「亡国のイージス」を見る。
勝地くんは、今よりちょっと幼く見えるが、若々しく切ない良い演技をしていた。
今まで、この人の演技ってロクに見た事がなかった。
(「さとうきび畑」は、キレイな女優さんがモンペ着ても説得力なくて見る気もなかった)
目が良いんだなぁ〜と思う。
真っ直ぐな目。
今でも「父帰る」での、父を見るあの素直な目線が忘れられないのは、そのせいかな?
少し、この人の持ってるものに嫉妬しそうだ。
「蒲田行進曲」から6年は長過ぎたと思う。
勝地くんを見ていて、そう思った。
せめて2年後くらいに舞台を踏めていたら、今回の舞台ももっと違っていたかもしれない。
出来が悪かったという意味ではなく、もっと違う表現があったかもしれないと「父帰る」では、思うのだが。
座ったままの演技は、最初は違っていて卓袱台割ったりしたそうな。
そういう激しいものを稽古で通り過ぎた後に、残った怒りの表現だったのだな。
出来れば、日を変えて、もう1回見たかった。
見るべきだったかもしれないと思う。
立ち見の際、ワタクシの前にいたのは、業界人っぽい60代の男性と50代の女性。
立ち見で見るのは、久しぶりと言ってた男性とクサナギくんのファンが多いからって答えてた女性。
純粋に舞台を見に来てた方々だった。
休憩時間に、女性が河原さんでこの演出??って言われており、彼に期待していたモノと
この舞台が違っていた様子が伺えた。
正直、こんなにストレートだとは思わなかった。
しかし、基本的に河原さんとは笑いのポイントは違うんだな。
「屋上の狂人」で、主人と吉の会話には笑ったが、クサナギさんの姿には笑えなかった。
コミカルな演技なので、笑い声が絶えなかったかったが、やはり違うなぁ〜と思い、
初回は、実は少し不愉快でもあった。
ファンと言うのは、欲ばりだ。
その欲にキリがない。
しかし、欲を持たなくなったら、ファンを卒業したことかもしれんと思う。
舞台など、数多く見たとは決して言えないワタクシなのだが、いったん見たモノは、
心の奥底にいつまでも記憶される。
クサナギツヨシの姿は、いつまでも記憶に残される。
しかし、それで満足してはいけない。