シムケントはまあまあでかい町だが,観光名所があるわけではない.ここに観光で来る人というのは,おそらく周辺の遺跡だとかを見にきているのである.周辺の見所はいくつかあって,その中でも一番有名だと思われるのがトルキスタンにあるヤサウィという人の霊廟だ.
イスラム式の巨大な霊廟なんだが,まあその,単にこういう雰囲気のものが見たいだけ,というならウズベキスタンに行ったほうがいいと思う.宗教上の目的というか巡礼先として来るんなら意味があると思うけど.じっさい,建物の奥のほうにヤサウィの墓本体が見える場所があるんだけど,そこでお祈りしてるひとはけっこういた.
あーでもアレだ,同じエリアにある半地下のモスクはちょっと変わってておもしろいと思った.あと,霊廟のうしろ側にすごい荒地が広がってるのは何なんだろう.発掘調査中なのか?
ところでトルキスタンはシムケントとは別の町であり,160km離れている.つまり大阪−名古屋間に近いぐらい離れており,日帰りってどうなのという気がしなくもない(ホテルの人にトルキスタンにどう行くのか聞いたら,一瞬「えっ」って顔をされた).でも道はまっすぐで車はかなり飛ばすため,実際は片道2時間ぐらいで行けるのである.
シムケントとトルキスタンのバスターミナルに行って「バス」に乗るわけだが,そのバスと称するのは実際にはちょっと大きめの乗用車に過ぎない(大型バンですらない).これはシェアタクシーと言うんじゃないかとも思うが,バスターミナル間を行き来するだけなのでやっぱり「バス」なのかな.
あとシムケントのバスターミナルは郊外にあるし,しかも複数あるのでわりと面倒だ.普通「サマール」というバスターミナルからトルキスタンに行くのだが,帰ってきたら全然別の「ベクジャン」というバスターミナルに下ろされた.てきとうに中心部に行くらしい市バスに乗ってみたら,見覚えのあるエリアに戻ることができてやっと一安心である.