※注意※ 今回はケチつけるためにわざわざ見に行っています
まず,登場人物みんな喋りすぎだ.「姑獲鳥の夏」でも見られたが,小説等と同レベルでセリフを入れると映像作品ではうっとおしいことこの上ない.しかも,本作の場合そのセリフがありがちなお説教ばっかりなのでますます高ポイントである.
その上,必要な点では説明不足が目立つ.原作を読んでいたらわかるのかもしれないが,この映画だけ見たらラストの展開とか意味不明だろう.後生大事に持ってたアレとか序盤のシーンの意味とかもよくわからなかったままだし,この世界がどういう感じなのかは,見終わってもさっぱりピンと来ないのだった.
しかし最大の注目点は,アレン君がやたらお説教やら歌やらで感動したり立ち直ったりするのだが,そうしたシーンの演出が非常に馬鹿っぽいという点だろう.一瞬宗教関係の映画かなにかかと思ってしまったほどである.一番のハイライトシーンのはずなのに物凄い腰砕け感だ.
「ハウルの動く城」もそうとう駄目だったが,あれはまだ映像としては面白いところがいろいろあった.今回は面白いところを探すのもかなり困難である.せいぜい,町に入ったシーンはちょっとよく描けてるかなというぐらいか.ああいうのはやっぱり得意なんだね.あとハウルだと登場キャラクタはいくつか目をひくものもあったけど,本作ではみんな今までの奴の使い回しと言っても言いすぎではないと思う.
というわけで,前半の間は意外と見てられないこともなく単に凡庸だという程度だったのだが,後半には駄目度が急上昇.総合的には十分期待に答えてくれた,非常に残念な感じのデキであった.
そうそうそれです.あれってトスは続いててもパーフェクト判定は切れることがある(そして判定が超厳しい)ので.
>>Wittman
え,うさぎとびの最後ってボタン押すとどうかなるんですか? そんなの考えたこともなかったですが……(2006-10-11 16:57:39)