛末記

盗まれた自分のノートPCがヤフオクに出品されているのに気づいた人がどういう行動を取ったかについて克明に記録してるサイト。よくもこんなとこまで調べられるなあと感心しました。

このサイト、昔自分のハンドルでgoogle検索して一番上に表示されたサイトからリンクを辿って自分のサイトにたどりつけるかという実験をしたときに「くりす」で検索したら一番最初にでてきたサイトの方なんですよねえ。しかもその実験をしたのが去年の10/30なので、今思えば事件の真っ最中だったんだわ……。

真面目な告発サイトですが、読み物としても純粋に面白いです。でも、途中単独行動でアジト(?)を探しに行ったりしてるあたり、無防備過ぎてこちらの方がはらはらします。どうかご無事でいてくださいね。
何がこう面倒かっていうと、ジャンルが多すぎることと、ジャンルを正しく指定したところで書き手へのメリットがあまり感じられないことなどがあります。
真面目にカテゴリ指定すると日記情報のページのカテゴリ欄で自分の日記の傾向とを知ってもらえますし、自分で自分の過去記事を内容検索するのも楽なんで、私はメリットだと受け取ってます。

ジャンルが多すぎるのは、これぐらい細分化されてないとカテゴリ別の目次にするときに意味がないような気がするし、でも確かに多い中から選ぶのは面倒というのもあるので、どっちにウェイトを置くかということでしょうね。

それにしてもあのたくさんのカテゴリの中からわざわざ無関係な分野を毎回選ぶ人ってのも不思議です。1つはデフォルトでチェックがつけられるようになってますけど、他は恣意的に選ばなきゃいけないわけだし。

見たところ無関係な分野に登録している日記って割と決まってるのですが、日記才人の場合と違って日毎に別の分野に登録してるみたいなので、単にチェックボックスにチェックするのが好きな人なのかなあとも思います。ボタンがあれば押してみずにはいられない人のような感じで。

でも複数選択はあった方がいいですねえ。これだけカテゴリが細分化されていると、ひとつのトピックで複数のカテゴリにまたがることって少なくないですから。
2002-01-28(Mon)

初回登録?

D-Point ( Lycos ダイアリー出張版 ) 2002/01/28(月) RE:RE:RE:RE:登録カテゴリについて(ジャンルの複数選択は誰のため?)へのコメント:
「初回登録時に自動的に決められる」のほうがいいです
うーん、ちょっとこれ、意味わかりませんでした。特定の日記の更新情報だけ追っかけたいならMy日記リストがありますし、全ての日記の更新情報は新着トピックリストでカテゴリつきで見られるので、わざわざ初回登録時に自動的に決められる別のカテゴリを設ける理由は何なんでしょう?登録が増え過ぎると新着リストであぶれちゃうから新着リストを何種類かに分ければって意味でしょうか?

初回登録時に決められる、というのでちょっと思ったのが、最初に日記を登録するときに性格判断みたいな幾つかの質問に答えてそれによって日記タイプを分類するとかあったらよいのかなあというものです。

結局タイプを自分の意志で行うのは一緒なのですが、カテゴライズにどこかで客観性を持たせるべきではないか?というのが龍成さんの主張なんですよね、きっと。確かにそれができたらより日記を探しやすくなると思います。

たとえば実際の内容が登録カテゴリとあっているかどうかを自動で判断するのは無理にしても、本文の平均文字数とか文字数のばらつきとかで「長文日記/短文日記/気まぐれ日記」、更新頻度で「まめ日記/気が向いたら日記」、登録カテゴリが一定しているかどうかで「あれこれ日記/テーマ固定日記」などという分類を作るというのもありかなあと思いました。
2002-01-29(Tue)

RE:RE:初回登録?

あーなるほど。「意味のない属性」という言葉で龍成さんの意図をちゃんと理解できたような気がします。

客観的な判断で云々、というのではなく、完全に自分の意志は入らない「組分け」みたいなものなんですね。例えば日記の登録番号の下1桁で自動的に振り分けられるクラスのようなものがあったとしたら、自分と同じクラスだというだけでも他の人の日記を見る理由づけになるのではないか、というようなことだと解釈しました。

ハリーポッターでいうところの「スリザリン」とか「グリフィンドール」とかいうものですね。(あれはあれで一応生徒の特性に合わせて帽子が振り分けるようですが)

イメージとしては各日記のページの右上に「本日のクマさんチームの更新件数:251件」とか書いてあって、その文字からクマさんチームの更新リストに飛べるとかいうような感じですかねえ。

その「クラス」による対抗戦みたいなものとかあったら確かに面白そうですね。それはそれで行き過ぎるとすさみそうですけど、コミュニティ意識というものを盛り上げるのにはよさそうです。

ただ、あくまでそれは書いている人たちの中での盛り上がりであって、ただ読むだけの人にとってはかえってしらけるものだったりしないかなあとも思うのですが、それはきちんとした内容ごとのジャンル分けもあればいいものなのかな。

私自身仕事でもコミュニティのあり方というようなものを考えなければいけなかったりするので、とても参考になりました。やっぱり日記でのコミュニケーションって面白いですね。