ちょうど私が大阪で研修をやっていた一昨日、携帯電話への着信がやたら小刻みに記録されていた。見るとカミさんからである。昼休みにコールバックすると、それは息子の事だった。

電話によれば、寮で息子を含めた中2の寮生のうち約20人が、修学旅行で留守だった中3の寮部屋に侵入してはマンガ雑誌などを持ち去り、読み終えれば今度は返却のために再侵入していたという事件が発覚したのだと言う。金銭の盗難はなかったようだ。

要するに誰かが「上級生の部屋には、たくさんのマンガや雑誌があるようだ。探検に行こうぜ!」と言い出し、「面白そうだから僕も行く!」と多数が参加、それがいつしか膨らんで20人になったと思われる。侵入回数は1回の者から多数回の者までさまざまだったらしい。

集団生活にも慣れが出てくれば、こういった事件も起こるだろう。金銭の盗み目的ではなかったと聞いているので、後は正直に謝り、それなりの罰を受ければ一件落着と思われた。

だが、普段から「学校から呼び出しや悪事の報告電話がかかってきたら、東京に戻すからね!」とカミさんに言われていたのに加え、自ら事情説明のために訪ねなければならない中3担当の先生が、学校で一番怖い風貌でかなり厳しいと聞いた息子は完全にビビリ上がり、泣き続けているだけだという。

寮の中2担任の先生も何度か自宅に電話を入れていたらしいが、遠慮がちな性格のために留守電に伝言ひとつ残していなかったので、当初は事情がよく把握できなかった。案外こんな先生ゆえ、普段から中2の寮生たちに押さえが利いていなかったんじゃないかとも感じたが・・・。

時は雪中運動会が開催される3連休。たぶん雪はほとんどないので、単なる寒中運動会だろうが、しょうがないので観戦かたがたカミさんが学校まで行く事になった。一蓮托生の生徒たちの父母も大挙して向かうに違いない。

まあ、詳しい状況は帰京後に判るだろう。但し、どんなに怖い先生が相手だろうが、自分のケツは自分で拭かせるべきであり、願わくば2、3発ひっぱたいてもらえば、とことん肝に銘じるだろう。事情聴取の間も床に正座で結構。

私も中学生の頃、同級生と連れ立って生まれて初めて山手線一周した翌日、学校でそれが先生の耳に入り、呼び出されてビンタを食らった事がある。交通機関を使った外出は、父兄同伴が校則だったからである。

好奇心や冒険心旺盛な年代では、善悪を考えるより先につい行動に走る時があろう。やらかした事はやらかした事で素直に認め、後はきっちりペナルティーを受ければ良い。

息子よ、さあ行け! なぁに、命までは取られんさ。

先生方、ガツンと頼みます!