息子の持ち帰った宿題がやっと終わったというので、夕食に焼肉を食べに中野駅近辺まで出かけた。コストパフォーマンスの良い焼肉屋で食も飲みも進み、ノリついでに腹ごなしにカラオケボックスへ行った。

息子をカラオケボックスに連れて行くのはもちろん初めてである。たいして歌える歌もないだろうとは思ったが、中学生になった事でもあるし経験させてみても良かろうというワケだ。

得意曲を何曲か歌った後に息子がリクエストしてきた。アニメか何かの歌かと思ったら、な、なんとポルノグラフィティーの歌だった! そんな歌は親も知らない。どうも今流行のラップ調の曲であるらしい。

息子は早口でおしゃべりするように歌う。結構リズムにも乗っている。もちろん我々の世代には理解不能な詞であり耳に残らない曲なのだが、息子は流暢にこなしている。どうやら函館の寮で覚えたらしい。今まで歌番組はおろか、ろくにテレビすら見せなかったのに、この1ヶ月足らずのうちに覚えたという事なのか。

も〜、カルチャーショックだわ! 会社の飲み会の二次会でこんな歌を歌うヤツがいたら大ブーイングをかますところだが、息子のカラオケデビュー曲ともなればそうはできない。唖然としつつも黙って聞くしかなかった。

その後の私は、OYAJIのささやかな抵抗として「さくら」、子供への思いを託す「野風僧」を返すのが精一杯だった。