ううー,ついつい買ってしまった.
コレ,オススメしません(笑).知らない人は読まない方がいいです.かなりの高確率でイヤな気持ちになりますから.知ってる人で,バクネに興味がある人だけが読むべし.
バクネヤングってのはかつてヤングサンデーに連載されていた最悪のマンガで,主人公のバクネが日本を牛耳るヤクザの親分を人質にとって大阪城に籠城し,警察やらヤクザやらをおもちゃにする,というような内容なのだ.や,これだけだとトシモンの方がスケールがでかそうだが,人を殺したりする描写なんかもちと強烈だし,登場人物のクセも強烈過ぎたりして,思いっきり読み手を選ぶマンガになっている.まあ簡単に言えば「濃い」マンガなのだが,それだけでは片づけられないすごさがあるのだ.なにせ今の「イチ」とか「The World Is Mine」とか,前の「マイナス」とか,ああいうマンガをヤンサンのテイストにしたのって,この「バクネヤング」の影響大きいものな.バクネ以前のヤンサンっていうと,「お〜い!竜馬」はともかく,「ママ」とか「冬物語」とか,あと「1ポンドの福音」とかで,スピリッツや週刊少年サンデーとかぶり過ぎだったものな.そこへ強烈にカラーを打ち出すきっかけになったこの「バクネヤング」ってマンガは,功績大だと思うのだ.
しかしそもそもはヤンサン本誌連載だったのだが,どういう事情か(多分「そういう」事情だろうが)連載中止となり,その後同誌増刊「大漫王」でちょぼちょぼと連載を続けていたものだ.一応誌面では完結はしているのだが,この完全版ではその後(!)が延々300ページほどに渡って描かれている.と聞けばこのマンガが好きな方ならもはや読まずにはいられまい.まして誌面での最終回を読んだ方ならなおのこと.ふふふふふ.
前半の連載分については続けて読むとなるほどなあ,という感じ.や,大漫王連載分はところどころ読んでない部分があったからなあ.でも城山とはもちっとなんかあってもいんじゃないかなーなんて思ってしまうな.
後半書き下ろしについてはネタバレになるのであまり書けんが,なんかとってつけたような内容といえばそうだし,でもまあ読めますよ.蓮華が○○の○○に乗り込んで○○をなぎ倒して・・・ってシーンはなんかかっちょヨイし,いや,相手が相手なだけに現実ああいう風にはイカンと思うのだけどもね.最後はちょっと泣けるし.
ま,そんな感じ.
★★☆☆☆