耐震強度偽装問題その後。施工会社の一つである木村建設が早々と不渡りを出し、近々倒産申請をするという。だが、この倒産はどうにも腑に落ちない。

第一に、事件が明るみに出た直後、即ちまだウワサの段階でしかない時期に不渡りを出した事。第二に、現在全国規模で数十件の工事を請け負っているのに、民事再生法ではなくいきなり自己破産を選択している事など。本来なら責任を全うするためにギリギリまで頑張るのが筋だろうに。この社長は何を惜しむのか、何を守りたいのか。そして何から逃げたいのか。

昨日、姉歯建築士の聴聞が国交省で行われた。新聞によると、その席で彼の口から「木村建設」「ヒューザー」「シノケン」の3社から鉄筋量削減の圧力があり、そのうち1社の支店長との間では金銭のやり取りが合った事が明かされた。3社はいずれも否定している。さらに、発覚した21棟以外の物件の偽装はもう記憶に無いとも言った。被害はどこまで広がるのだろうか。

さて、ここで問題です。今回の事件の責任の所在を考えてみましょう。
下にあるワイドショーからパクッた図を見て答えなさい。

問1 姉歯建築士に圧力をかける事で得をした業者はどこでしょう? 

問2 やるべき事をやらずに儲けた業者はどこでしょう?

<建築主(販売会社)>ヒューザー、シノケン、サン中央ホームなど
  ↓
<設計会社>森田、スペースワン、シノケンなど → <構造設計>姉歯事務所
  ↓ 
<検査機関>イー・ホームズなど ← <指定>国土交通省
  ↓
<施工会社>木村建設、ヒューザー、シノケンなど
  ↓
<中間検査・完了検査>イー・ホームズ
  ↓
 建築主へ引渡し