今日から師走である。一年の時間の速さは歳とともに加速するものと覚悟の上だったが、やはりもう年末か、ついこの前「あけましておめでとう」と言ってたなという感じだ。例年ならコートも着ているだろう時季だが、今年はまだその必要がないほど寒さを感じない。

とは言うものの、新製品発売も控え、12月のスケジュールはまさに「師走」である。管轄内の大学大病院を中心とした説明会講師依頼が殺到し、北へ南へと一日毎に予定が埋まっていく。一日東京にいられる日はすでに半分を切った。今後さらに増えてくる事は間違いない。

そんな中で、来年春から全国4地点にあった我々の部署が一本化する事が決まった。そうなると文字通り北は北海道から南は沖縄まで守備範囲が広がる事となる。問合せ対応、説明会等に限らず研修出張も全国単位になる。予定が集中したりすりゃまるで寅さん状態になる。

でも、仕事キッチリでサポートすれば、社員からも得意先からも喜ばれ頼りにもされるこの仕事は、なにより自分の性分に合ってるし、閉塞状態のオフィスよりも格段に空気がさわやかでうまい。

「森林浴」ならぬ「現場浴」は身体にも心にも良い。

人間ドックからの追跡検診の2回目に行ってきた。どうせ言われることはハナから決まっているのに。

「お酒は控えたほうが・・・」
「もっと減量されたほうが・・・」

お世話になってる検診先は、患者をほったらかしにしない。検査のための採尿、採血などが終わると、1〜2時間後のDr診察の時間を告げてくれて、いったん開放される。この間に遅い朝食(早い昼食とも言う)に出かけられるのだ。ナースが若くてきれいで礼儀正しいのも人気の秘密ではあるが。

結局、言われた事は同じ。さらにDrはこうのたまわった。

「おたくの会社はみんなお酒を飲むよね。ひょっとして飲む人だけを採用してるんじゃない? でも私は、そんなおたくの会社と社員は好きだけどね」

「ありがとうございます」としか言えないじゃないか!

12月だと言うのに台風がフィリピンを襲い、進路にスライスがかかって台湾から日本方向へ曲がった。温帯低気圧になるとの事だが、前線を刺激するため大雨になる予報が出ている。冬の台風ってのは絵にならないだろうが。

いよいよ来週から出張のスタートになる。新製品の説明会やらヒアリングが目白押しだ。行き先は都内をはじめ盛岡、筑波、大宮、静岡、名古屋あたりがすでに決まっている。たいていは夜の6時や7時頃に設定されているので、帰りは当然遅くなる。ま、これも商売柄仕方のない事だ。

「Links」にも載せていた渋谷の英会話学校が10月下旬に突然なくなった。リンクを貼ると見られる特典の通信教育版を請け負っていたプロバイダからのメールで知ったのだが、何が原因だったのかは不明。どうりでメルマガも来なくなったわけだ。月謝制で受け放題というシステムが気に入り、受講まで考えていた私だったが、残念である。

息子の中学受験が近づいてきたので、世話焼きの鹿児島の義弟からお札が届いた。受験の大本尊「太宰府天満宮」のやつだ。そうこうしてたら母から「出雲大社」のお札が。どうも友人との旅行のついでに買ってきたらしい。

おいおい、出雲大社は縁結びが専門分野じゃなかったっけ?

「爆弾低気圧」と言うそうな。日曜の深夜から明け方にかけて我が家を地震のごとく揺らした強風と雨の正体である。今年関東に上陸した台風並みかそれ以上の風の強さだった。フィリピンを直撃した台風は温帯低気圧となったようだが、そのエネルギーをもらった低気圧が急発達したものらしい。

去った後は、真夏日のような気温の快晴となった。長袖では暑く、半袖Tシャツでちょうど良いほどだった。季節外れの台風、そのおかげで高エネルギー状態となった低気圧、それゆえの高気温。すべての根源は赤道付近の海温上昇にあるそうだ。高濃度の二酸化炭素により地球全体がまるで保温箱に入った状態で、このままでは年々平均気温が上昇していく。

そしてその究極の原因は、言うまでもなく人間とくれば、なんの事はない、自業自得である。

横田めぐみさんの遺骨は、鑑定の結果別人のものと判明した。北朝鮮側は焼却処理までして提出したものの、高熱焼却炉が無いせいか焼きが甘く、DNA採取が可能だった事が幸いしたようだ。これでまたもや北朝鮮がムチャクチャなアホ国家だと証明された。

それにしても、ここまで日本はナメられていたとは。国と国の外交の場で、こんなとんでもない対応をされたのだ。しかも毎度毎度やってくる。昔だったら戦争突入もあり得る状況だ。昨日のニュースでは政治家やコメンテーターは皆憤りを隠さない。当然のことだろう。

でもなぜか小泉首相は穏やかに慎重にという姿勢だ。対話と圧力の対話路線を崩そうとしない。経済制裁は考えていないだと! そんなにあんたは国交回復為政者の名が欲しいのか! それとも中国と国交回復をした田中角栄気取り? 国交回復さえすれば拉致被害者が戻ってくるとでも思っているのか! 大丈夫、日本以上にあんたはめいっぱいナメられてますから〜! 残念〜!!

それにしても、ここまでめぐみさんの死亡をでっちあげるウラには、彼女にはすでに帰国したメンバー以上の何か大きなワケがあるのだと思わざるを得ない。絶対に彼女の生存を認めてはならない、帰国させられない重大な理由が。

おい小泉よ、たまには国民の先陣を切って怒ってみせてみろ!

毎週日曜日になると、我が家の定番スケジュールが動き出す。朝8時に起きて手早くコーヒーをすすり、9時までに息子を池袋まで車で運ぶ。志望校別講習の会場がそこにあるからだ。息子はビックカメラのテーマソングが高らかに鳴り響くのを聞きながら、ひがな一日5時近くまで勉強しているそうだ。

我々は帰り道がてらファミレスの朝食を食べ、買い物があればそのまま出掛けるのだが、それも午後5時前には池袋駅前の駐車場に突っ込んで迎えに行かなくてはならない。そんな日曜日が、かれこれ3ヶ月以上も続いているだろうか。それも来週の日曜日で最終回となる。やれやれだ。

大学進学までを考えた場合、東京では私立の中高一貫校に入れるのが圧倒的に有利だ。公立中高ではゆとり教育の弊害で、従来の学習量の3割減という状態だが、だからといって大学入試問題がそれに合わせてくれる訳はない。結局、国立やそこそこの大学に入れようと思えば、受験塾通いで補わざるを得ないのだ。

我々の時代は公立中学から都立高校へ進学するのが王道であった。それも学校群制度だったので、出来がいい者は、その中の最高ランクを目指す。都立高の上位は東大進学率が私立高よりも高かった。私立高の存在価値は、せいぜい有名私大の付属校に人気があった程度に過ぎなかったのだ。それが今では見事に都立高は凋落し、代わって私立高が東大進学率の上位を占めている。

たとえ東大進学までは希望していなかったとしても、他の国公立大や医学部、有名私立大への進学でも、やはり私立中高一貫校が抜きん出ている。今や私立中高一貫校は、昔のように金持ちのお坊ちゃんが受験の心配も無いのびのび教育を求めて行くのではなく、まともな大学に行かせるために選択せざるを得ない有力ルートなのである。事実、東大合格者も頭の良い苦学生は激減し、そういったルートを経て合格してくる者がほとんどとも聞く。

まともな大学ひとつ行かせるためには、相当な金銭的投資が必要な時代なのだという事だろう。それほど公立中高の内容がひどくなったとも言えよう。授業内容だけではない、教師の質も低下の一途だという。親方日の丸よりも民間優位なのは、教育も例外ではないのかもしれない。そのウラで膨大な教育費が動き、我々親世代の悲鳴も聞こえてくる。

こんな時代に誰がした?

今日、生まれて初めて岩手県へ出張した。暖冬とはいえ盛岡は寒い。案の定、週間天気予報では最低気温-4℃、最高気温4℃とあったので、大急ぎで真冬用のコートを買って臨んだ。行ってみると気温は5℃で、コートを羽織った状態でちょうど良かった。それでも東京の日の出の頃の気温である。

地元卸の管理薬剤師会議で説明会講師を依頼されての出張だったのだが「はやて」を使うと2時間30分程度で着いた。意外と近いのかも。昼食には定番の「盛岡冷麺」を食す。東京の一般的な焼肉屋のものよりさっぱりしていて、のどごしも良い。さすがご当地モノである。これなら毎日食べてもたぶん飽きないかもしれない。

説明会も無事終わり、同行者より「岩割り桜」へ案内された。

大きな岩の裂け目から生えた桜の大木である。数百年間かけて育った珍しいものらしい。続いて岩手県の名称の発祥ともなった「鬼の岩手形」なるものを案内された。石版に相撲取り大の手形が二つ。珍しさよりも、それが市内の何の変哲も無い住宅地にある神社の軒下に常設されている事の方が驚いた。そんなに由緒あるものなら、博物館なりに大事に保存すりゃいいのに。

最後に行ったのが「岩山公園」。

盛岡市内が一望できる展望台みたいな場所である。時間は午後5時近く、すでに暗くなりつつあった。右手に雪をいただいた岩手山。左手に暮れ残った赤い空。眼下に盛岡の夜景が広がっていた。これはめったに見られない大パノラマだ。まるで函館の夜景を髣髴とさせる美しさ。近くに美しい山のある都市の風景は実にすばらしかった。

凛とした空気の中、今にもこの夜景の底から銀河鉄道が舞い上がってくるような…。