ダバインディアだけでは全然満腹にならなかったよ…という事で2軒目へ。なんつって、おかわり出来なさそうな事も予見して、もし腹に余裕があったらボリューム的にはやや少なそうなムルギーランチもいっとこう、と既にほぼ予定立てられた行動なのですが!

ナイルレストランというのはエジプト料理の店…ではなく、ビハリー・ボースとも親交があったという先代のナイル氏が、昭和25年に開いたインド料理店。ムルギーランチという名物ランチが有名で、客もそればかりを求めるものだから、今ではメニューも出されず「ムルギーランチだね?」と聞かれてしまう程らしい…。

『おぅ、いらっしゃい』

扉の目の前がレジなもんだから、入店すると丁度金勘定していたナイルさんと至近距離でバッタリ。いやしかしその声の掛け方、日本の定食屋みたいな感じだ。もうナイルさんは完璧日本人だね…子連れの客に『これぐらいの時が一番可愛いよね〜』なんて話し掛けてる。

ナイルさんはメニューを小脇に持ち、こちらに近付きながら『ムルギーランチですか?』と声を掛けてくる。それに対し私がはいと答えると、にこやかに微笑みで返答して私の横を素通りして厨房へ…まるで『あっこのメニュー?こりゃ君にじゃない、奥にしまおうと思ってただけだよ!』とばかりに…。ホントにこんなやり取りが毎回繰り返されてんのか?と思ったが、後続の客に対してホントに繰り返されていた…。しかしナイルさん、こういうスタイルだと何があるか知らない内は飲み物とかが頼みにくいですよ?(何か飲みたかった…)

[銀座]ナイルレストラン
ムルギーランチ、\1,500也。

運ばれると先ずは、『ホネヲオトリシマース』という事で給仕さんがナイフとフォークでチャッチャと鶏ももから骨を外してくれ(↑は外された後の画)、『ヨクマゼテクダサイネー』と声を掛け去ってゆく。ここは混ぜてから食べないと怒られるらしいんだよね…という事で早速、鶏肉を細かくしつつ、付け添えのキャベツとマッシュポテト、ライスとカレーを…そぉーれぐっちゃんぐっちゃん!こんな事するの小学生の頃以来だな…何となく罪の意識が…と思っていると、方々で『マゼテマゼテ』『モットマゼテ』との声が聞こえる。俺は注意されてなるものか!という事で混ぜ行為に拍車を掛けたが、躊躇する気持ちは解らんでもない…。

で、ふむふむ…確かに混ぜて食べると、渾然一体となった美味しさです。しかしまぁ何と言うか、ちょっと毛色の変わった日本カレーを食ってる感が払拭出来なくもあり…この値段を良しとするのであれば"美味いカレーを食いたい欲"を満たすのにはいいと思うが、インド料理欲は満たされないねぇ…。あと時々、骨の小さな欠片がガリッと出てくるのが気になった。給仕の人が骨を外す時にどっか欠けたのかね。

メニュー見せて下さい、というチャレンジャーなカップルが居て、彼らはナンとかキーマカレーとか頼んでいたので…俺も今度はそういうの食ってみたいよ。ダバインディア→ナイルは要再訪ライン。

[銀座]ナイルレストラン
三原橋交差点(東銀座駅)の角辺り。昭和通り沿い。