数ヶ月に一度くらいの割合で、おそらく高校生と思われる少年少女から「バイト募集してませんか?」という電話を受けます。そしてその度にあたしは「CD屋店員て楽な仕事だと思われてるのかなぁ」と考え込んでしまいます。
そりゃレジに立って新譜案内書をチェックしたり、予約カードの数をチェックしたり、商品を棚入れしたりしているのを見る限りでは「楽そうに見えるかもなぁ」と思ったりもします。でもそう見えるだけであって実際はそれほど楽じゃありません。
あたしが今の職場で働き始めたとき、最初に必死に覚えたのは「アーティストの名前」でした。そしてその後、それぞれのアーティストの代表的なアルバムやシングルを覚えました。接客するにしても何にしても、まずそれを覚えておかないと仕事にならないからです。経験者でもない限り、たぶんCD屋で働き始めてすぐに接客──お客さまからの問い合わせに答えるのはむずかしいんじゃないでしょうか。
他にもわかりやすいところで言うと、お客さまからすれば仕事をしているようには見えないであろう「新譜案内書のチェック」は、学生にたとえるなら「教科書の内容を暗記している」との同義です。学生なら覚えなくてもテストの点が悪いだけで済みますが、ちゃんと覚えておかないと「お客さまから訊かれたときに答えられない」という事態に陥り、それはつまり販売をしている者としてかなり駄目な部類に入ると思われます(あたし的に)。
それと予約ですが、うちの店は常に新譜予約と取り寄せを合わせ300〜400くらいの予約が入っており、新譜予約に関して言えば、どの商品にどれくらい予約が入っているのか、ほぼ把握するようにしています。追加オーダーをする関係上、常にそれを把握しておかないと、後でお客さまとの間にトラブルが生じるからです。が、毎月発売される商品の数というのは考えたくもないくらいありますから、これが結構大変なのです。
で、こうして書き連ねてきて結局何が言いたいのかというと、CD屋店員というのは「頭脳労働者」という側面もある、ということです。CDを売っているわけですから、販売・接客といった面しか見えにくいとは思うのですが、それをするためにはある程度の知識(音楽そのものに対する知識はもちろんのこと、流通に関してなども)が必要不可欠で、常に新しい知識が求められる場で、それに対応してゆかなければならない仕事である、ということです。
いや、やろうと思えば誰でもできる仕事だと思います。でも「楽そうだから」とか「短期で」とかの理由で働こうというのであれば、それはちょっとむずかしいんじゃないかなぁ、と思います。何を言うにもまず、アーティストの名前を覚えるのが──興味のないアーティストでもちゃんと覚えないといけないのですから。
そりゃレジに立って新譜案内書をチェックしたり、予約カードの数をチェックしたり、商品を棚入れしたりしているのを見る限りでは「楽そうに見えるかもなぁ」と思ったりもします。でもそう見えるだけであって実際はそれほど楽じゃありません。
あたしが今の職場で働き始めたとき、最初に必死に覚えたのは「アーティストの名前」でした。そしてその後、それぞれのアーティストの代表的なアルバムやシングルを覚えました。接客するにしても何にしても、まずそれを覚えておかないと仕事にならないからです。経験者でもない限り、たぶんCD屋で働き始めてすぐに接客──お客さまからの問い合わせに答えるのはむずかしいんじゃないでしょうか。
他にもわかりやすいところで言うと、お客さまからすれば仕事をしているようには見えないであろう「新譜案内書のチェック」は、学生にたとえるなら「教科書の内容を暗記している」との同義です。学生なら覚えなくてもテストの点が悪いだけで済みますが、ちゃんと覚えておかないと「お客さまから訊かれたときに答えられない」という事態に陥り、それはつまり販売をしている者としてかなり駄目な部類に入ると思われます(あたし的に)。
それと予約ですが、うちの店は常に新譜予約と取り寄せを合わせ300〜400くらいの予約が入っており、新譜予約に関して言えば、どの商品にどれくらい予約が入っているのか、ほぼ把握するようにしています。追加オーダーをする関係上、常にそれを把握しておかないと、後でお客さまとの間にトラブルが生じるからです。が、毎月発売される商品の数というのは考えたくもないくらいありますから、これが結構大変なのです。
で、こうして書き連ねてきて結局何が言いたいのかというと、CD屋店員というのは「頭脳労働者」という側面もある、ということです。CDを売っているわけですから、販売・接客といった面しか見えにくいとは思うのですが、それをするためにはある程度の知識(音楽そのものに対する知識はもちろんのこと、流通に関してなども)が必要不可欠で、常に新しい知識が求められる場で、それに対応してゆかなければならない仕事である、ということです。
いや、やろうと思えば誰でもできる仕事だと思います。でも「楽そうだから」とか「短期で」とかの理由で働こうというのであれば、それはちょっとむずかしいんじゃないかなぁ、と思います。何を言うにもまず、アーティストの名前を覚えるのが──興味のないアーティストでもちゃんと覚えないといけないのですから。