こんど行く旅行先で有名らしいので,エミール・クストリッツァ監督の映画を見てみた.とりあえず近所のレンタル屋にあった「ライフ・イズ・ミラクル」と「黒猫白猫」の二本.
とりあえずオサレ感が全然無いことに感心した.なんか出てくる事物人物が全部,現代日本人の感覚からすると雑な感じである.いや映画のつくりが雑っていうんじゃなくて.以前テレビで「ダージリン急行」という雑きわまりない映画を見たことがあるが,あれをちょっと思い出した.今回見たのはあそこまで適当ではなくて,いちおう話はちゃんとまとまっててオチもついてるが.
もちろん映画として誇張してるところはあるんだろうが,ヨーロッパでも一二を争う田舎でありアジア側スレスレなバルカン半島の雰囲気を表現しているのかもしれない.登場人物が全員,どんなダメ人間でも「家族の結婚は人生の重大事であり,ちゃんとしっかり執り行われなければならない」と考えてるところなんかも.ていうかアレか,なんかいろいろ昔風なんだよな.予定調和なオチとか笑いとかも含めて.
どっちかというと,「黒猫白猫」のほうがドタバタ映画に徹しきっているのでよいと思った.じじい二人がいい味出してるし.あとで,別にプロの俳優じゃないという話を知ってびっくりである.
あと,ちゃんとタイトル通り猫はちょこちょこ出てきた.というかこの監督は動物出すのが大好きみたいね.「ライフ・イズ・ミラクル」では何かあるととりあえずロバがオチになってたし.