以前ヤンジャンに連載されてた作品で、大学のゼミ教官によって、一定距離以上離れると作動する爆弾「B-SHOCK」をはめられてしまった男女の、まあわりとぬるめなラブコメ。
爆弾は腕時計を模していて二つで一組となっており、このふたつが一定距離以上離れると爆発してしまうという仕組み。で、男女それぞれにひとつずつ着けられてしまい、その男女は一定の距離以上離れることができなくなってしまう・・・ってな感じ。
まーアレですな。「好きでもないのに顔を会わせなくちゃならない関係でお互いにだんだん惹かれあう」ってなパターン、ラブコメのひとつの王道なわけですな。ただこの場合、設定上もう四六時中一緒にいなくちゃならないわけで、となると風呂トイレはもちろん夜寝るのもいっしょでなくちゃならない・・・ってので期待は膨らむわけですな。
ただコレ、連載はヤンジャン本誌で一年くらい続いていたのだが、その前に別冊「漫革」に読み切りが掲載されて、その評判がよかったために本誌連載ってことになったのだ。この辺のイキサツとその読み切りの話は最終巻に掲載されていて、作者本人も語っている通り読み切りの30ページほどでもう話としては完結しちゃってるんだよな。そこからどう話を膨らませても、結局着地点は変わらないわけで、そういう意味じゃもう予定調和過ぎるラストなわけで。いや、最終回はちと「そりゃなんじゃい」って感じではあったが、でもまあ結果は同じなんだよな。まあそう言っちゃうと設定の時点で結果はバレバレなわけだし、極端な話、多くのラブコメにおいては結果はわかっちゃってるんだよな。でもそこでどう話をひっぱって読ませるかってのが作者の腕の見せ所なわけで。
・・・と、考えると残念ながらこの作品、読者の想像を超えるようなことは何一つやってくれてない気がする。それでも連載当時は結構読んでた気がするので、まあそれなりにいいところはあるんだろうけどな。まとめて読んじゃうと短いせいもあるかな。ここからもう一年くらいちゃんと引き延ばせたら、それなりに良い作品になったかもしんないね。★☆☆☆☆。辛いかな?
ちなみにこの中野純子という漫画家さん。「YOUNG YOU」あたりでは何度も連載を持っていたらしいが、青年誌というか、少年・男性誌の類の掲載はこれがはじめてらしい。上品でかわいい感じの女の子を描ける人で、青年誌でのこの手のラブコメみたいなものはあってそうだし、それなりにファンもつきそうな感じがする。頑張って欲しいですな(←偉そう)。
しかしアレだ。
こう考えるとヤンジャンって王道ラブコメの宝庫だよな。「わたしの沖田くん」にはじまって「みんなあげちゃう」とか。「レモンエンジェル」なんてのもありましたな。あとなんだ、「うめモモさくら」とか?なつかしー。あと「CHI・GU・HA・GU」とか好きだったね。この間、高見まこを読んで以来、この辺のヤンジャンラブコメが妙に気になってね。最近ブックオフに行くとパラパラ眺めたりしちゃうんだよな。今日も高見まこ1冊読んでキチャタヨ。えへへ。
だからどうしたってこともないんだけどさ。