西への長距離ドライブから無事帰還した昨日の晩、まったく反対方向の函館からも長距離郵便が届いた。中学から息子の後期試験成績と教材費についての案内だった。

その中に見慣れない紙が一枚。見ると、校長名で「指名補習の受講について」という文字が! これがウワサに聞く補習通知だった。ついに息子にも恐怖の招待状が届いたのである。

函館の中学だからだろうか、冬休みは長く4週間近くもある。寮生は通常12月16日の便で帰って来て、1月11日に戻って行く。ところが補習は最初の3日間行われるため、補習を受けると他の寮生と一緒に帰れなくなる。これは恥ずかしいし屈辱だと思う。

息子は、補習対象科目のうち国語と数学は問題ない成績だったが、英語が悪かった。1科目でも不良だと3科目すべての補習となる。補習の3日間の食費も追加請求される仕組みだ。

この補習を夏休みも冬休みも受けている生徒の親の中には、いたたまれない思いでいる人もあるという。だがウチは違った。元来、息子は手抜き癖があり、そこそこの成績が取れるとなるとナメてかかり、逆に興味のないものは初めから敵前逃亡するというとんでもない事を繰り返してきた。

私は常々「指名制で3日間なんて言わず、希望者を募って1週間でも10日でもやってほしい。授業料や食費なぞいくらでも払うから」と言ってきた。息子の場合は一度、徹底的に落とさなければ、ヌクヌクとぬるま湯に漬かりっ放しで行ってしまい、後々後悔するのが見え見えだからである。

それでも偶然にもここまで補習の招待状を受け取らずに来たが、ついに「待ってました!」である。我々は大喜びだが、本人は相当応えているに違いない。これで少しは尻に火がつくだろうか。

そういえば、このところ息子からの電話がパタッと止んでいたのだが、その理由はこれだったか。航空便の変更もしなくてはならないので、近々連絡して来る必要があるだろうが、どのツラ下げて電話して来るのか楽しみじゃわい。

それこそ「北の国から」の厳しさだと知るがいい。