TOM
 ちび1は幼稚園のサッカー教室へ入会したので、先週から、金曜日の放課後に参加している。30人ほどのうち、女の子は2,3人という小さな男(児)社会。サッカー教室といっても、やみくもにただただ走り回っているだけ、という感じだ。ボールをキープしてゴールできる子はもう数人に決まっていて、こんな小さいうちから才能とかやっぱ別れてんだなぁ、と思う。ちび1は、ボールを追いかけて走ることは好き!というのはわかる。が、はっきり言って、選手としては今のところあんまり上手い方ではない。「ボールを持ってる子」を追いかけているだけで、ポスト前で運良くボールが目の前に転がってきても、チョンと蹴れば入りそうなのに、誰かに譲ったり、奪われたりしてる。(これは上手さではなく違う問題なのか) 今のうちはそれでもいいけど、大きくなってからもその「決定力の無さ」が問題になる様ではイカンよ。
 コーチは「本当に子供のことが好き」というのが全身から溢れている様なお兄さん2人と、補助の女性2人の計4人だ。お兄さんコーチのうち1人は、子供達の気を引くのがすごく上手で、全員が気持ちを集中させて楽しんでいる様に見える。保育士の資格とか持ってるのかな、って感じ。そういえば、去年の運動会の時、用具準備係の席にこの4人がいて、すごく良くお手伝いをしていたのを思い出した。その時は「へぇ、感じの良い人達だね」という感想だったけど、いま、出会って、ちび1がなついてる姿を見るとちょっと嬉しく思う。彼らの年齢こそわからないけど、ちび世代が目指す「大人像」のお手本のひとりになるのかもしれないからだ。もちろん、たっくんもよ!
 良く晴れて暖かい。ちび1はパパと公園で遊びたいと前から約束していたので、ちび2も一緒に連れて出かけてもらった。今日は午後から防災設備の点検と、義弟夫婦の来訪が予定されていて、しかも(?)TSUTAYAが半額セールなので、私はとても忙しかった。TSUTAYAまで走っていき、「555」のDVDなどを数点借りた。開店時に行かないとなくなるかも!と思って走ったが、余裕だった。555人気は下り坂なのか? あとは半田さんのデビュー作といわれる「ごくせん」の第5話ビデオとか。それから、マックで買った食べ物を公園の3人に届けて、また走って帰宅。
 赤ちゃんがやって来るので家中のホコリをどうにかしなくては。空気清浄機を移動させながら掃除機をかける。ラグを春夏向けに敷き換える。トイレ掃除の途中で、防災警報機の点検をするお兄さんがやってきた。5分ほどで終了かと思われたが、「隣家のブレーカーが上がらない、何で?」と質問されて、「私にだってわからないよぅ、メチャ忙しいのに」と口をパクパクさせてしまった。管理人さんに来てもらって何とかなった。というか、「この部屋は点検できませんね」、という結論になっただけだった。
 パパと子供達が帰ってきてシャワーを浴びている間に、義弟家族が到着。ちび1のために(10日遅れだけど)ケーキを買ってきてくれて、義弟夫婦が大好きなちび1は大喜びだった。赤ちゃんは1ヶ月ほど前に比べてさらにしっかりとしていて、あやすと良く笑った。ちび1の赤ちゃんの時にそっくりで、ホントは「わぁ、ちび1にそっくり!」と言いたいくて仕方ないのだけど、女の子なのであまりその辺は言えない。暑くて汗びっしょりだったので、ウチにある半ズボンを貸してはかせると、ますます似てしまい、私とパパはニヤけてしまった。6ヶ月ほどの赤ちゃんのかわいさって格別だ。女の子だし。また赤ちゃんが欲しくなってしまうな。家計が許せば、あと2人くらい産んだっていいけど?
 義弟家族が帰ったあと、私だけは着替えていなかったことに気づいた。午前中から走り回ってひどく汗くさかったので、掃除が済んだら着替えようと思っていたのに。あぁ〜あ・・;
 何となく季節が中途半端なので、子供達に着せる服に迷う。長袖のTシャツは去年のもので、ちび1にはもう小さかった。仕方ないから買うか、と言いながら、半分喜んで港北ニュータウンへ。GAPで半額ほどに値が下がっていた長Tとトレーナー、ユニクロで週末価格になっていたチノパンを買った。ついでにGAPで自分の半T、パパは「夏の通勤用だ」と言ってユニクロの紺の綿パンを試着し、買っていた。これも値下げ品だったが、結局は子供の服だけでは済まない。しかも、帰りは「味の民芸」でうどんを食べてしまった。出かけるのはすごく好きで楽しい、外で食べるうどんも美味しい、けど、出かけてもなるべく外食しない工夫をしないとダメだな。
 Kくんの姉、YちゃんがスイミングなのでKくんはウチでお留守番した。Kくんママは「毎週悪いけど、今日は特に見学会なのでお願いします」と恐縮していた。いいですよ〜、ちび1もちび2も嬉しいんだから。
 おとといの土曜のことだが、パパが公園へちび達を連れて行こうとしたときに、Kくんが社宅の庭で遊んでいたので、私とパパが「一緒に連れて行ってあげよう、お昼もマックで良ければ(この部分はママだけに小声で)」と、声をかけた。昼ご飯に連れて帰ろうとしていたKくんママは「とんでもない、土曜日にまでそんなことをしてもらったら悪い、電器店に行ってるパパが帰ってきたら叱られる」とえらく断るので、私としては「これ以上誘わない方がよいのだろう、何か予定があるのかも」と判断した。ウチの3人を泣く泣く見送るKくんがとてもかわいそうで、誘ったことが余計なお世話だったようで、申し訳なく思っていた。ところが、2時間ほど後、Kくんパパが、KくんとYちゃんを連れて公園へやって来た、というのだ。Kくんがあまりに泣き叫んだたために仕方なかったらしい。もちろんちび1は大喜びだった。
 私は、あとから自分たちがやっぱり迷惑だった、と感じる可能性がある時ははじめから誘わない。「ウチにおいで」とか「一緒に行こう」と言うときはいつも、社交辞令ではなく本気で言ってるつもりだ。(「今度ゆっくり遊ぼうね」とかのごあいさつは別として。) しかも「そうしたらちび1も喜ぶ」から誘うのであって、「悪いから・・」という「遠慮」だけが理由のときは断らなくてもよいです。『その「遠慮」の気持ちになることが嫌い』というなら仕方ないけど、例えばあとから追いかけて公園に来るくらいなら、はじめから「ではお願いします・・」と言って預けてもらった方が嬉しいタイプだ。いつも相手の事情が許すわけではなく、預けるのが不安であるとか、『言いにくい理由』があるかもだし、今回も『どうしても公園へ行きたくなってしまったKくん』のために予定を変更させてしまったのかもしれない。そうだとしたら本当に申し訳なかったのだけど、日頃から良く行き来している間柄なので、こちらから誘ったときにちょっとでも「甘えていいのかしら?」と思うなら、ホント、遠慮は要りませんから。
 やぁ〜っと、給料日。入金されるはずだった特別手当8万円が、手違いで手渡しになってしまった。しかも申告しなければ給与担当側は気づいていなかった。あぶねぇ。半年前から当てにして待っていたんだから、しっかりしてよっ!という感じだ。もらえて良かった。パパは未開封で持って帰るだろうか。
 ちび1がポール先生のレッスンを受けている間に、その教室の近所にある、子供服などの中古販売をやっているお店をのぞいた。店頭にベビーカーやチャイルドシートがたくさん並んでいて、おもちゃもいろいろ。洋服はほとんどが100cm以下の女の子モノで、Gパンなどはほとんどなかった。チャイコよりも値段は高め。買い取りの品が無造作に積まれていて、処理し切れていないらしい。商店街からはずれているので回転が悪いのかな。チャイコのシステムは確立されていてやはりすばらしい、ここで感心するのもおかしいが。
 ちび1は「corors」についていろいろと覚えて帰ってきた。「blue」「light blue」とか、「light」が付く色名を気に入ったらしい。「light green!」「light yellow!」と指さし叫んでいた。楽しかったと言っていた。帰りに笑顔なのがいちばんだ。
 午前保育で、ちび1は早く帰ってきた。午後から父母会があり、父母会代表が認定されるか何かだが、事前に委任状を提出し、出席しなかった。「お任せします〜」という態度で申し訳ないが、私など出る幕ないのでホントにお任せします。
 今日は天気がすごく良いので、バスにでも乗って川崎へ行こうかと思っていたが、義父からの電話を待っていたら遅くなってしまい、何だか出かける気がなくなってしまった。ちび1は当然「遊びに行きたい!!」を押さえられずしばらく悶々とし、Kくんがスイミングから帰ってくる時間を狙い、外で待ち伏せしていた。つかまえたらしく、暗くなるまで遊んでいた。
 私は義父に「ワープロで打って(!)」と頼まれた「緊急時対応メモ」をつくっていた。義父は心臓ペースメーカーを昨秋装着したのだが、それ以降も特に仕事の量を減らさず、相変わらず世界を飛び回っている。なので、何かあったときにすぐ連絡が取れる様に、とペースメーカーのロットや、主治医、服用薬などを書いたメモ(英語併記)を持ち歩きたいとのことだった。はじめは「まぁ、適当に」と言っていたくせに、ある程度できあがってFAXしたら、フォントやら字間・行間にあれこれ注文を付けてきた。何回も何回もフォントを差し替えて、途中からうんざりしてしまった。姉から回してもらったクリッピングのお仕事を急いでやりたいのに、急にいろいろ重なるもんだな。
 今日のスイミングは見学会だった。親がプールサイドで見学できるのだ。ちび2がいるので多少面倒だが、ちび1はこんな些細なことでも喜ぶので、カメラを持って練習をそばで見た。コーチは体がすごく細いので、上の見学席から見ていた限りでは「なんか頼りない、ちゃんと子供を見ていてるのか」と不安になったこともあったが、近くで見ると結構声が大きく、スキンシップもとれてるし、そんなに心配することはなかった。そういう意味では見学会って大事だな。片手でクロールの練習をしていた。私は泳ぎがあまり得意でなく、特にクロールなんて全然できないのだが、片手はビート板、片手はクロールというのは何だか難しそうだ。みんな一生懸命やっていた。子供って偉い、必死で練習してる。健気だ。それに比べると、ただ応援してる私って、気楽だよなぁ。プールサイドで「がんばれぇ〜」だよ。応援されてる子供の方が大変なのかも。
 日頃は愚痴ばっかりであ〜お金がない、とか、自分の時間が欲しい、とか、言ってるだけだ。働いて子供を育ててる人はたくさんいるし、妹は既婚で子供はいないが「明日から東京で仕事があるのに、今夜は忙しくて札幌を発てない、明朝早いのはツラい」というふうに一生懸命働いてる。確かに、朝から晩まで子供のこととか家のことでいっぱいいっぱいだけど、苦労してる人達にしてみたら、TOMはお気楽だねぇ、と言われても仕方ないかも。
 今日は暑いなぁ。もう夏かよ〜!初夏の風物詩、ちび1は鼻血が始まった。すぐに止まるけど、一度出始めると1〜2週間、出やすい状態が続くのが心配だ。
 サッカーの日。今日はめっちゃ暑くて、ちび1は、顔が真っ赤っ赤になっていた。途中から見に行ったのだが、異様な「赤さ」で、親の私がびっくりした。鼻血が出るといけないので、半袖体操服の下に着ていた肌着を慌てて脱がせた。その間に相手チームにゴールを決められ、「TOMちゃんのせいで、点を取られた」と悔しそうに夜まで言っていた。
 夜、妹がやってきた。夕方から急に冷えたので「寒かったろう」と思わず言うと、「札幌よりはずっと暑い」。そうだった。ちび2人は妹が大好きだ。べたべた、べたべた、甘えまくりだ。姉のことも大好きだし、(伯)叔母という立場って、こんなにもいいのかなぁ。私の姪っ子2人はまだまだ小さいし、パパの弟たちの子供だから外姪とか義姪とでもいうのか、血は全くつながってないわけだ。こんなに懐いてくれるかどうか少し心配。ちび1が義弟の嫁を大好き(なんかすごいフレーズ)なので、そんな感じで好いてくれるとこの上なく幸せを感じると思う。
 妹がコストコに行きたいと言ったので、いそいそと幕張へ出かけた。妹はホントは今夜帰宅する予定だったが、夫が「帰るのは明日でいいからゆっくり遊んでおいで」と言ってくれたらしい。とてもいい人だ。コストコで妹は食料品をたくさん買い込んでいた。あした北海道へ飛行機で帰るのに、どうすんの? キムチ、ウィンナー、クリームチーズ、ナッツなど。私たちもGWにむけて食料品をたくさん買った。特にパン。ベーグル、ラスティブレッド、ディナーロール、コストコのパンって、安い上にメチャうま、大好き。・・でも、こんなにたくさん買ったところでどうせGW中にまた来るだろな。年間4000円の会費と首都高と東関東道合わせて片道1100円もかかるので、ここでいくら買い物が安く済んだところで、近所のスーパーで買い物した方がずっといいハズなんだけど、何だろ、コストコの魅力って。楽しい。
 ほかにどこか行きたいとこある?と私が聞いたらパパが「日本橋のコレドへ連れて行ってあげよう」と言って、妹は大喜びだ。全く、パパまで妹が可愛くて仕方ないらしい。パパの職場のすぐ近くなので、新しいビルで昼食をとろうと思って入ったらすごい行列で諦めた、と言っていた。もう何回ものぞいてるんだと。7時過ぎていたがすごい人だった。おもちゃがたくさん置いてある店では、ちび2が興奮してしまって、ベビーカーから身を乗り出し落っこちそうだった。手をつないでもふりほどくし、強く握ってるのもかわいそうなので、ついにハーネスを取り付けた。離れすぎるとすれ違う人に迷惑がかかるので10cmほどに短く綱を持っていたが、ちび2は解放された喜びで店の中を自由に動き回っていた。私はこれで良かったと思っていたが、OL風の人達に「虐待じゃない?」とヒソヒソささやかれてしまった。そう見えるかな、お互いにちっともストレスがない方法なんだけど。
 うっかり手を離すと一瞬でちび2を見失うことになるし、手を強く握ってぶら下げて連れ回してる方がよっぽどひどくない?いずれにしても、こんな大人の場所に子供を連れてくるなよ、ってことなのかな。すいませんねぇ。
 妹は「MANO」でブラウスを買った。「日本橋コレドの『MANO』で買ったこと」が、自分にとってすごく気分がいいことだそう。彼女の仕事柄もあろうが、私にはそんな気持ちもうなくなっちゃったな。ユニクロとGAPで充分。
 いやぁ〜、疲れた。丸ビル、六本木ヒルズもそうだけど、一度来たら、よっぽどの用がない限りもう来ないね。既に対象からはずされたんだ、私は。
 羽田空港へ妹の見送りに行った。彼女は友達に会うため三茶へ行ったので、そこへ拾いに行ってから、空港へ向かった。なんか、妹に甘いな、私ら。とくに運転手であるパパだが。妹の荷物は当たり前だがすごかった。段ボール箱にキムチやらチーズやらすべて詰めて、X線検査が何だか楽しみだ。環七を走っているときから警察車両にたくさん出会ったが空港は警備が厳しくて、路駐などとんでもなかった。カウンター前で、ちび1と3人で車を降りて、パパは空港内を何周か走りながら私たちが妹を見送り終えて出てくるのを待っていた。手荷物にはPCなんかが入っていて、預けた段ボールには食料品、と、ちょっと怪しい女性だった。ハプニングを期待したが淡々と処理されて、妹はにこやかに去った。来月また来る。
 環七を戻り、梅丘へ。義父はゴルフでいなかったが、例のメモを頼まれて10枚(!)プリントして持って行った。「ホントはこんなのを作って欲しかったんだ〜」という、他人が同様に作ったお手本を義母から渡された。何だか荷が重くなってきた。食事を簡単にすませ、義父が帰ってくるのを待たず、逃げる様に帰宅。すみません・・;
 幼稚園は今週から本格始動。お昼の給食が始まるので今朝は楽だった。先週までは毎日お弁当で、ちび1にとっては嬉しかったのだがメニューを考えてから寝るのが苦痛だったのだ。YちゃんがスイミングなのでKくんがウチへ来たがるだろうと思っていたが、Kくんは園生活が本格的になったために少し疲れたらしく、バスから降りるとママに抱きつき、そのまま帰宅した。ちび1は体力が有り余り、夕方少し散歩した。明日は雨が降りそうだ。遠足は延期かな。
 今日は「春の遠足」の予定日だったが、朝から雨が強く延期となった。昨日から雨の予報が出ていたので園でも「てるてる坊主」を作り、園児達は皆覚悟はしていたらしい。遠足の日は親が集まり懇親会でもしましょう、というのが慣例になっているらしく、11時からその予定もあったのだが、あまりに強い風雨のために私はちび2を連れて出るのがイヤになってしまった。車を置くところがないので歩いていくしかないが、たぶんすごく危ないよなぁ。クラス役員さんに電話したがつかまったのは10時過ぎで(園への送迎時間なので当然だった)、「こんな天気なので、欠席したい、みんな同じ条件なのに申し訳ない、弁当がキャンセルできなければ後で支払う」と言うとなんだか「はぁ〜・・」とため息をつかれてしまった。せっかく役員を買って出て下さったので協力したい気持ちもあり、悪いことをしてしまった。でも暴風雨の中20分、バギーを押しながら傘をさして歩くてのは、やっぱり無理だ。断るしかなかった。ごめんなさい。
 Kくんママは(違うクラスなので会場も違う)懇親会にバスを使い出席したらしい。こんな悪天候の中、そのクラスのあるお母さんは3才と2才の子を歩かせ、1才になる子をおぶってやった来たとのこと。(欠席した自分がちょっと情けない) そのお母さんは実はバツ1で、現在年長の子供とそこへ連れてきた3人の子供(計4人)以外に、別れた夫に連れて行かれた子供があと2人いるのだそうだ。全部で6人! しかも、ご自身は元プロサーファーなんだって! バイタリティというかその生命力というか、すごいよなぁ。感心する。
 天気はますますひどくなってきた。午後3時、車でポール先生の教室へ。Aちゃんはまだ来ていなかったが、ちび1は教室の準備をするポール先生のお手伝いをしていた。「今日は何するの?」とでも聞きたいのか、身を乗り出してポール先生の顔をのぞき込んでいる。あいつ、言葉の壁が全くないんだろう。大したもんだ。
 天気はあっという間に回復し、久しぶりに何も予定が無いこれぞお気楽という午後。Kくんは中耳炎でプールに入れないのだが、園に用があり今から行く、と言って出かけてしまった。帰りのバスで鼻血を出したのでちび1に家で休んでいろと言うと少しはおとなしくしていたが、やはり遊びたい気持ちを抑えられなかった。じゃあ(買い物がてら)散歩にでも行くか、と言って外へ出ると、帰ってきたKくんと遭遇。散歩には行かずKくんと一緒に遊んでいると言うので「お約束(社宅敷地から出ない、知らない人とお話ししない、など)」を言い聞かせて置いていくことにした。
 ちび2は歩きたい気持ちがすごいので、最近ではバギーにちゃんと乗っていない。帰り道は少しのんびり、歩かせた。社宅の庭と少し違うと本人もわかっていて、しっかりと手をつないで歩いた。こんな小さくても、屋内外の区別は付いてるんだろうか。道路は危険だということが本能的にわかってるのかもしれない。ゆっくり歩いて帰ったので5時過ぎてしまい、ちび1がKくんのウチへ上がり込んでいないか心配になった。心配は的中したのか、庭にちび1とKくんの姿が無く、ちび1の自転車も駐輪場の定位置に置いてある。「やば〜Kくんママに悪いことした」と思ったとき、茂みからひょっこりちび1の顔がのぞいた。泣きそうな顔で「また仲間はずれにされた」と言う。姉のYちゃんがやってきてKくんをどこかに連れていったそうだ。これは時々あることで、Yちゃんにしてみれば弟の友達とはいえよその子を、たとえ近くても外の公園へ連れて出るような責任の重いことはできないのだろう。仲間はずれではないのだよ。ちび1は私が帰ってこないと中へ入れないので、悲しくて茂みに隠れて待っていたのだった。かわいそうなことをした。早く帰ってくればよかったね、ごめん;そもそも、たとえ30分でも、君だけを残して出かけてはいけないのだな。
 やっと、鯉のぼりを立てた。何度か引っ越しを繰り返しているうちに、一つずつ、どうも部品を失っているらしく、ポールが今年こそしっかり立ちそうになかった。ので、「国旗立て」か「ポール立て」みたいな、ベランダに取り付ける金具をホームセンターへ探しに行った。店員をつかまえて、私がイメージしているものを絵に描いて見せると、「おぉぉなるほど〜」と感心したあと、無いと言われた。パパが「もうこんなんでいいよ」と言って、よく道路際に立ててあるノボリの台になっているようなセメントの塊(500円)を持ってきた。まさか〜と思いながらも安いので買って帰ると、これがすごく具合が良く、元々の金具と併用して取り付けると今までで一番しっかりと固定できた。鯉は私の親が買ってくれたもので、あまり大きくないが柄が見事なのだ。そよそよと泳いでるのを見て「ウチのがいちばんっ☆」といい気分になった。
 ちび1のスイミングへは初めてパパが連れて行った。ちび1はいつかパパに見てもらうのをすごく楽しみにしていたので、休日とかさなって良かった。終わったあとアイスクリームまで買わせて、はしゃいで帰ってきた。
 遠足は、とても楽しかったみたいだ。あいつはほかの子に比べて(いつもは比べてみたりしないけど今日は際だっていた)体力があるみたいだ。遠足は、園から直線で約2kmの慶応大のグランド(丘の上)へ徒歩で往復したし、現地でも相当走り回ったに違いない。どろんこだったし、シート滑りを楽しんだと言っていた。なのに、サッカーはいつもと何ら変わらず元気いっぱい走り回っているのだ。ちび1よりちょっと月齢が小さい子なんかは、座り込んで動かなかったり、疲れてナーバスになってるのか、ぶつかっただけでケンカになり泣き出す子もいた。Kくんもクタクタで、終わったらママに抱きついていたが、ちび1はKくんとまだまだ公園で遊びたくて駄々をこねていた。まぁその辺から、疲れてるなというのは出てきてはいたのだが、帰宅して散歩には行かないまでもゴロゴロすることなく、ちび2と遊んでやり、普段と変わらない時間に寝たのだ。親の方が朝の一件を引きずっていてグッタリだった。
 こんな大事な日に、しゃれにならないポカをしでかしそうになってしまった。火曜日の遠足が雨天延期で今日になっていたことを、忘れていたわけではなかった。朝、お弁当は手づかみで食べやすいようにおむすびをラップで包み、バッグをリュックに変形させ、敷物、ペットボトルにお茶、通園帽子ではなく赤白帽、と準備は出発時間の5分前に完璧!だった。ちび2が起きてこないのをいいことに、そぉ〜っと玄関から出ると、定刻より早くバスが来た。「えっ、ここまで完璧なのに」と思う間もなく、先生が「今日は年長さんが遠足で乗りませんのでバスが早めに参ります、ご注意・・・」と言ってるのが聞こえ、その横を自転車のKくんママがKくんを後ろに乗せてスゥ〜ッと通り過ぎた。!!!そうだっ! 遠足の日は個人送迎だと、おたよりに書いてあった。火曜日の朝は覚えていたが、延期になったためすっかり忘れてしまった。愕然とする私の横で、ちび1は呆然と立ちつくし、言葉が出ない。集合時間まであと15分だが、寝ているちび2をまさか置いていくわけにいかない。「ごめんっ、ぜったいに間に合わせるから、許せ!」と謝るが、もうちび1は顔面蒼白でホントに言葉を失っていた。ウチへ戻り、何が起こっているのかわからずボヤッとしているちび2を抱きかかえ、自転車の鍵を持ったとき、今日がサッカーの日で、サッカーボールが車の中だということを思い出した。ということはさっきまで「完璧」としていた準備も実は完璧ではなかったわけだ。慌てふためいてボールを取り自転車に乗ろうとしたら、鍵がない。車の横に落としていたのだ。「ごめんっ!」と何回謝っただろうか。ちび1は「うん、うん」とうなずくだけで、顔は必死だ。園に着いたのは2、3分の遅刻で、遠足に出発する時間には間に合っていたのだが、道中、慌てすぎて事故に遭わないようにとかなり緊張した。心臓に悪い!
 サッカーが終わる頃迎えに行って、Kくんママに、ことの次第を話すと「さっすが〜」と笑われた。彼女は、お休みで家にいるご主人の分のお弁当も朝同時に作り、Kくんを送ったあと川崎に「ロード・オブ・ザ・リング王の帰還」を観に行ったのだという。自分のためにゆっくりと映画を観たのは久しぶりだった、オーランドブルームに惚れ直した、話もわかりやすくて感動した、良い映画だった、と感想を話してくれた。今朝、血相変えて自転車をかっ飛ばしていた私と、えっらい格差があるよ。その余裕に羨望、そして感動すら覚えてしまった。