塊魂がまさかのVitaロンチとして登場。新しい要素として、塊を横長にしたり縦長にしたりすることが出来るほか、タッチ操作にも対応。奥にフリックすることで転がしたり、左右にフリックすることでスライド移動したりすることが出来るなど、Vitaならではの面白さが追加されている。
…というのは間違ってはいない。横長にしてロードローラー方式で巻き込んだりするのはなかなか爽快感がある。けど、それを代償にオミットされた内容がちょっとひどい。
・ゲーム全体のボリュームダウン。(全13ステージ+DLC)
・素敵コレクションの廃止。
・イトコの数が削減。
・王様の罰ゲーム廃止。
・王様の顔がリアル志向になってキモい。(というかゲーム全体の雰囲気がいままでと変わっている)
王様の顔とか関係なくね?と思う人もいるかもだけど、このゲームのメニュー画面の大半は王様の顔が映るので関係大有りです。
そして何より、最終ステージまで行ってもせいぜい巻き込める最大サイズは雲くらい。宇宙や世界どころか、大陸を巻き込むことすら出来ないので過去作をやっていると物足りなさが半端無い。モノの密度も薄くなっており、お約束の「家という家を巻き込んで進む」とか「大陸を構成する岩を大量に巻き込む」ということが出来ないのでカタルシスも全然足りない。塊魂シリーズのウリである爽快感やカタルシスが減らされて、でもまあこれだけならロンチだししょうがないかな、と思わなくもないんだけど…。
今回の塊魂はまるでソーシャルゲームのように、DLCを介して至るところにお金を払わせようとする意図が存在します。
まず、塊ドライブやエターナルのモードを購入するには「アメ」と呼ばれる通貨が必要なんだけど、これはステージをクリアすると評価に応じて少しだけ貰える。で、ステージのクリア時に「おねだり券」というのを使うことで、その貰えるアメの数を2倍→4倍→8倍と増やすことが出来る。この「おねだり券」はゲーム中稀に入手出来るものだけど、これがDLCで1枚10円で売られている。要は「別モードで遊びたければ同じステージを何度も繰り返しクリアするか、おねだり券を買ってね」というつくりになっている。
また、課題と呼ばれる特定のミッションをクリアするモードがあるんだけど、これも課題1つ1つに対してまた別の通貨が必要になる。これもかなりレアでゲーム中に入手できることは稀なんだけど、これもDLCで買うことが出来る。またイヤらしいことに、課題のDLC自体はタダで配布しているので、課題を落としてみたら遊べなかった、手っ取り早く遊ぶにはお金を払ってね、という導線になっているのだ。
あとは毎日遊ぶことでアメがボーナスで貰えるんだけど、これが1個→2個→4個→8個→16個…と倍々になる仕組みになっている。アメを集めるには毎日遊ぶことが推奨される仕組みになっており、まさにソシャゲにおける連続X日ログインボーナス。
別にDLCやソーシャルゲームの手口を批判するわけじゃないけど、パッケージにお金払って消化不良のゲームだったところにこの仕組みでは、「力の入れどころを間違ってるんじゃないの?」と感じざるを得ない。2chのスレでも「PSP版をオススメします」とテンプレに書かれる始末。これじゃあファンも離れていっちゃうよ。
ファンには全くもってオススメしません。PSP版はやったことないから分からないけど、これ買うならPS2の初代かみん大をオススメします。