バンドブラザーズDXというゲームを買ったのだが,これは任天堂によるWiFi環境普及のための罠ではないだろうか.いや,もともと前作の正当な進化版でよくできたゲームなのだが,ネットで追加データ配信とかあまつさえ投稿可能とかそういうシステムを組んできてるところが凄すぎる.結果として,「毎日数十も新曲が増える音ゲー」という前代未聞のものになっている.権利関係でダウンロード総数こそ100に制限されてるが,聴くだけならいくらでも聴けたりするし.
というわけで俺もその罠に乗ってうちのPCにWiFi接続用アクセスポイントをとりつけようと思い,planexのGW-US54GXSというUSB接続型の無線LANアダプタを買ってみた.これにした理由は単純にすごく安かったからだが,設定には実に苦労した.PCの設定でこんだけ苦労したのはひさしぶりだ.
問題1: ドライバについて
この機械はzd1211bとかいうチップを使っているそうなのだが,linux用のドライバは三種類ある.メーカーが出したものと,それを改造したものと,いちからユーザーグループが書いたものである.ただし,三つめはmaster modeで動作する機能がまだないので今回は問題外.そこで前者二つのどっちかを使ってみようとするが,まずなかなかコンパイルが通らない.ぐーぐる先生に聞いていくつか修正しむりやり通してみても,何故かちっとも認識しない.どうも最近のカーネルではUSBまわりが変わってるせいらしい(この二つのドライバはもうメンテされてないので).あまりにどうにもならず,最終的にカーネルを2.6.18まで戻すことでやっとなんとかなった.
問題2: ネットワークの設定
GW-US54GXSをなんとか認識したとして,これを通して通信できるかどうかはまた別の問題である.例によってぐーぐる先生に聞くと,NATを使ってる人とブリッジを使ってる人といるようだ.最初は多数派っぽいNATについて調べていたが,どうもうまくいかない.そもそもうちはADSLモデム以外全部プライベートネットワークなのにNATって何か違くね?という気がしてきたので,ブリッジでなんとかすることにした.
ブリッジなどというのは初めて知ったが,要するに複数のデバイスを仮想的に一つにするものらしい.こいつでwlan1(ひとつしかないのになぜかwlan0ではなく1になる.別に問題はなさそうだけど)とeth0をまとめて,ひとつのデバイスとして扱えばいいらしい.で,brctlとかいうのを入れて設定したところ,やっとどうやら接続できた……と思ったら,いきなり大量のエラーを吐いてカーネルごと落ちやがった.どうもうちの環境では改造版ドライバだとまずいらしく,メーカー提供ドライバのほうを使ったらなんとか動いているようである.
ああやれやれ苦労した.まる一日つぶしてしまったよ.