先日の飲みの席で「もうマンガ日記は書かないんですか?」とか言われたのでひさびさにちゃんと(?)書いてみる。
「ラブロマ」のとよ田みのる氏現在アフタで連載中の作品。ある日地球は宇宙人の襲撃を受ける。襲撃を避けるためには地球人類に愛があることを立証しなければならない。宇宙人に選ばれた主人公・直行は、愛を立証するため子供の姿で1980年に送られ、友達を100人作ることで愛を立証することになってしまった!……というようなお話。
いやあ、この人の書く話は実に「マンガ」だと思う。イマドキここまで「マンガ」なマンガを描ける作家は少ない。設定もいいが、登場人物がことごとく魅力的だ。特に宇宙人の自称「道明寺さくら」と、1巻最後に登場する「リピーター」である椎名ゆかりの監視役宇宙人の「ヒカルちゃん」とか。直行の友達も皆個性的だ。物語の舞台が80年ということもあって、懐かしいグッズなんかも多く登場する(やや時代考証が微妙なモノもあるが、、、)。
心配事があるとすると、友達100人で、一話一人だと、作者があとがきに書いているとおり8年もかかるってのもあるが、話がダレないか、という点か。いや、実際には途中から一気に何人もできるとかそういう方向になるのだろうが、なにせマンネリになるのは避けたいところ。その点、ここまではいろいろな手で飽きさせずに来ているが、そろそろネタも尽きてくるんじゃないかという余計な心配が。
しかしまあ、前作(というか前々々作?)「ラブロマ」でも、「告白するところからはじめる」という少年・青年マンガにはめずらしい始まり方の(=難しいともいえる)ラブコメで5巻分きっちり飽きさせずに、しかもキレイにまとめてきている作者である。この作品も、ほどよい長さでいい感じに盛り上げて、いい感じに着地してくれるのではないかと期待している。
地味ながらなかなかの良作。★★★★☆。期待してますよ。
ところでどうやら引越しのドサクサで「ラブロマ」は処分してしまったらしい。がーん。
ああ、そうだ。似たようなことを考えていた。フォーマットがスポーツモノじゃないんだよなあ。まったく喩えにならないが、「タッチ」は野球マンガ風でありながら本質はラブコメ。「キックオフ」もそうだ。本作は言えばそれに通じるモノがある。バレーボールを題材にしてはいるが、主人公達の心の葛藤を描いた青春群像なんだよなあ。うむ。(2010-04-25 23:59:08)