図書館で借りた西村京太郎先生の小説。
な、なんと! 聖蹟桜ヶ丘舞台でした。
しかし、1965年って?!
知らないようそんな昔。

>街というほどのものではなかった
>D・P屋(写真屋)食堂、そば屋・土地の周旋屋(不動産屋)の四軒が商店街のすべてであった。

どういう状況だったのでしょう??

三角山ってどこー?
百草園の裏らしいのでいろは坂のある丘ではなく、おそらく石坂ファームや由木農場のある丘のことじゃないかと。

というか、あそこハイキングできるんですかね。
上、東電の施設になってますけど。

>畠の中にぽつんと立っている小さな駅

>八王子行きの直通バスがあった

>対鴎荘の建物がまだあった

なかなかすごい記述であります。

なお、多摩療育園という施設が出てくるが、よく似た名前のの実在する施設とは関係ない。
偶然同じ名前になったものと思われます。
おそらくモデルは多摩センター近くの施設らしい。
柚木村という地名が出てきますが、地理的に今の由木とは違います。
遙か昔は多摩センターのほうまで柚木村だったそうなので合ってるでしょう。

図書館で借りましたが、もし本屋で見かけたら買おうと思います。
昔の聖蹟桜ヶ丘の情景だけでもすばらしい内容です。

小説の感想
トラベルミステリーよりおもしろい社会派ミステリー。
犯人の悲哀が現代にも突き刺さります。
絶望のあまり犯した殺人ですが、自分思うに厳罰に処すべきです。
主人公の田島君は「情状酌量ガー」とうめいていますが都合良く記憶喪失になってますね。
なにしろ、動機はともかくとして犯人無関係だった目撃者一人殺害していますから。
それは殺人と認められなかったので罪に問われていない。
さらに事件の完全な巻き添えで若い女性と男性が一人ずつ亡くなっています。

この犯人許しちゃだめだろうが。

どう償うつもりなんですか。
今、殺人罪の量刑は重くなっていますがこのころならたぶん一人殺害なら数年で出てきてしまったはずですよ。
4人も死なせておいてそれはなくないですかね。