yukatti

曇天と俄雨が続く。昨日午後は遠雷が見えた。

6日火曜日の夜は青山劇場劇団☆新感線公演 SHINKANSEN☆RS『メタル マクベス』を観に行った。あのウィリアム・シェイクスピアの「マクベス」(松岡和子翻訳版『マクベス』)を、宮藤官九郎が現代と過去をクロスオーバーさせるような形で脚色している。演出いのうえひでのり。

一見とっぴな脚色ながら原作に比較的忠実で(その分長い。上演時間3時間半!)、大胆に変更しているように見えるところも実はうまく原作を噛み砕きエッセンスを抽出した結果として、だったように思う。悲劇だが実はそれが喜劇的でもあり、しかしやはり悲劇である、という味わいもくっきりし、主役二人(内野聖陽/松たか子)のカリスマ性で舞台が輝いていた。とにかくキャストが非常に贅沢だった。内野聖陽、松たか子のほか、森山未來、北村有起哉、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、上條恒彦……これまでの新感線で客演を呼ぶ形での公演では、最高の雰囲気の一つだったんじゃないかなあ。特に松たか子。遅蒔きながら「このひと天才だ!」なんて思ってしまったのは、身体を信じられないほど軽く動かし、そんな身体表現も表情も発声も信じられないほど演劇的で、だが全体がものすごく人間として自然で美しかったからだ。観る側は長時間座りっぱなしで肉体的にはかなりの苦痛だったのだが、見終わった後は体がかえって軽くなるような充実した芝居だった。

Tags: ,

追記。詳細な感想をきちんと書いてくださっていた(わたしも同じような感想を持ちました……) 新感線☆RS 「メタルマクベス」|ひなたぼっこは3時まで。わたしも買ったパンフ等の写真も。