海月玲二

red pixyなるサークル(?)製作のフリーゲーム.まあ言いたいことはわかるが「ハクスラ」というタイトルはもう少しなんとかならなかったものか.

さてまあタイトルどおりこのゲームはえんえん戦闘してアイテムを集めるゲームなわけだが,なんちゅうかアレだ最近の洗練されたHack&Slash系ゲームを期待するとちょっと違うかもしんない.キャラの育成に微妙な制限があったりするし,自動生成式能力付加アイテムとかアイテムの改造とかそういう要素はないし.どっちかというとWizardryなんかに近い.ダンジョン画面は3Dじゃないけどね.

単調な展開のゲームもわりと好きなのでとりあえず楽しんだわけだが,どうせWizardry的なんだったらもう少しダンジョンに凝ったらもっとよかったと思う.どうでもいいイベントをいろいろ増やしたり,敵の構成に特色のある場所を作ったり,一部分だけ複数階層使った立体迷路にしたりとか,ありがちな工夫をするだけでもけっこう面白くなったんじゃないかなあ.確かに大層なシナリオは必要としないゲーマーも多いけど,それはイベントも必要としてないってことではないんだよね.

本編クリアまでは30時間ちょっとだった.せっかくなのでおまけダンジョン的な奴もやってみようかな.

ところで,このゲームは敵の絵とかBGMとかはフリーの素材を使っているらしい.調べてみて初めて知ったのだが,最近はしっかりしたBGMとかモンスターの絵とかをフリー素材として公開してる人がけっこういるんだね.ちょっとびっくりした.PC用のツクール系業界では常識なんだろうか.

なんかリバイバル上映をするとかいうので,わざわざ十三の映画館まで出向いてみた.

アレかね,クストリッツァ監督という人は要するにドタバタ騒ぎと動物とジプシー音楽が撮りたいのかね.それとも,アンダーグラウンドが受けたからこの方針でいろいろ映画を作ってみたという話なのかね.まあノリとしては黒猫白猫やライフイズミラクルと似たような感じだった.この人の映画は好き嫌いありそうだね.

世の中ではいろいろな事件とか起きるけど,結局人間のやることはいいかげんで場当たり的なものの寄せあつめなのだ,という意見には俺も賛同したいと思うので,雑な雰囲気自体はそんなに嫌いではない.バルカン半島の風土をよく表現してるようにも思うし.

この映画では結果的にひどいことになってしまう点が,前見た二作品とは決定的に違うけどな.長さやテンポの点からも,一般的に入りやすいのは黒猫白猫じゃないかとやはり思った.というか,アンダーグラウンドの中盤はさすがにちょっと時間かけすぎじゃないかとは思うのだが,この映画では中盤のゆるい雰囲気と終盤のギャップがポイントの一つではあるので難しいところかもしれない.

生まれてからずっと地下壕で生活していてちゃんと育つのか,とか,何の説明もなしにヨーロッパの地下に巨大地下道ネットワークができてるのはどうか,とかいう点は気にならなくもないが,まあ一種のファンタジーなのでこまけえことはいいんだよって話だろうか.それともこの映画はなんかの寓話だと思ったほうがいいのだろうか.