結局のところ,哲学というのは宗教の変種なのではないか,と思った.
いや,レンタル屋にDVDが来たので見てみたんですけどね.
……
どう見ても無理のある映画化です.
本当にありがとうございました.
グリーンマイルとか銀河ヒッチハイクガイドとか見たときも思ったが,ごたくを喋ることがメインの小説だとどうやっても映像化は無理だねえ.核心のトリックが映像的にどうこうとかいう次元じゃないわ.必要な情報の量が多すぎて,絵でわからせることが原理的にできないんだよ.映像でモノローグ多用するのも変だしな.原作読まずに見たひとがいるなら,感想聞いてみたいもんだ.
あと京極堂がなんか妙にダルダルしててイメージにあわない感じ.そのわりに変に早口だしな.まあ早口にしないと時間内に収まらなかったんだろうけど.演技が妙にはまってたのは医者の奥さんぐらいかなあ.ヒロインの15才シーンもハウルの動く城なんか目じゃないぐらい苦しかったし.
京極堂の猫が妙に出番多かったので,意外にYには好印象らしい.それでいいのか.
哲学が深いか浅いかというのは,薬がキツいか弱いかという違いだと思う.つまり哲学は宗教と同じように不安な人のための薬なわけだが,簡単に納得できるぐらい病状が軽い人は浅い哲学で十分で,そうでなければもっと手のこんだのが必要になるんだという話.
- Wittman:むぅ、何か妙に納得です。(2005-12-24 00:59:28)
ニュースで被害者の遺族とか通夜の様子とか出てくるたびに思うのだが,ニュース番組で感情を報道するのってあんまり意味ないよな.ドキュメンタリーならまだしも.
あと被害者の顔とか全国に晒したるなよと思うんだけどなあ.
まあなんつうかこの本自体は落穂拾い的存在と言っても間違いではない.やっぱりコードウェイナー・スミスの作品はこれ以外の三冊のほうがよくできてるのは事実だと思う.
でもほかのを読んだ上で読むなら十分おもしろいね.特に「マーク・エルフ」や「昼下がりの女王」あたりは人類補完機構シリーズの一つとして重要な位置にあるし.作品として面白かったのは「人びとが降った日」とか「酔いどれ船」かなあ.
読了後,のこりの三冊も読み返してしまった.こんなことはもう誰か言ってるかもしれないが,コードウェイナー・スミスの作品の面白さはファイブスターストーリーズに似てるところがあると思う.ひとつの未来史の上でそれぞれのエピソードを語るところとか,一見SFみたいなんだけど実はむしろおとぎ話に近いところとか.語り口は全然違うけどね.
あとスミスの作品は猫萌え小説である場合が多い点も人によっては重要なのかもしれない.知らんけど.
クラシックの演奏を眺めてるといつも思うのだが,自分のパートがお休み中で待ってる人ってどんなこと考えてるんだろう.
あと「細くて長い」ってのが由来ということは年越しパスタとか年越しモンブランとかそういうのも成立するのだろうか.
まあ,くだらぬことを考えてるうちに今年も終わりですな.来年もくだらぬことを考えてすごしたいものだ.