海月玲二
2020-11-27(金)

無題



しばらく前に作ったデジタル写真立てが,どうもケーブルとか箱とかがいろいろあって扱いにくいので,なんとかもうちょっとかんたんにならないか試行錯誤してみた.

まず,Raspberry pi本体をZero WHに変えて,コンパクトにするとともにネット接続を無線化.そこまではよかったが,モニタとの接続が難航した.そもそも両方とも端子がMini HDMIなのだが,両端がMini HDMIというケーブルは販売されていないようだ.また,HDMIケーブルで10cmとか20cmとかいう長さのものもない.何をどうやってもケーブルまわりが邪魔になる.

最初に試した,「100円ショップで売ってたMini HDMIの変換コネクタを解体し,ケーブルをはんだ付けして超短いケーブルを作る」という案は失敗してしまった.思ったよりしっかりしててきれいに片方の端子だけ取るのが難しいし,Mini HDMIコネクタのついてる基板はかなり細かいパターンで,俺にははんだ付けがきびしそうである.

しょうがないのでほかに手はないか探してみたところ,「フラットケーブルが接続できるMini HDMIコネクタ」という商品を発見.世の中にはいろんな商品があるものだ.両端がフラットケーブルの逆の面でないといけないので微妙に扱いにくいが,それでも普通にケーブルをつなぐよりはだいぶマシになった.よかったよかった.

あとはRpi本体をどうやって固定するか考えるだけである.今は養生テープで止めてあるだけなので,ちょっとあんまりな感じ.先日作った携帯用Rpi4で使ったモニタをもう1つ買えば,固定できる・電源共通化できる・フラットケーブルもついてる,ということで楽なのだが,余ってるモニタがあるのに7000円の追加投資はちょっと.

ソフトウェア的に工夫したところと言えば,overlayfsを使って全システムをリードオンリーにした点ぐらいである.何も考えずに電源を切っていいので,大変扱いやすくなった.しかしこれは,最近のRaspberry OSだとraspi-configのメニューに入っているので,ひととおり設定をすませてからリードオンリーをオンにするだけだ.超簡単.

ああ,「fbiに大量のファイル名を与えて直接シャッフルモードで起動しようとすると,けっこう起動に時間がかかる」という問題もあったか.これはpythonスクリプトでファイル名リストを保持しておいて,一回一回fbiを起動しなおすようにした.この際,起動するときに-Tオプションで仮想コンソール1を指定する必要があること,killで落とすときに明示的にHUPシグナルを指定しないといちいちエラーメッセージが出てウザいことはちょっとだけ注意が必要だった.

まあいずれにしろたいした話ではない.あれだな,シングルボードコンピュータの類を使ってちょっとしたものを作るとき,一番やっかいなのは物理的な工作だと思う.ソフトウェア的にはそんなに悩むようなことはない.携帯用Rpi4も,匡体の加工にはたいへん苦労した(上に,仕上りは不格好だ).

正直,趣味としてハードウェア系をやってる人達はすげえと思う.ソフトウェアであれば,やろうと思えばそのへんの廊下でも空港のベンチでもできるが,ハードウェアだととてもそうはいかんだろう.