大学生の学力低下論議の中で「学生がものを知らないのは当然だ.教えてやればいいじゃないか」とかいうような意見を見た記憶があるのだが,底辺大学の教員に言わせればそんな馬鹿な話はない.
問題は二つあって,ひとつは「到底教育が追いつかないほどに,常識はずれにものを知らないやつがたくさんいる」ということ.そしてもうひとつ,こっちのほうがずっと深刻なのだが,「論理的思考がまともにできないやつがたくさんいる」ということがあるのだ.抽象的な思考能力・思考する意欲がほとんど零に近い連中がごろごろしていて,知識の多寡はとりあえずおいておくとしてもまったく話にならないのだ.