学生のモチベーションを上げるために「今日のぶんの課題ができたら帰ってもいいよ」とやることにはデメリットもある.つまり,彼らはいい成績を取ることなんかよりとにかく帰りたい傾向にあるので,たいしてちゃんとできてなくても手前勝手に判断して帰ってしまう,という問題だ.
これと似た問題が,単位の認定基準を明示することにも言えると思う.彼らの「これだけできてるんだから単位は出るだろう」という基準は,ほぼ常に我々の想定を下回ってくるはずだ.「これくらいなら休んでも大丈夫」という謎基準を勝手に創造したりもする.常に,「今日も出とかないとまずいかも」「次回の小テストもいちおう真面目にやっといたほうがいいかも」という緊張感を与えたほうがマシなのではないだろうか?
基本的に人間は自分に甘いのだ.大人たちが皆そうなのに,子供たちがそうでないはずはない.
落とせばいいじゃんとかそういう話でもない.彼らが結果的に最大の勉強を「してしまうように仕向ける」にはどうするか,という話である.というかえらい人達じゃあるまいし,俺は何人通ろうが落ちようが別にどうでもいいんだ.