静岡よりマサラをこめて

パーサの電撃閉店後、幸いにもハコ自体は早々に売れたと聞いた。新たなオーナーは清水のタンドール系の人らしく、その人も料理屋をやるつもりらしいと聞いたが…何の音沙汰もないまま半年ほど過ぎた頃、ようやく新規開店の報を聞く。

「ようやく開店か！なんて名前の店になったんです？」
『"カレーやさん"っていうんだけど…』
「えぇぇ…(困惑)」

変な店名スキーとして感じるものがなくはないが、それ以前にちょっと気概が無さすぎやしませんかこの名前(^^;。案の定、ググった所で引っ掛かるのは"カレー屋"の雑多な情報ばかりだし、店側としてもよろしくないと思うんだけど…。まぁ店名だけで全てを判断する気もないし、開店記念サービスとしてニハリが出たらしいよ！なんて情報もあったので、浜松モスク直近レストランとしてパキスタン色が復活なのかっ！？と期待して訪問。

店内の雰囲気、駐車場などは新田寺マハル，パーサの時代からほぼ変わらず…まだ客が少ないからか、小上がりが廃され、テーブルも若干間引かれて20席チョイになっており、ゆったりとした印象はある。ホールは日本人女性がこなし、厨房の中には現地スタッフが3名ほど。

ランチメニューはありがちなコンビネーションと最豪華セット、とありきたりな感じ。

まぁランチはそんなもんだとして、グランドメニューを読み進めていっても…ちょっと風変わりな鯖カレーとか焼きカレーとかがある他は、特に目を引くカレー，パン類，一品料理はなく、モモ等の他国要素もなかった。ザ・日本のインド料理店。一応、キーマがマトンミンチと記されているのが少しパキスタンっぽいか？うーむ、ニハリが供されたとは何だったのか…。

スペシャルランチ。カレー2品(ベジとサグチキン固定)，ナン，ライス，タンドリーチキン(ハーフ)，サラダ，ドリンク(アイスコーヒーか烏龍茶かオレンジジュース)で\1,200也。

このカレーの器を見るとマラハバを思い出すなぁ…って事はここはマラハバから流れて来た人達がやってるのか？と思い身構えつつ食してみたが…あら、まぁまぁ美味しい。スパイス感は弱いもののコクはしっかりあり、ベジカレーの野菜、サグチキンのチキン共にしっかりカットされた物がゴロッと入り丁寧な仕事が伺える。…のだが、その丁寧さ感をブチ壊しているのが辛味調整のソース。これが酷い。ソースってかただのラー油ですわなコレ。これならまだ卓上にチリペッパー置いといて調整はセルフでやらせる方がいいよ…。他、ナンはおかわり前提のやや薄クリスピータイプ、変な雑味はなく悪くない。また、ライスも固めの炊き上がりで良かった。

後はまぁ、まだ注文捌きが不慣れな様子で、セットのタンドリーチキンは既にカレー＆ナンをあらかた食べた後に供されたのが残念ですかね…。まぁお蔭で熱々のチキンをじっくり楽しめた訳だけど。タンドリーチキン自体は焼き，漬け込み共に文句なかったので、この辺は今後に改まらんことを。

マラハバに比べりゃ遥かに美味しいけど、ホントあの辛味調整ソースが…あれはどのレベルから乗ってくるんだろう？辛口レベルか？だとするなら、辛口派には用の無い店です。ニハリの件、キーマの件、そしてサグカレーのサグは粗挽きで焼き物も美味しいし、とパキスタンっぽい感じは少～しするのですが…気のせいなのかなぁ。何かの拍子に化けないですかね。

R1バイパスと掛塚街道が交差する所(石原町交差点)の、吉野家の隣(バイパス沿い側)。