ヒビキ

「街」「428」の流れを汲んだアドベンチャーゲーム。ディラクターやシナリオが428と同じだが、監督のイシイジロウ氏がレベルファイブに移籍したので発売元はレベルファイブ。

428が面白かったのでこれにも期待していたんだけど…どうにも自分には合わなかった。一応分析してみたところ、以下のような理由かなあと。

●ポリゴン劇がちゃちい

今作は街や428のような実写ベースではなく、ポリゴンキャラクターによるイベントで物語が進むのね。で、このイベントが、PSP/3DS/PSVitaという携帯機マルチだったので一番性能の低いPSPで実現可能なレベルになってしまっている。カメラワークなどの演出に凝ることも出来るだろうけど、やっぱり見てて白けるんだよね。銃が度々出てくるのに、撃たれても全然痛そうな感じがしないとことか。血飛沫出せよ、とは言わないけど…説得力が無さすぎて。428とかは止め絵なので読者が想像できる余地を残してるけど、ポリゴン劇してしまうと見えているものが全てになってしまうからなあ。

●ヌルい

428基準で考えると、延々とチュートリアルが続いて、最後にやっと好きに人物選べるようになったと思ったらもう終わり、みたいな。登場人物の行動を綿密に組み合わせて突破していくカタルシスがほとんど無いまま終わってしまう。

●没入感を削ぐ演出が多すぎる

ボタン操作でクリアしていく所謂QTEとか、選択肢を選んだ後の「Good Choice!」とかすごくウザい。「QTEが入るとゲームっぽくなりますよね」というTIPSがあったけど、逆に没入感を削いでるだけだと思う。ていうかいちいち正解だの不正解だの言わなくていいよ!

●登場人物がイマイチ

登場人物にイマイチ感情移入出来ない。ポリゴン劇だからだとか、キャラクターのバックボーンがなかなか見えてこないのもあるかも。

TIPSも全部集める気起きなかったし、TTフォンモードも数回起動して終わり。みことのキャラクターも薄くて、別モードを遊ばせるモチベーションには繋がらなかった。レベルファイブだから低年齢向けにアピールするような内容にしたのかも、とも思う。でもボロクソ書いちゃったけど、当然絶賛している人もいるんだよね。なので「自分には合わなかった」としました。これ買うならシボウデスの方が面白いと思うよ。