もうずっと会っていない友人から、突然メールが来る。どれくらい会ってないかも、もうわからない。一番最近メールで連絡をとったのだって、かれこれ2年近く前。
その時は、彼女が勤めている大学が会場になっている学会に行くことになったので、「久しぶりに会えませんか?」と問い合わせたら、なんと2,3ヶ月前からアメリカに来ている、という返事が来て、「じゃあ無理だねえ、また今度にしよう。」というやりとりだった。以来、そのまま。
それにしても、今回のメールは唐突で、少しばかり様子が変。恐らく今もアメリカにいるのだろうと思うし、研究三昧の日々だろうと思うのだが、そういう近況は一切書かれていない。
お元気ですか?ご無沙汰しています。
突然ですが、Do you remember the time when I.....
という書き出しのあと、英文で何かに憑かれたような文章が続いている。(彼女はもともとバイリンガルなので、メールではしばしば、こちらが日本語、彼女が英語、というやりとりになる。)
命あるものも無いものも、すべてのものは皆、愛というひとつのエネルギーからできている、と話した時のこと覚えてる?個々に分かれて見えるのは、形だけのことで、意識のレベルではすべてがつながっている、と。
今のわたしは、あの時の、あの状態に戻った感じ。まだ模索中なんだけど、やるべきことがはっきりしたら、そのときはあなたに是非知らせたい。もっとも親しい仲間であり友人のひとりだから。とりあえず本を送るから読んでみて。
(要約すると、だいたいこんな感じ。)
勢いで書かれたような文章。その強烈なメッセージに、くらくらする。
彼女の言う「あの時」のことをわたしはよく覚えている。かれこれ20年近く前のことだ。まだ出会ってそれほどたっていない頃だったが、彼女はわたしに向かって熱弁を奮って「愛」について語ったのだ。まるで熱に浮かされたような状態だった。
そのときはまだ、数とか波動とか物質とか、そういう話が基礎にあったのだが、その後彼女自身はNeurophysiologyの世界に飛び込んでいった。その研究がいよいよ、彼女の最初の発想とつながってきた、ということなのではないか、と思う。
彼女のその信じるところを人に伝えたい、という姿勢は、今も少しも変わっていない。わたしもまた、そういう彼女のことを何とか理解したいと思う。
since you are among my closest colleague and friend...
いや、仲間というより生徒だと思う。彼女はまたわたしをどこかに導いてくれようとしている。
[追記]昨夜、「生徒」と書いて、いやなんかそれは違う、という感じがあった。もうちょっとぴったりくるのは「信者」かな、と思う。でもそれもまだちょっと引っかかる。いい表現がみつからない。