そんなワケ(←どんなワケだよ・・・)で高梨みどり.
 はっきり書いていいですか?つまんねーッス(←おいおい).
 いやーなんつーかねー.ショボいドラマとか見てるみたい.まあかれこれ10年も前の漫画で,多分当時のトレンディドラマとか意識してるんだろうけど,なんかいろいろ変なんだよな.まー今読むからかもしれないけどね.
 内容は,広告代理店に勤める(←この辺の設定がなんとも・・・)東海林が,高校の時に教生として東海林の学校にやってきた涼子に再会し,自分の思いを伝えようとするが涼子はすでにヒトヅマで・・・って感じで.おきまりのパターンだが東海林を慕う後輩OLなんてのがいたり,涼子と東海林の関係に気付き,それを邪魔しようとする身内がいたりとか,まーそんな感じです.
 話的なアレもそうなのだが,なんかところどころに白々しいところとか,あまりに都合が良すぎるところとか,笑っちゃうようなところがたくさんあって,どうにも感情移入できない.最後もハッピーエンドに持っていくのか?とか期待させつつコレがもんのすごい落とし方.んむ,これを味わうためだけに全部読む価値ってのは,もしかしたらあるかもしれない.
 あと,女性のハダカやら濡れ場なんかもちょこっとあるのだが,いまいち萌えないっつーか,全般に色気が不足しているというか.なんていうか,そもそもこの人って絵があまり上手くないよな.そういうせいかもシレン.

 それにしても最大疑問は,なぜこれがスージャンに載ってたのか?ってことだな.なんつーか思いっきり板違いっぽい感じがするのだが気のせいだろうか?や,スージャンてそもそもあまり読まないのだが,でもあれだろ?「周冨徳」あとなんだっけ「競艇少女」もそーだっけ?「緋が走る」とかもあったよね.今だと「リンかけ2」と「暁!男塾」とか.なんか熱血かつ少年ジャンプOB組ーみたいなイメージなんだよな.そこへ来て高梨みどり,しかもこんなベタベタの恋愛漫画ってのもどうなんかなーって思ってね.カラー的にはそうねえ,スピリッツあたりだと違和感ないかもな.
 てなワケで好きな作家だからこそ厳しく★☆☆☆☆.なるほど,どこのブックオフにもセットで置いてあるわけだ.

 ええとたびたび登場してるが,別冊ヤングマガジンで好評連載中の爆笑格闘エロ漫画です(笑).
 いやーコレ,ほんとめちゃめちゃ面白いぞ.タイトルといい絵柄といい,さらに中身の濃厚なセクースシーンといい,多くの方,とりわけ女性は引いてしまいがちだと思うのだが,しかしコレを読んでない人は人生の30%くらいはソンをしてる・・・ってのは言い過ぎか(当たり前だ).でもまあ読めば多分確実に笑える.しかもこれ,回が進めば進むほどテンションはあがってゆき,どんどん面白くなっていく.
 本編の内容の方は以前紹介した「闘技創世奇伝 DEI48」の世界を継承していて,主人公・破武男(ハブオ)が第一の繋ぎ女(つなぎめ)玲凰(レオ)に導かれて裏手真正継承者として覚醒するところからはじまる.前作の主人公・ケイジも話に大きく絡んできたりして,大筋だけを読むとあたかもジャンプワールドな冒険大スペクタクルな物語.・・・なのだが・・・ってあたりがさすがヤンマガだ.
 もうどの回も面白いことウケアイなのだが,4巻に入ってからはバカさ加減が爆発しはじめる.破武男に試練をもたらす褌アニキな尻兄弟(チビキョウダイ),ンタマ一族の「八玉(ヤタマ)のオロチ」など,もう死ぬほど笑える.いや,そういうのももちろんなのだが,登場人物の表情が逐一真剣なのがなんともおかしいのだ.いやー,こんなに爆笑できる漫画はいまそうそうありませんぜ.

 ただいま最新刊7巻まで発売中.5巻以降はブックオフではなかなか手にはいらなさそうだが,これに限っては新刊で買っても惜しくないなー.
 ってことでどーんと★★★★★.ほんといっぺん読んでおくんなまし.

 んむ,本誌連載の方で何度か紹介してるのだがなんとなく買ってまとめて読んでみた.
 基本的にお涙ちょうだいな話が多いのだがまとめて読むとどーなんかなーって感じだったのだが・・・うむ,正直ちょっとクドい(笑).いやー,毎回毎回お涙頂戴でしょ?これを単行本二冊分一気に読むと,もーどこで泣いていいのやらって感じだよ.まー,確かに面白いんだけどね.やっぱたまに読むからいいのかな.
 でもあれだ.五井の会長の運転手の話とか,やっぱ泣けるね.いいよ.

 でもま,クドいもんはクドいっつーことで★★★☆☆.
 いや,ほんとに一遍一遍は面白いんですよ.

 ええと,この間の続き.
 物語はさらに佳境へと進んでゆく.5巻では玉皇(ギョクオウ)が出現,破武男の玉を潰してしまう.片玉になった破武男は奥義の継承もままならなくなってしまうが,最大の試練・ターチー坂を登り切ることで破武男はアマミキヨのチカラを手に入れ見事に復活・・・ってな感じなのだが,この坂を上るところがすごすぎ.詳しくは書かないがとにかく今まで見たどんな格闘漫画よりもインパクトのある修行シーンだった(笑).
 これねー,ほんとにいっぺんでいいから,読んでみてくださいよ.絶対大笑いするから.

 つーことで★★★★☆

 最新刊.
 無勁牙(ムケイチーバ)の発現,破武男の初恋と物語はますます過熱(笑).単純に戦いを繰り返すだけでなく,強さのインフレを起こすでもなくってあたりがこのマンガのいいところだと思うのだが,まあ,闘うこと自体マンガのメインではないからそれも当たり前か.
 しかし男相手に裏手を使っているところを初恋の相手に見られたときの破武男の顔が笑えるな.や,たしかにこんなコトしてるとこ,好きな人には見せられないよなー(笑).
 この巻では読み切り「闘美女列伝 RE-DEI69」も2話収録.裏手(ウラデイ)とは別に,女だけに受け継がれる秘術・麗手(レデイ)を継承する女の子の物語.麗手の技数はもちろん69(笑)で,裏手と同じように異性によって継承されるのだが,麗手継承者は処女でなければならないので本番(←って言うなよ・・・)はナシ.かわりに・・・ってのも変なのだが,継承者の扶恵恥(ふえち)を満足させて幸せにすることで奥義を継承するのだ.いやあ,本編に負けず劣らずの馬鹿馬鹿しさ(笑).

 ・・・のわりには既刊と比較して読み応えがなかったかも.なのでちょっと辛目に★★★☆☆.

 ええとご存知の方も多いかもしれないが,かつての奇才・相原コージがスピリッツでやってた企画モノで,「どんなギャグがおもしろいのか?」ってのを模索するマンガ.「増刊号」ってのでおわかりになるかもしれないが,コミックではなくなぜか雑誌扱いで出版.ま,知ったこっちゃないけど.

 企画としては相原コージが実験的なマンガを描き,読者の反応をネット等で調査し,それをフィードバックさせて,今の時代にあって面白いマンガとはナニか?を模索しようってものなのだが・・・リアルタイムでお読みになってた方はご存知だろうが,企画としては8回で破綻してしまう.作者がネットでの酷評に耐えられなくなってしまったワケだ.まーこの辺,もしかしたらネタかもしれんのだが,しかし実際の昨今の相原の「つまらなさ」と,読者評に対する相原のコメントなどを読む限り,多分8割方本当だろう.
 で,実際コレがつまらんのだ.もちろん「プッ」とか「くすっ」とかしてしまうネタはあるし,モノによっては落ちがついて面白いのもある(くろひょう的には鮭の家庭教師のヤツが面白かった)のだが,なんつーかそもそものコンセプトもアレだし,なによりも相原の考え方.根底にあるのがどうも,「笑いとはボケとツッコミである」ってのらしいのだが,コレ,ギャグ漫画には当てはまらないだろう.というか,そういう王道がないのが昨今のギャグ漫画の形式なのだ.それすら読み解けない・・・というか,多分凝り固まった頭のせいで最近のギャグ漫画ってものをちゃんと読んでいないからこういう発想になる・・・いや,どっちが先かな.たまごと鶏って感じだが,ただひとつ言えることは,今売れている(多くの人に支持されている)ギャグ漫画,いやマンガに限らずお笑い全般に対して「面白い」と思えない時点で,相原コージという漫画家は今現在ギャグ漫画家ではあり得ないのだ.
 ギャグってのは,センスに他ならない,とくろひょうは考えている.そのセンスがズレている時点でアウトなのだ.これは多分,ギャグ漫画家であれば誰にもそういう時が訪れるはずだ.相原と同じくらいのキャリアでありながら,未だに最前線にいる吉田戦車あたりは奇跡的なのだ.あれが当たり前ではあり得ない.

 うわー書き出すと長くなっちゃうな.長くなったついでに書いちゃおっか.
 読者評に対する相原のコメントとして「そんなにエラソーに言うなら,お前が面白いギャグ描いてみろ!」てのがある.なんかさ,コレ読んだ時点でアウトだなーと思ってさ.だって,これ,プロの発言じゃねーだろ.読み手はプロじゃないんだから,面白いもの描けなくってもいいんだよ.客ってのはいつでもワガママで残酷なものなんだっての,この人はこれまで知らなかったのかねぇ?対面する客商売とかちょっとやりゃそんなものは痛いほどよくわかるよな.この人ってこれまで,そんなにまで温室の中で育って来てたのかねえ?もっと打たれ強い人だと思ってたんだけど,まあ頭良さそうだし,神経質そうだしねえ.
 ま,話は横道にそれたけど,プロがお客さん相手に「じゃあお前やってみろよ」って言うのは,これどんな業界にいても最低の文句だよな.わしゃ同じコトを言いたくなることはしばしばあるけど,これだけは使ったことないなー.
 つーわけで悪いけどこの人はプロ失格ってことで.あの発言だけはネタだとしても許せないもんね.

 で,相原コージは今スピで「もにもに」描いてるんだっけ?これって初出は IKKI だと思ってたのだが,「なにがオモロイの?」の中ですでに描いてたんだな.これさ,ほんとーに面白くない・・・とくろひょうは思うのだが,面白いんですか?コレ,ほんとになんでスピに載ってるのか全然分らないんだよ.
 くろひょうの感性がズレていないのを前提に書かせてもらうが,こんなモノしか描けなくなったギャグ漫画家はもうオシマイですよ.ギャグ漫画家ってのはそもそも短命でしょー.そういう時期なんだとあきらめて,いさぎよくリタイアするか,別の道を模索して欲しい.

 

 あ,評価ね.☆☆☆☆☆.