4月になり新社会人のスタートが切られた。ウチの会社でも50人以上の新入社員を迎え、昨日本社で入社式が執り行われた。
公務員も一斉に入庁式などが行われていたようだが、話題の東国原知事は、数日前に感染したインフルエンザを取り上げ「タミフルを飲んだので異常行動を起こすかもしれない」「(問題発言があれば)タミフルのせいだと思ってください」などと述べたという。
異常行動とタミフルとの因果関係は疑いの段階ではあるものの、少なくとも服用患者で死亡例が出ている現実を考えれば、受け狙いの話で持ち出す題材ではない事ぐらい判りそうなものだろうに。あんたが期待され支持されているのは、ひたむきさと明るい姿勢に対してであり、いくらシニカルだのブラック・ユーモアだのを持ち出しても、そんな路線は逆効果になるだけである。勘違いしてそこを踏み違えると、マスコミと世論はいともたやすくバッシングに転換するぞ!
そうかと思うと、さいたま市内で開かれた新規職員就任式の式辞では、上田清司知事が「自衛官の人は大変ですよ。いつも平和を守るために人殺しの練習をしている」と発言した。さらに「だから、われわれは『偉い』と言って、(自衛官を)ほめ称えなくてはいけない。頑張れ、頑張れと」と述べたという。アホか!
自衛隊諸君、今後は埼玉県での災害対策や救助活動は一切する必要なし! 埼玉で戦争が起きない限り、少なくとも県政トップには諸君らの任務はマトモに認知されないぞ!
続いて彼は、警察官にも言及し「県民の生命や財産を守るという崇高な使命の下に、どうかすると人を疑ったり人を痛めつける練習をしなくてはいけない」と発言したという。言語道断!
極めつけは、さらに唖然とさせられた、それに続く発言だった。
「(県職員は)そういう類いと違って多くの方に喜びを与え、感謝され、自分もその喜びを感じることができる素晴らしい仕事」と続けたという。
をいっ! 自衛官や警察官の仕事は「そういう類い」か! 自分が何を言ったか自覚してるか? とんでもない思い上がりだ!
いつから県職員が「喜びを与え、感謝される」仕事と言い切れるものになったのか? 県民の血税で裏金を作り、公費のムダ遣いをし、挙句の果てに怠慢業務が日常化している「類い」の、どこが喜びを与え感謝される仕事なんだ? まるで血税を吸い続ける「吸血鬼」だろうよ!
あんたの言う「そういう類い」の人たちは、ひとたび災害や犯罪が起きれば、最も住民に近い部分の援助をするのだから感謝されて当然じゃないか。線路に入った女性を助けようとして電車にはねられ殉職した常盤台交番の宮本邦彦警部(当時53歳)を忘れたか! 人を疑ったり痛めつける練習でできる事か!
さらにさらに、接戦の末に当選したばかりの愛知県の神田真秋知事は、入庁式で職員の福祉に対する意識に触れ、先天的障害のある人などを指して「悪い遺伝子を持った方」と発言した。言うに事欠いて「悪い遺伝子」とは何だ! 空いた口が塞がらないとはこの事だ!
でも不思議な事に、この題名が書かれたニュース記事から、該当する記事本文が次々と削除されていた。東国原知事と上田知事の記事はそのままなのに・・・何かの圧力が働いたか?
ともあれ、もはや怒りを通り越して、この言葉を聞いた障害者本人やその親御さんたちが気の毒でしょうがなかった。
トンデモ国会議員に続いて知事クラスにもこんな低俗な感覚と認識しか持たない輩がいたのである。いったいこの国は、政治家の質がどこまで低下してきているのだろうか? ごたいそうなマニフェストなんかを出す前に、まずは自らを律しなさいな。みっともない。
「不都合な真実」 はもちろん自分たちもそうだけど、一番真剣に目を向けないといけないアメリカが…ですからねえ。(2007-04-04 20:37:08)